夏と言えばホラー。アプリ界にもゾクッとする名作ホラーゲームがたくさん揃っています。今回はじめじめと迫りくる恐怖を味わえる「和風ホラー」をテーマに集めてみました。
「リング」や「呪怨」で世界を恐怖させたジャパニーズホラー。日本人だからこそ生み出せる、真綿で首を絞められるような不気味さをお楽しみください……。
【閲覧注意】本当に怖い和風ホラーゲームおすすめ12選・静けさが恐怖に変わる
ホラー好きと出会うなら
臨場感二倍増し。マジで怖くなるホラーゲームの遊び方指南
紹介に行く前に、せっかくのホラーゲーム、明るい場所や人がいっぱいの賑やかな場所でやっては怖さも半減するというものです。
そこで、本当に恐怖を体験したいなら、以下の環境でプレイしましょう。
①遊ぶ時間は夜。真っ暗な部屋で一人でプレイすべし
②プレイ中はイヤホンを挿し、大音量にすべし
③カーテンは全開、窓は半開きにすべし
①と②は言わずもがな、最大のポイントは③ですね。窓を半開きにすることによって、わずかに入り込む風が「何者かに撫でられている」感覚を誘い、悪寒が走ります。また、「外に誰かいるのではないか」という恐怖も。
特に幽霊系が出るゲーム(映画でも)で効果抜群なので、怖いもの知らずな方は試してみてください。あ、逆に怖いのが苦手な方は全く逆の環境でやってくださいね。
『夢怨』夢なら早く覚めて……恐怖の館で過ごす七日間
骨董品店で日本人形を購入してから、不気味な夢を見るようになる。何者かの気配を感じる不気味なお屋敷。これは夢? それとも……。
サウンドとグラフィック、両面から思いっきり恐がらせてくれるホラー脱出ゲームです。
360度ぐるっと視点を動かすことができ、隅々まで見渡さなければキーアイテムを見つけられないようになっています。
逆に言うと、どんなに怖くても目を凝らしてしっかり画面を見なけれはいけないということ。いやらしいですねえ。
また本作には「精神」というパラメータがあり、心霊現象に遭遇するなどしてゼロになってしまうとゲームオーバー。必然的に慎重にならざるを得ません。ビクビクしながらの屋敷探索は、リアル精神もガリガリ削られていきます。
なんて言っていると……
きゃあああああああああああ! いやああああああああああ!! 画面タップで早く追い払ってええええええええ!!!!
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はぁ……はぁ……。こんな感じで、終始気が抜けません……。
小言を言うとすれば、ビックリ系の演出が多く、ジャパニーズホラーのジメッと感が少々薄目なのが残念。とは言え、まるでコンシューマゲームのようなシステムは一見の価値アリです。
恐怖感 :★★★★☆
パニック感:★★★★★
探索の恐さ:★★★★★
『無影灯』後ろを向きたくないッ! 呪われた廃病院から脱出できるか……
薄気味悪い雰囲気の廃病院に、閉じ込められてしまったアナタ。着信が突然鳴ったかと思うと、携帯に表示されているのは「うしろ」という三文字……。
廃病院を探索して、病院から出るための鍵を見つけ出してください。
こちらも『夢怨』と同じく、360度周りを見渡せるようになっています。操作性は良いのは嬉しいですが、ヌルッとした動きが恐怖を倍増させるので複雑な気持ち。気を取り直して、ロッカーや棚の中を隅々まで見ていきましょう!
ん? ……今何かいました?
