東日本大震災、熊本地震、阪神・淡路大震災……ここ最近では2019年に日本列島を直撃し、甚大な被害をもたらした台風19号は記憶に新しいです。
自然災害の多い日本では、いつ何が起きてもおかしくはありません。そうした災害時にいち早く対応するためには、懐中電灯やヘルメットなど防災グッズを備えておくだけでなく、"防災アプリ"で災害状況を把握することも重要です。
この記事では『Yahoo!防災速報』や『NHK ニュース・防災』などのほかにも、災害情報の他にも避難所ガイドやラジオで聴けるものなど、災害時に役立つ防災アプリを紹介していきます。
【保存版】おすすめ防災アプリ10選 スマホで災害対策、避難所情報を確認
『Yahoo!防災速報』災害情報をいち早くキャッチして、身の安全を確保
『Yahoo!防災速報』は地震、津波、豪雨など、ほとんどの災害に対応しており、避難情報も確認できるので的確に避難所へ逃げることができます。また各地域のハザードマップも掲載されているので、事前に把握しておくことで二次災害の危険性を低減させられます。
マナーモードでも通知音を鳴らす設定をしたり、夜間など通知音を鳴らさない時間帯を指定したり、『Yahoo!防災速報』はプッシュ通知について細かく設定することが可能です。
地震などの災害だけでなく、豪雨の情報も知らせてくれるので、台風や集中豪雨に備えることができます。また天気予報を見忘れていても、雨が降る前に通知が飛んでくるので助かります。
災害情報の通知や表示ができるのは、指定した3か所と現在地の情報をあわせて4ヵ所。家族や親戚が住んでいる地域を設定しておけば、災害が起きたときに安否確認が必要か、必要でないか迅速に対応しやすいです。
『NHK ニュース・防災』信頼の情報で災害状況を確認
無事、災害から身を守ることができたら、次は速やかに避難しなければなりません。ですが下手に移動すれば、二次災害に直面する可能性も増加。場合によってはそのまま現在地に留まった方が、安全な場合もあります。
そうした避難が必要かどうかを見極める際に使いたいのが、この『NHK ニュース・防災』。ライブ映像に対応しているので、災害状況を確認しながら行動できます。
『NHK ニュース・防災』は、NHKが発表する災害に関連した情報をチェックできるもの。緊急地震速報だけでは知ることができない、災害の詳細情報や現在発令されている警報・注意報や地震速報など、現在のあらゆる災害情報を知ることができます。
災害直後は情報をもとに「自分が何をすべきか?」を見定めることがとにかく重要。それだけにNHKならではの信頼のおける情報をチェックできるのは、うれしいポイントです。
GPS機能を使用すれば、現在地の災害状況や警報などのチェックも可能。さらに『Yahoo!防災速報』と同様、災害情報を知りたい地域を3ヵ所まで設定できます。
いつ、どこで発生するかわからない災害だけに、常に自分の居場所に応じた準備をしておけるだけでも、十分有用と言えるでしょう。
『特務機関NERV防災』シンプルで見やすい、使いやすい!
