「本当に出会えるサービスってあるの?」
という質問は、僕が出会い系の運営側だったときから利用者となる今にいたるまで何度も受けてきた質問のひとつです。僕はそのたびに「ありますよ」って答えるのですが、次にくるのは当然「会える出会い系サービスってどこですか?」という質問です。
2000年代はガラケー時代であり、携帯で出会い系を利用する人が多く、「出会い系」という言葉が一番広まった時代でもあります。その頃は様々な種類のサービスがありましたが、悪質なサービスが多かったのもまた事実です。僕が関わっていた出会い系サービスも悪質なサービス部類に入り、大部分が出会えない人たちばかりでした。
その後、mixiやグリーなどのSNSが発展し、大手企業が運営する出会い系サービス(マッチングサービス)が増えてきました。そして出会い系は「本当に出会えるサービス」が増えてきました。
出会い系はメジャーサービスとマイナーサービス、どっちが会える?
「出会えない系」はいまだに存在する
それでもまだ一部では、サクラがはびこっているサービスがあり、出会えない人や騙された人も多くいます。そんなことから冒頭にあるような質問をいまだに受けます。
そして、他にもよく聞く話が、「メジャーサービスは会えるけど、マイナーサービスは会えない」、逆に「マイナーサービスは会えるけど、メジャーサービスは会えない」という都市伝説です。
これは10年前によく言われていたことです。当時、有名な出会い系サービスでは広告費を多くかけていたため、売り上げを重視するあまり、サクラを雇っているんじゃないかと言われていました。
今回はそんな都市伝説のように話されている「メジャーサービスとマイナーサービス」について話をしたいと思います。
メジャーとマイナーの違いは資金力であり、出会えるかどうかのシステムは千差万別
「マイナーサービスは会えるけど、メジャーサービスは会えない」(その逆も然り)というのは、出会い系を扱った記事などにもほぼ必ずと言っていいほど出てくる決まり文句です。
ここでいう「メジャー」とは、
雑誌やネットなどで積極的に広告を出している、広告費が潤沢で会員数が多い大きな会社が運営しているサービス
「マイナー」とは、
広告をあまり出しておらず会員数も多くない(知られていない)サービス。
を指します。
僕が10年以上前に関わっていたサービス(メジャーサービス)では”ほぼ出会えない系”でした。理由は簡単で、利用者たちが実際に出会ってしまうと、援助交際や傷害事件など実際の犯罪が起きてしまうこともあるので、そういったリスクを減らすために「ほぼ出会えない」ようにしていました。
もちろんこれは運営者側の都合であり、実際に出会ってしまうと利用者は出会い系を使わなくなってしまい、売り上げが落ちてしまうリスクを避けるための措置でもあります。アルバイトでサクラを大量に雇い、24時間体制で利用者の相手をするシステムになっていました。
逆にマイナーなサービスは登録者が少なく、サクラを雇う余裕はないからちゃんと会えるんじゃないか、と当時利用者の一部で言われていました。
メジャーサービスとマイナーサービス、どちらが会えるのか
出会い系の表も裏も知っている僕が「出会い系は本当に出会えるのか。また会えるのはどんなサービス(メジャーサービスかマイナーサービス)か?」という質問に対して答えるのは、
「出会えるサービスは(おそらくあなたが思っている以上に)多くあり、出会えないサービスも多くある。しかし、メジャーサービスだからとかマイナーサービスだからというくくりはなく、そういった見方をしてしまうと多くの場合、失敗します。」
という回答です。
会社の規模によって広告費のかけ方が大きく違ってきます。あくまでも広告費をどれだけかけたかであり、メジャーだからサクラが多い、マイナーだから安心といったことは一切ありません。
「出会い系の裏側教えます」と自信ありげに書かれた記事も世の中にはありますが、根拠は一切ありませんし、運営会社がお金をかけて書いた記事である可能性もあります。
登録する前の情報収集は大事ですが、情報を集めすぎて何が真実か分からなくなってしまう人も多くいます。ネットの情報収集も大事ですが、無闇になんでも情報をインプットせず、またサービスにも入れ込みすぎず、冷静な判断を持って利用していくことが、失敗せずに出会える方法だと私は考えています。