デザイナーやブロガーに欠かせない、著作権フリーの画像を提供してくれるサービス。文章では伝えにくい部分に使用したり、広告で使う画像の素材にしたりと用途が多いです。
この記事ではフリー画像をダウンロードできるアプリを紹介します。スマホアプリならではの利用シーン・メリットを解説。「個人・商用利用の違いは?」「ライセンスフリーってなに?」などの疑問にも答えていきます。
フリー画像・写真素材をDLできるアプリ6本。著作権・ライセンスの解説も
フリー画像って何?
フリー画像について
作者・撮影者以外の人が利用できる画像のこと。個人のブログに投稿したり、商用目的の広告に利用したりできます。
しかしフリー画像と表記してあっても、すべてが無料・無断で使用できるわけではありません。画像を提供しているサービスや作者によって異なります。
各サービスの利用規約を守らずに利用すると、著作権侵害などのトラブルになることも。「フリーだから大丈夫だろう」と思わずに、必ず確認しましょう。
「クリエイティブ・コモンズCC0」とは?
作者・所有者が、著作権による利益を完全に放棄したもの。「クリエイティブ・コモンズCC0」の表記があるコンテンツは、著作権保護期間内でもパブリック・ ドメインに置かれます。他人が著作権の制限無しに、自由に利用できるコンテンツです。
個人・商用利用の違い
個人利用とは簡単に言うと「画像を使うことで収益が出ない利用方法」。画像をスマホのホーム画面に設定する、商用でないブログに添付するなどの行為は個人利用になります。
商用利用はその逆で「画像を使うことで収益が出る利用方法」です。電車の広告に画像を使用したり、商用のブログに添付する行為が該当します。
画像によって可か不可か表記されていることが多いので、必ず確認してから使用してください。
画像やサービスによって変わる利用規約
画像やサービスによって、利用規約が異なることがあります。規約は大きく分けてライツマネージド、ロイヤリティフリーの2つ。その違いについて説明します。
ライツマネージド(RM)
購入してから一定の期間内のみ使用できるコンテンツのこと。使用する度にライセンス料がかかり、使う媒体やコンテンツの大きさにより値段が異なります。
ですがどんな媒体に使用されたか、履歴が管理できるメリットも。使った写真が他の媒体にも使われていた……なんてことがありません。またコンテンツの独占使用も可能なので、オリジナリティを重んじる媒体を作る際は重宝するでしょう。
ロイヤリティフリー(RF)
購入後は何度でも使用できるコンテンツ。フリーと書かれていますが、著作権を放棄されている作品ではないので注意してください。
使用する度お金がかかるライツマネージドに比べ気軽に使用できますが、他の媒体と見た目が被りやすいのも特徴です。できるだけリーズナブルに済ませたい場合はこちらがおすすめ。
アプリの利用シーン
フリー画像を提供するサービスはPC専用が多めです。アプリからダウンロードする場合、どんなメリットがあるのか紹介します。
スマホでブログを書く際の参考画像に
スマホでよくブログやコラムを書く人におすすめ。画像を文章の間に載せて、読者にイメージがわかりやすいよう工夫することが多いですよね。
フリー画像が手に入るアプリを入れておけば、アルバムから画像を選択するだけなのでラク。PCからデータを移動させる手間がありません。
画像加工アプリと併用してカスタマイズしやすい(加工OKの画像のみ)
フィルター機能やスタンプ機能がついた画像加工アプリと、併用しやすいのもメリット。フリー画像の色合いや雰囲気を変えたい時、すぐに取り掛かれるのが嬉しいです。
SNSのアイコンやヘッダーに
フリー画像は大自然の風景や、かわいらしい動物・キャラクター画像も多いです。スマホからならお気に入りの画像を、SNSアプリのアイコンやヘッダーに利用しやすいでしょう。
フリー画像が利用できるアプリ6選
『Unsplash』海外の美しい写真が多数。登録不要なので利用も手軽
登録不要かつ全ての画像が無料で使用できるフリー写真素材サイト。品質が良くプロのデザイナーの利用も多いです。
海外のサービスなので、検索する際は英語が推奨。景色、人物、動物問わず、45万点もの写真素材が揃っています。「とにかく綺麗で無料の写真がいっぱい欲しい」という人にピッタリです。
『Unsplash』PC版ページ
素材の一例
綺麗に並べられた花
ファッション誌のような女性のスナップ
アジアの街並み
『Unsplash』
・画像の数は45万以上(2018年5月17日時点)
・登録不要で、インストール後すぐ利用できる
・個人利用、商用利用が可能
『Pixabay』風景・人物の他、合成写真が豊富。動画も見つけられるサービス