あ゛っ⁉
……こういう演出が探索中に急に出るので、ホラー耐性のある人でもゾワッとすること間違いナシ。
あの扉を開けたら……、あの箱の中から……余計な想像をし始めると、どんどん行動するのが怖くなってきてしまいます。本当に幽霊病院を探索しているような感覚を味わいたい方は、どうぞ挑戦してみてください。
恐怖感 :★★★★★
パニック感:★★★☆☆
背筋の寒さ:★★★★☆
『無影灯』には真相編も。廃病院の呪いがさらに凶悪なものへ進化しています……。前作をクリアした猛者は『無影灯・真相編』もどうぞ。
『みぃつけたぁ』呪いの人形から身を隠すカジュアルホラー
日本のホラーや怪談話でちょくちょく出てくる定番のひとつ、日本人形。
上で紹介した『夢怨』にも出てきましたが、もう少し怖くないものを……という方には『みぃつけたぁ』がオススメ。呪われた日本人形に見つからないよう素早く身を隠す、ホラーなかくれんぼゲームです。
人形が現れたら、毛布にくるまってやりすごしましょう。突然お面が落ちたり、うめくような声が聞こえたり、恐怖感を煽る演出が盛りだくさん。
障子に影が映っただけで立ち去るなどのフェイントもあり、ゲームとしてもなかなかよく作られています。
しかし意外と人形が可愛く、慣れてくると恐怖感よりもスコアを追求してしまうため、ホラーとしての評価は低め。逆に言えば、苦手な人でも手軽に和風ホラーの雰囲気を楽しめるゲームと言えるでしょう。
もしこのゲームでダメだったら、他のホラーゲームはやらない方が無難です……。
恐怖感 :★☆☆☆☆
パニック感:★☆☆☆☆
お手軽さ :★★★★★
『444回目のただいま』何度捨てても、日本人形があなたの元に帰ってくる……
『みぃつけたぁ』と同じく、日本人形が主役のゲーム。人形を縄で縛ったり、塩で清めたりして様々な場所へ捨てに行きます。しかし何度捨てても、その人形は必ずあなたの元に帰ってくるのです……。
人形をタップすると、縄で縛る、塩をまくなどのお祓いができます。
ゴミ捨て場や排水溝など、捨てる場所を変えてみても無駄。しかも捨てるたび、人形に少しずつ変化が現れます。だんだん汚れていき、その表情は笑っているようにも……? 元の顔さえ少しリアルで怖いのにさらに不気味です。
捨て続けていると怪奇現象も! 急に大きな眼玉が画面いっぱいに現れたり、赤い手形が画面にベッタリ付いたり、ビックリする演出が時折起こります。
だんだん頻度と恐ろしさが増していく怪奇現象、恐怖で頭がおかしくなっていく主人公……。じわじわと浸食されるような恐怖が味わえるでしょう。
恐怖感 :★★☆☆☆
パニック感 :★★☆☆☆
呪われそう度:★★★☆☆
『友引道路』ずっとループする一本道で、人形に追いかけまわされる!
行方不明者が最後に目撃された、一見何の変哲も無い一本道。捜索のため、1人の警官がその一本道に向かうというストーリーです。
捜索しているうちに、一本道が延々とループしていることに気づいた警官。それに加え、道の真ん中に不気味な人形が置いてあるのを見つけてしまいます……。
ループする一本道で、不気味な人形から逃げ続けるという内容の本アプリ。ゲーム開始してすぐ人形に出くわします。あ、怪しすぎる……。
ルールは簡単に言うと「だるまさんがころんだ」と似ています。背後から人形の足音が聞こえてくるので、追いつかれるギリギリで振り向き、懐中電灯の光を人形に当てる……というもの。
間に合えば良いのですが、失敗すると……心臓が止まりそうになる体験が待っています……。
ちょ、おおおおあああああ⁉
……このように人形の顔のドアップが出てきてゲームオーバー。人形に追いつかれないためには、必ず一度は後ろを振り向かなければならないのが憎いです……。
最初は恐怖で足がすくむかもしれませんが、慣れたら人形に勝とうと何度もチャレンジしてしまうかも。
恐怖感 :★★★☆☆
パニック感 :★★★☆☆
背中のゾワゾワ度:★★★☆☆
『心霊学校からの脱出』真夜中の旧校舎で待ち受けるものは……(ムフフあり)
こちらもホラーの定番「学校の怪談」。『心霊学校からの脱出』は、行方不明になった親友を見つけるため、深夜の学校に女子高生たちが忍びこむ脱出ゲームです。
JK4人+おっさん1人で深夜の廃校を探索。イベントシーンが豊富に用意されているのが特徴です。
途中にはサービスショットもあって、一種の清涼剤に。お色気シーンとホラーは切っても切り離せない関係ですね!
いやああああ! 画面を切り替えたらなんかいたああああ!
