ChatGPT「Advanced data analysis(旧:Code Interpreter)」とは? 活用事例11選や使い方など
最終更新日:2023年08月29日
ChatGPTを提供するOpenAIは、2023年7月7日に「Advanced data analysis(旧:Code Interpreter(コードインタープリター))」機能の一般開放を開始しました。この機能は、プログラミングの学習者や開発者にとって非常に有用で、コードの理解やデバッグ、さらには新しいアイデアの生成に役立つ可能性があります。
本記事では、「Advanced data analysis(旧:Code Interpreter)」機能の使い方や活用事例などを紹介します。この記事を読んで、ChatGPTでできることの幅を広げていきましょう!
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ChatGPT「Advanced data analysis(旧:Code Interpreter(コードインタープリター))」とは
Advanced data analysisとは、人間が自然な言葉で指示を出すと、それをコンピュータの言葉、つまりプログラムに変換してくれるツールのことを指します。例えば、「このデータをグラフにして」と言うと、Code Interpreterはそれをプログラムに変換して、グラフを生成してくれます。これにより、プログラミングの知識がなくても、コンピュータに指示を出すことができます。
これまでのChatGPTとは違い、以下のような処理ができるようになりました。
画像やCSVファイル、音声データ等の読み込み
Pythonコードを生成し、そのまま実行(グラフ作成や正確な計算、分析など)
「Advanced data analysis」の使い方
Advanced data analysis機能をオンにする設定方法を解説します。
※徐々に一般開放されているため、一部ユーザーはまだ設定ができない可能性があります。
1.ChatGPTにログインし、左下の3点リーダー→「Settings」をクリック
2.「Beta features」をクリックし、「Advanced data analysis」の右にあるトグルボタンをオンに
3.TOP画面に戻り、「GPT-4」をクリックし「Advanced data analysis」をクリック
4.ChatGPTのアイコンが紫色になっていれば設定完了
▲入力画面の左端にある「+」マークを押すと、csvや画像、動画ファイルなどを添付できる。
「Advanced data analysis」でできること【活用事例11選】
Advanced data analysis機能の活用事例としては、以下のようなものがあります。
スライド作成:python pptxを使用することで、ChatGPTにパワーポイントのスライド資料を作成させられます。
コードの理解と生成:Advanced data analysisはプログラムコードを理解し、新たなコードを生成することができます。
データ分析:Advanced data analysisはデータ分析を行うことができます。ユーザーはデータをアップロードし、そのデータについての分析を依頼することが可能です。
グラフの作成:データ分析の結果を視覚化するために、Advanced data analysisはグラフを作成することができます。
ファイルの編集:Advanced data analysisはアップロードされたファイルの編集も行うことができます。
計算の実行:Advanced data analysisは特定の計算を実行することも可能です。
Pythonコードの実行:Advanced data analysisはPythonコードの実行が可能で、その結果をユーザーに提供します。
学習ツールとしての利用:Advanced data analysisが生成するPythonコードはコメント付きで表示され、ユーザーがコードを学習するのに役立ちます。
QRコード生成:プラグインでも既に生成可能ではありますが、簡単にQRコードを生成できます。
長期記憶:プロンプトや回答の履歴をテキストファイルとして保持する指示を出すことで、以降そのファイルを読み込ませれば長文の情報処理が可能になります。
画像処理:読み込ませた画像ファイルを、サイズ調整や拡張子の変換など簡単な処理や編集であれば実行してくれます。
ただし、リリース直後のため、一部の機能にはエラーや遅延が発生しているようです。
スライド作成
テンプレート
以下のパワーポイントスライドを作成してください。
目的:初心者がやるべき筋トレメニューを紹介するプレゼンテーション
ターゲット:筋トレ初心者
主要テーマ:初心者向け筋トレメニューと筋トレ時のコツ
スライド枚数:8枚
スライド構造:お任せします。
フォーマット:16:9ワイド
使用するコード:python pptx
伝えたい内容:(添付資料)※今回は添付していません。
▲作成したいスライドに合わせて内容を適宜調整してください。
▲各スライドに見出しと箇条書きの内容を書いてくれた。あとはデザインや内容の追記をして仕上げよう。
関連記事:【ChatGPT】パワポスライド資料作成プロンプト【Advanced data analysis使用】
グラフの作成
▲試しにGoogle Analyticsのデータをグラフ化してもらったところ、ちゃんと棒グラフが生成された。
▲グラフをPowerPointに出力させることも可能。Pythonコードを生成し、それを実行している。
Pythonコードの実行
▲PowerPointに出力する際のPythonコードを生成し、実行してくれた。コードを直接渡して実行させることももちろん可能。
「Advanced data analysis」の注意点
7月10日現在、以下のようなエラーが確認できています。
セッションのタイムアウト:一度実行したあと、しばらく放置すると、タイムアウトのエラーが発生します。以前実行したチャットの続きをやる際は、最初からやり直すことをおすすめします。
▲上のようなエラーが出た場合は、最初からやり直してみよう。
インターネット接続ができない:最新の天気やニュースの取得など、インターネット接続が必要な処理は現時点で実行できません。そのため、ウェブスクレイピングや外部APIとの接続が必須な処理は避けましょう。
▲既存のデータを活用するか、プロンプトとして直接データを渡せば実行可能。
「Advanced data analysis」の可能性
ChatGPTの「Advanced data analysis」は、人間の言葉とプログラミング言語をつなぐ新たな可能性を秘めたツールです。データ分析、プログラミング教育、ソフトウェア開発など、様々な分野でその力を発揮します。
例えばデータ分析の分野では、分析目的を自然言語で説明するだけで、Advanced data analysisが適切な分析コードを生成することも可能です。これにより人間の作業時間が短縮される分、深い洞察をする時間を増やすことができます。
またプログラミング教育では、学習者が問題を自然言語で説明し、Advanced data analysisが適切なコードを生成する使い方も。学習者はコードの構造と動作を直感的に理解できるようになるので、学習ハードルを下げることが期待できるでしょう。
さらにソフトウェア開発でも、Advanced data analysisは有用なツールとなります。開発者が特定の機能を自然言語で説明し、それに合った適切なコードをAdvanced data analysisが生成します。これにより、開発速度が向上し、高品質なソフトウェアを効率的に開発することが可能になります。
これらの例からもわかるように、ChatGPTコードインタープリターは、そのユニークな能力により、多くの分野で新たな可能性を開くツールとなり得ます。その可能性は、今後の技術進歩とともにさらに広がっていくことでしょう。
まとめ
ChatGPTの「Advanced data analysis」は、AIとプログラミングの交差点に位置し、そのユニークな能力により、多くの新たな可能性を開くツールとなっています。人間の自然言語とプログラミング言語の間の橋渡しを果たすこのツールは、プログラミングの学習者からプロの開発者まで、幅広いユーザーにとって有用な存在となり得ます。
Advanced data analysisは、あなたのプログラミングの学習や実践を助け、さらには新たな可能性を開くかもしれません。そして、その経験とフィードバックが、Advanced data analysisの発展に寄与することでしょう。
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