ChatGPTに学習させない方法:オプトアウト申請の手順

ChatGPTに学習させない方法:オプトアウト申請の手順

最終更新日:2023年08月09日

ChatGPTとの会話は、基本的にChatGPTの学習データとして使用されますが、会社での利用などを考えると懸念点は多くあると思います。

この記事では、OpenAIのChatGPTがユーザーの入力を学習する仕組みと、その学習を停止させる方法やオプトアウトの申請方法について詳しく解説します。

また、法人利用者向けとして導入予定のサブスクリプションプラン、ChatGPT Businessについても紹介しているので、参考にしてみてください。

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ChatGPTの学習機能とは

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ChatGPTの学習メカニズムは、大量のテキストデータからパターンを学び取ることに基づいています。具体的には、インターネット上の大量のテキスト(書籍、ウェブページ、記事など)を分析し、単語やフレーズ、文の間の関連性を理解します。この過程は「事前学習」と呼ばれ、ChatGPTが人間のように文章を生成するための基礎となります。

これにくわえ「ファインチューニング」と呼ばる、特定のタスクやコンテキストに対するモデルの反応を調整する作業もおこなわれます。これにより、モデルは特定の目的に合わせて調整され、ユーザーの入力(質問や指示)に対する適切な応答を生成するようになります。

ChatGPTに入力した内容は学習データとして使用される

ユーザーがChatGPTに入力した内容は、通常、OpenAIがモデルのトレーニングやサービスの向上に利用します。これは、モデルがユーザーの質問や要求に対するより適切な応答を生成するために、ユーザーの行動や傾向を理解するのに役立ちます。

しかし、これはユーザーのプライバシーとデータ管理に関する問題を引き起こす可能性があります。そのため、OpenAIはユーザーが自分のデータがどのように使用されるかを制御するためのオプションを提供しています。

ChatGPTに学習させない設定の導入

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ChatGPTへの入力を学習しない設定は、ユーザーのプライバシーを守り、データ管理を助けるために作られました。特に、会社の機密情報やプライベートな会話がAIの学習に使われることを避けられます。

学習させない設定が有効になると、ユーザーがChatGPTに入力した内容は、OpenAIの学習データに利用されることはありません。チャット履歴も残らないので、過去のチャットの内容を確認できなくなる点は要注意です。

ただし、学習させない設定が有効でも、OpenAIは過去の会話履歴を30日間保持します。これは、ChatGPTの悪用などを調査するための措置であり、学習目的ではありません。30日後、会話履歴は完全に消去されます。これにより、ユーザーは自分のプライバシーを守ることができます。

ChatGPTに学習させない設定の手順

1.ChatGPTにログイン後、画面左のメニューの一番下にあるユーザー名の[「・・・」部分をクリック

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2.「Settings」をクリック

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3.「Data controls」をクリック

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4.「Chat History & Training」右側にあるボタンをクリック

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5.左上の表示が「Chat History is off for this browser.」となっていたら完了

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▲「Enable chat history」ボタンをクリックすると、チャット履歴と学習が再開される。

この設定が有効になると、次のことが起こります。

  • ChatGPTは、新たに入力された会話を学習することはありません。つまり、あなたがChatGPTに提供する新たな情報は、モデルのトレーニングやサービスの向上には使用されません。

  • あなたの過去のチャット履歴は表示されなくなります。これは、あなたが過去にChatGPTに入力した情報が、あなた自身にも見えなくなることを意味します。

  • ただし、OpenAIは過去の会話履歴を30日間保持します。これは、悪用や問題を調査するための措置であり、学習目的ではありません。30日後、会話履歴は完全に消去されます。

ChatGPTに学習させない設定の影響

学習させない設定を有効にすると、OpenAIはユーザーの会話履歴を30日間保持します。しかし、この保持は学習目的ではなく、悪用や問題を調査するための措置です。例えば、ユーザーが不適切な行動をとった場合や、システムが不正利用された疑いがある場合など、OpenAIはこの30日間の会話履歴をレビューすることがあります。

この30日間の期間が経過すると、ユーザーの会話履歴は完全に消去されます。これは、ユーザーのプライバシーを保護するための重要なステップであり、ユーザーが自分のデータがどのように管理され、保護されるのかを理解するのに役立ちます。つまり、30日後には、ユーザーの会話履歴はOpenAIのサーバーから完全に削除され、それ以上アクセスすることはできません。

オプトアウトについて

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オプトアウトとは、特定のサービスや機能から自分自身を除外することを指します。この概念は、主にマーケティングやデータ収集の文脈で使用され、ユーザーが自分自身をメーリングリストから削除したり、自分のデータが収集や使用から除外されるよう選択したりすることを可能にします。

ChatGPTのコンテキストでは、オプトアウトはユーザーが自分のデータがChatGPTの学習に使用されることから自分自身を除外することを可能にします。これは、ユーザーが自分のプライバシーを保護し、自分のデータがどのように使用されるかを制御するための重要なツールです。

ChatGPTのオプトアウト申請は以下のフォームから行なえます。

OpenAIのオプトアウト申請フォーム

法人利用とChatGPT Business

法人利用では、情報漏洩のリスクやデータ管理の問題が特に重要になります。企業は往々にして機密情報を扱い、その情報が外部に漏れることは大きな問題となります。また、企業は顧客データを扱う場合、そのデータの管理と保護について厳格な規制に従う必要があります。そのため、ChatGPTのようなAIツールを使用する際には、これらの情報が適切に保護され、不適切に使用されないことが重要です。

これらの懸念に対応するために、OpenAIはChatGPT Businessという新たなサブスクリプションプランの導入を予定しています。

ChatGPTの法人契約についての詳細はこちら

まとめ

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ChatGPTの学習させない設定は、ユーザーが自身のデータを管理し、プライバシーを保護するための重要なツールです。この設定を有効にすると、ユーザーの会話はChatGPTの学習に使用されず、過去の会話履歴も表示されません。ただし、OpenAIは悪用や問題を調査するために、過去の会話履歴を30日間保持します。

法人利用者向けのChatGPT Businessプランでは、この設定がデフォルトで適用され、企業が自社の情報を安心して管理できます。AIとの対話を楽しみながらも、自分のデータをどのように保護するかを常に考えることが重要です。

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