主人公もプレイヤーも心拍数が急上昇! 出るタイミングが全くわからないため、常に幽霊に出くわす恐怖に怯えなければなりません。
とはいえキャラが立っている分、自分がゲームの世界で恐怖体験している感に乏しく没入感はやや薄め。生々しい怖さは感じづらいかもしれません。
しかしストーリー自体はミステリー有り、お色気ありでボリューム満載。ある程度ホラー耐性があって、物語を満喫する余裕のある方にはオススメです。
恐怖感 :★★☆☆☆
パニック感 :★★★☆☆
ストーリー性:★★★★★
『心霊旅館からの脱出』味方は非力な少女だけ……妖怪の眠る、不気味な旅館
経営するにはあまりにもボロボロすぎる旅館。ここに何かがある、と確信したルポライターの主人公は旅館を探索します。
そこにいたのは旅館の女将と使用人の男、そして妙に落ち着いた美少女だけ。彼らは一体何をして、何を隠しているのでしょうか……?
旅館で出会った少女、真澄。気難しそうな女将に比べ、真澄は主人公にとって話しやすい雰囲気です。しかしその少女の首には、くっきりと縄で絞められたような跡が……。真実を知ろうと、主人公は謎に深入りしていきます。
ウッ……‼
旅館を探索していくと、厨房にたくさんの動物の死骸を発見! 骨にこびりついた肉などが生々しいです。他にもグロテスクなシーンがたくさん。
妖怪や心霊といった要素はもちろんですが、人間が怖いシーンも多数ある本作。土俗的なホラーが好きな人におすすめです。
恐怖感 :★★★☆☆
パニック感 :★★☆☆☆
祟られそう度:★★★★☆
『四ツ目神』コノ神社カラハ出ラレナイ。謎解き要素が多い脱出ノベル
「“いらない子”は、四ツ目神(よつめがみ)につれていかれちゃうよ」
父と一緒に山奥の実家に行くことになった真依は、ひょんなことがきっかけで神社から出られなくなってしまいます。
脱出ゲームに、伝奇ヴィジュアルの長編シナリオを追加した、「謎解き×脱出ノベル」ゲームです。
何度山を降りても、神社の鳥居の前に戻ってきてしまう……。脱出に協力してくれると言う、少年イミゴと共に神社の中を探索していきます。
視覚的なホラー要素は少なく、恐ろしい神様に魅入られたようなジットリとしたシーンや、人間が怖いシーンが多めです。
差別的な用語も出てくるので、フィクションとして割り切れる人向けです。宗教、差別、閉鎖的……この3つが合わさった時の恐ろしさを存分に体感できます。
しかし設定と世界観が作り込まれているので、和風ホラー好きの人にはぜひプレイしてほしいところ。全体的に赤みがかった風景も美しく、魅了されることでしょう。
恐怖感 :★★☆☆☆
パニック感:★★☆☆☆
設定の重さ:★★★★☆
『一夜怪談』引っ越し先はいわくつきマンション・女生徒の霊の目的は……?