『特務機関NERV防災』は天気や台風の予報に地震、津波、噴火などの災害情報を国内最速レベルで配信している防災アプリ。情報は気象業務支援センターからダイレクトで受け取っているため、信頼性も高いです。
必要最低限の機能に絞りシンプルで使いやすいUIなので、直感的に操作できます。また情報表示は大きく、色覚異常の方でも見やすい配色でデザインされています。
発生時刻や震源地、深さなど災害情報を詳細にチェックすることも可能。音声読み上げ機能も備わっているので、視覚・読字障害の方でも災害情報の確認ができます。
災害情報の確認や通知だけでなく、天気予報や雨雲レーダーなどの機能も使い勝手がいいです。天気予報は1週間先、雨雲レーダーは1時間先まで確認可能。防災アプリと天気予報アプリをまとめて使用している感覚です。
『防災情報 全国避難所ガイド』安全で近い避難所が一目瞭然
最寄りの避難所を探したいときに便利なのが、この『防災情報 全国避難所ガイド』です。現在地周辺にある避難所を表示してくれます。また避難所までの距離や避難所の画像も表示されるので、迷わずにたどり着けることでしょう。
オフラインでもマップ表示されるため、発災時に電波が繋がりにくくなっても問題なく避難所を確認できます。
避難所の位置だけでなく、建物の倒壊による二次災害のリスクの少ない大規模公園を含む「避難場所」や、高台に設けられる「津波避難施設」なども表示。今自分に迫る災害に合わせて、適切な避難場所選びをすることができます。
このマップには避難所などの場所を表示する他、浸水想定区域や土砂災害警戒区域を示したハザードマップも収録。さらに防災情報も掲載されており、いつ、どこで災害が起きているのか確認しながら避難所に向かえます。
家族、友人同士で安否情報を登録しておけば、直接連絡が取れない場合でも安否を確認することが可能です。
『radiko.jp(ラジコ)』避難中も安全行動を、耳から情報をチェック
できるだけ安全な避難経路を進んだとしても、余震や津波や土砂崩れ……いつ二次災害が発生するかわからないだけに、避難中も情報のチェックを怠ることはできません。だからと言って、スマホ画面を見ながら避難経路を進んでは、万が一の二次災害に対処が遅れてしまう可能性も。
そんな時に便利なのが、スマホ画面を見ずに情報を逐一チェックできる『radiko.jp』。
『radiko.jp』は災害が起きたとき、通常放送以外に災害情報も聴けるラジオアプリ。しかもバックグラウンド再生に対応しているので、耳で情報をチェックして、目はしっかりと災害に備えるといった、避難時に適した使い方ができるでしょう。
ローカル局だけでなく、全国ネットの局が視聴できるのも特徴。災害時に地元のラジオ局が機能しなくなったとしても、全国放送で最新情報を入手できるので安心です。さらにプレミアム会員(月額350円税別)に登録すれば、自分が居る地域以外の全国ラジオ放送も聴けるようになります。
『goo防災アプリ』通信がままならない災害時も、しっかり安否確認
災害時に一番気になるのは、家族や友人の安否確認ではないでしょうか。『goo防災アプリ』では、3通りの方法で安否確認を取ることができるので、通信状況が悪いときでも機能しやすいのが特徴。
事前に何通りもの安否確認メールを作成しておくことで、災害時にメールを迅速に送ることができます。集合場所の情報も同時に送れるので、安否確認とともにどこで集合するのか確認しやすいです。
さらに自治体、各報道機関、各携帯会社の災害伝言板などの情報をまとめてチェックできる「J-anpi」も利用可能。氏名、電話番号、住所、伝言内容を記入するだけで登録できます。
メール・SNS・安否確認サービスといった3種類の異なる方法で安否確認ができるので、通信障害が起きやすい災害時でも安心です。
オフライン通信でも、避難所を表示してくれる防災マップも収録。地図データを事前にダウンロードしておけば、勤務先から自宅までの道のりといった、広範囲の表示も可能です。
先ほどの『防災情報 全国避難所ガイド』とは違い、ハザードマップはありませんが、病院や公衆電話場所など必要最低限の避難施設情報はしっかりと収録。帰路の途中でも避難や休憩できる場所がわかり、家族が待つ場所への道のりをサポートしてくれるでしょう。
『Googleマップ』お互いの現在位置を共有、精度はバツグン