写真の他にも動画や、IllustratorやPhotoshopで加工できるベクター画像が収録されている『Pixabay』。素材は全てクリエイティブ・コモンズCC0のもとで公開されており、個人利用・商用利用が可能です。
しかし一部の素材はパブリシティー権、プライバシー権で守られているものがあります。簡単に説明すると「人物の顔・名前・私生活が写っている素材を、本人の許諾無しに他人が利用しないようにする権利」。著名人の写真が主な対象です。各素材の利用規約を確認して使用するようにしましょう。
『Pixabay』PC版ページ
素材の一例
青い空を背景にアイスクリーム
コスメ・メイク系ブログで使えそうな女性のショット
あくびをする猫
『Pixabay』
・画像の数は1400万以上(2018年5月17日時点)
・パブリシティー権やプライバシー権で保護されているものがある
・個人利用、商用利用が可能
『Shutterstock』素材が1億点以上。ロイヤリティフリーの画像を求めるならココ
『Shutterstock』は一度ダウンロードすれば何度でも使える、ロイヤリティフリーの素材を1億点以上用意。写真やベクター画像以外にも、音楽や動画を提供。中には商用利用不可のものもあります。
利用には月額プランの登録が必要です。個人で登録できるプランは4つあり、月にダウンロードできる画像枚数によって値段が変化します。値段は月額3500~25000円。画像の使用頻度に合わせて選んでみてください。
『Shutterstock』PC版ページ
素材の一例
クリスマス向け素材
『Shutterstock』
・画像の数は1億9千万以上(2018年5月17日時点)
・月額プランの登録が必要。個人登録なら月3500円~25000円(2018年5月17日現在)
・個人利用可。商用利用が不可のものがある
『Getty Images』雑誌や新聞で使われる、ハイクオリティな素材が3億点
アメリカに本社を置く写真画像代理店『Getty Images』のアプリ。ダウンロードはほとんどが有料で、プレミアムアクセス、エディトリアル定額使用などの利用が必要です。
しかし購入せずとも、無料で個人のウェブサイトやブログへの画像埋め込みが可能。非商用のサイトのみが対象です。
『Getty Images』PC版ページ
『Getty Images』
・画像の数は3億点以上(2018年5月17日時点)
・ほとんどが有料。値段は解像度と枚数で変化する
・無料で画像の埋め込みができる(商用利用は不可)
『Stock Photos by Dreamstime』低価格で高品質。海外の写真が中心のサービス
海外のイラストや写真が多く提供されているサービス。値段やライセンスの付け方は画像の作者によって変わり、安いものだと約100円から購入できます。無料の素材も1万点ほどあり。
日本語化がまだなので検索も購入もすべて英語表記ですが、安価で高品質を求めるなら素材を一通りチェックしてみても損は無いでしょう。
『Dreamstime』PC版ページ
素材の一例
iMacとキーボード
キスをする男女
ぶたの貯金箱
『Stock Photos by Dreamstime』
・画像の数は1300枚以上(2018年5月17日時点)
・ライセンスはRF(ロイヤリティフリー・一度購入すれば繰り返し使用可)、RM(ライツマネージド・私用媒体や期間に制限あり)がある
・写真によって個人、商用利用の可不可が異なる
『POPKIT Lite』素材を貼り付けるだけで、お店のPOPが作れるアプリ
アプリ内のパーツと写真を組み合わせるだけで、POPが作れるサービス。「今売れてます!」「人気No.1の商品」など、スーパーや薬局でよく見る広告が簡単に制作できます。
POPのデータはクラウドで共有可。自社だけで使うパーツやロゴを登録したり、写真やイラストを素材にしたりできて自由度も高いです。お店のPOP展開をもっと効率的に、クオリティを高くしたい人におすすめ。
素材の一例
新発売の商品をPR
メニュー表
セールのチラシ
『POPKIT Lite』
・4万点以上(2018年6月4日時点)
・無料と有料のパーツがある。ショップで購入可
・多店舗運営の法人向け。個人・商用利用可
iPad専用アプリも。『POPKIT Lite』でダウンロードした素材を共有可能です。
使用頻度と値段を見比べて、自分に合ったサービス選びを
画像は他と比べて少ないですが、使いやすさを求めるなら『Unsplush』がおすすめ。画像の多さが求めるなら『Getty Images』、ベクター画像が欲しいなら『Shutterstock』がピッタリでしょう。
どんな画像を使いたいか、また使用頻度と値段を見比べてどのサービスを選ぶか、検討してみてください。