人気ホラーゲーム「歪みの国のアリス」で有名になった「ナイトメア・プロジェクト」のゲーム第2弾です。
ガラケー版の操作がそのままの、懐かしさが感じられるノベルゲーム。原作を知っている人も知らない人も楽しめる内容になっています。
主人公ハギマはとあるマンションに引っ越してきたばかり。ダンボールを片付けていると、知らない女性から「先生、約束したわよね」と電話がかかってきます。もちろんハギマの身に覚えはありません。
気にせず眠ろうとすると、また何度も電話がかかってくる始末。しかも怪奇現象まで起き始めます……。
人が上がってこれないはずのベランダに女の人が⁉
恐怖シーンは多めですが、ハギマの「ギャー!」「やめてください!」などのリアクションがおもしろく怖さが緩和されます。「ちょっとホラーで謎解きガッツリのゲームがやりたい」という人におすすめです。
恐怖感 :★★★☆☆
パニック感 :★★☆☆☆
謎解き要素 :★★★☆☆
『いつ死にますか』想像が恐怖を増幅・様々な”死”が待ち受ける
こちらの『いつ死にますか』は、古き良きサウンドノベルを踏襲した作品です。グラフィックが向上した現代では見た目のリアルさを求められることが多いですが、文字だけで紡ぎ出される世界もまた違った怖さがあります。
夏休みに学校で肝試しをすることになった主人公たち。開かずの教室で待ち受けていたのは、得体のしれない何か……。
黒、白、赤。グラフィックはたった3色だけで描かれていますが、文章の持つパワーによって想像が掻き立てられます。リアルに見せつけられるよりも、こちらの方が生々しさを感じるのではと思うほど。
想像力が豊かな人ほど怖くなるゲームではないでしょうか。
サウンドノベルなので、バッドエンディングがとても豊富です。とにかく主人公が死ぬ! 死ぬ!! 死ぬ!!! 様々な結末を迎えます。若干のグロ描写もあるのでご注意を。
選択肢チャートで、簡単に行動選択のシーンに移動できるのが嬉しいポイント。全エンディング回収へのやる気が俄然湧いてきます。ただ作業になってくると怖さが半減してしまうのは、サウンドノベルの宿命でしょうか。
恐怖感 :★★★★★
パニック感 :★★☆☆☆
結末の豊富さ:★★★★★
『十三怪談』次世代ノベルゲーム・友だちの命はあなたの”返信”にゆだねられた
『いつ死にますか』はオーソドックスなサウンドノベルでしたが、こちらの『十三怪談』はスマホであることをかした次世代のノベルゲームです。
LINEのような疑似メッセージアプリ上で全てが進んでいきます。友人のメッセージに対して返信すると物語が進行。返信の内容によって友人の運命が変わり、様々な結末を迎えるという流れです。
自分が怪異に遭遇するわけではないので、直接的な恐怖描写はありません。しかし、まるで本当に友達とやり取りしているかのような感覚はとても新鮮!
友人の返信がくるまでに時間がかかるところまでリアルに作られています。物語が面白いだけに、イッキに進めることができないのは少々残念。仕方のないことですが……。
登場する友人は13人。それぞれ異なるストーリーが展開します。
テケテケ、口裂け女、こっくりさん、赤い紙青い紙、クネクネなど、日本らしい怪談・都市伝説をテーマにしたお話が揃ってあたり、和風ホラー好きにはポイント高し!
今までにない新感覚の恐怖を味わえる作品です。
恐怖感 :★★★★☆
パニック感:★★☆☆☆
斬新さ :★★★★★
『3D肝試し ~呪われた廃屋~』反響を巻き起こした3Dホラーゲームが、装い新たになって登場
人気ホラーゲーム『3D肝試し』シリーズの2作目となるアプリ。呪われた廃屋の中を、360度見渡しながら探索していきます。
立体音声を採用しているので物音もリアル。カタッと物音が聞こえるたびに、自分の肩がビョッと跳ねます。怖すぎて吐きそう……。
本作はアイテムを集めるといった要素が無く、廃屋をただ巡り演出だけを楽しむ作りになっています。類似ゲームのように、暗い中でヒントなどを探さなくて良いのでありがたいですね。
ガタッと木材が揺れたり、日本人形が消えたり、ドス黒い液体がビシャッと
飛び散ったり……。来るならいっそ早く来てくれ、と思うようなジワッとした演出が多いです。
えっえっ今なんか一瞬見えたよ……。画面が一瞬真っ暗になりましたけど……?
幽霊が出てくる瞬間「デレレレン!」ってピアノの音が流れるのでさらにビックリ。「何だ物音だけじゃん」っと思ってズンズン進んでいったら後悔しました……。
1人で廃屋の中を肝試し。幽霊に導かれる先は果たしてゴールなのか……その目で確認してみてください……。
恐怖感 :★★★★★★
パニック感 :★★★★★
イヤホン推奨度 :★★★★★
登場人物との一体感こそ、ホラーゲームの醍醐味
映画と違い、一人の登場人物になって恐怖を体験できるのが、ホラーゲームの醍醐味。某ホラーゲームのキャッチコピーを引用させてもらうと「そこを歩く、という恐怖」という奴です。
最後に余談なのですが、この記事作成中に、オフィスの非常ベルが鳴りました。
誤作動らしいのですけど、まさか、ね……。
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