災害情報や安否確認の連絡など、位置情報以外の機能も欲しい場合は『ココダヨ』や『LIFE360』といった防災アプリがありますが、相手の位置情報を正確に確認できさえすればいいという方は『Googleマップ』がおすすめ。
位置情報の精度がとても高く、お互いの現在地を正確に把握できるだけでなく、目的地を設定するとどのルートを通って向かっているのかも共有できます。なお位置情報を共有するには「Google アカウント」が必要です。
また18歳未満の「Googleアカウント」を管理できる「ファミリーリンク」を利用すれば、自分のスマホから子どもの現在の位置情報、移動中の様子をリアルタイムで随時確認できます。
もし災害時に子どもと連絡が取れない場合でも、こちらから一方的に現在地を確認できるのは便利です。
大人同士で位置情報を確認する場合は、お互いに共有する必要があり、一方的に相手の位置情報を確認することはできません。
『緊急通報ナビ』IP電話でも警察本部に連絡できる
『緊急通報ナビ』があれば警察本部に電話をかけられない、「050 plus」や「SMARTalk(旧:FUSION)」などのIP電話アプリでも、緊急連絡を入れることが可能です。最寄りの警察本部(※警察署ではありません)が表示されるので、タップするだけで電話をかけることができます。
「LaLa Callでは使えなかった」との報告もあり、すべてのIP電話アプリが対応しているわけではないようです。「Google Play」と「App Store」では「050 plus」「FUSION(現:SMARTalk)」「Cloud Softphone」「Media5-fone」の4つが対応と記載されており、それ以外のアプリへの対応は未確認とされています。
そのほかのアプリの対応可否は実際に試してみるほかありませんが、実際の通報でもないのに発信するのは絶対にやめましょう。
指定した警察本部までのルートを検索することも可能。警察本部まで足を運ぶ必要があるときに便利です。徒歩や車、交通期間などさまざまな方法で警察本部までのルートを検索してくれます。
『東京防災アプリ』事前に防災知識を学び、災害時に備える
『東京防災アプリ』は発災時にとるべき行動や、日頃の暮らしの中で対策できることなど、さまざまなシチュエーションでの防災知識を学べるアプリ。クイズやシミュレーションも用意されており、楽しく防災知識を学習することができます。
防災知識を学んでおくことで、発災時にどのような行動をとればいいのか、焦らず冷静に判断できる力が身につきますよ。
防災知識を学べるだけでなく防災マップや安否連絡、緊急ブザーなど発災時に役立つ機能も収録。防災マップはオフラインでも利用可能なので、通信状況が悪くても避難場所がどこにあるのか確認できます。
非常時用の食品や道具などを、いくつ準備してあるか管理できるチェックリストも備わっています。あらかじめ必要なものがリスト化されているので、何を備えておけばいいのか分からない人でも大丈夫です。
また実際に被災した方の経験から重要だったものもリストアップされており、自分の想像だけではなかなか思いつかない、より実用的な備えに役立ちます。
『防災ログ』必要な防災グッズを災害前に用意
災害時に利用することも大切ですが、なにもアプリが活用できるのは災害時だけではありません。災害時に必要な食料や衣類を事前にまとめておくことが、迅速な避難につながります。
食料や医薬品・衣類など、災害時のために備えておきたいアイテムがまとめられるチェックシートです。いつ災害が起こっても大丈夫なように、チェックシートを確認しながら揃えていきましょう。
準備した防災アイテムの賞味期限や個数などを一括管理できる機能も収録しています。アイテムの登録の仕方も、名称や量・賞味期限を入力し、アイテムの写真をカメラで撮るだけです。
カメラで撮った防災アイテムは、自動でリストにまとめてくれます。画像で保存されるため自分の防災準備状況が一目でわかり、何が足りないのかもすぐに確かめられるので管理しやすいです。
防災の第一歩はアプリから! ダウンロードしておいて損はない
自分の身を守るために必要な災害情報の確認、家族や友人の安否確認、避難所の確認、どの防災アプリもDLしておいて損はありません。とくに『Yahoo!防災速報』や『NHK ニュース・防災』は地震や津波、土砂崩れなどの災害情報に知らせてくれる防災アプリなので、災害状況をいち早く把握するのに必要です。
もし身近で災害が起きたとき、防災アプリをDLしておいて良かったと思うことでしょう。