2019年9月19日より始まったAppleのサブスクリプションサービス『Apple Arcade』。月額600円、年額6,000円で100タイトル以上が遊び放題ですが、「面白いゲームはあるの?」「他のスマホゲームとどう違うの?」と多くの人が気になることでしょう。
結論から言うと『Apple Arcade』はソーシャルゲームに抵抗のある人や、コンシューマーゲーム派におすすめのサービスで、月600円以上の価値を十分に感じられます。
『Apple Arcade』のサービスの特長、おすすめゲームを通じて、それを確かめていきましょう。『Apple Arcade』全体のことが気になる人は「『Apple Arcade』解説」を、手っ取り早くおすすめゲームを知りたい人は「『Apple Arcade』のおすすめゲーム6選」をどうぞ。
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「Apple Arcade」とは? 解説&おすすめタイトル6選 月額600円以上の価値あり
『Apple Arcade』解説。月600円で100タイトル以上が遊び放題
『Apple Arcade』は月600円(税抜)、もしくは年6,000円(税抜)で専用のゲームが遊び放題になるサブスクリプションサービス。年額プランは2019年12月16日に追加されました。
2019年9月19日のローンチ時は71タイトルでしたが、記事執筆時点の2019年12月17日時点では103タイトルにものぼり、今後もどんどん追加されると予想されます。
▲上記画像すべてが『Apple Arcade』で遊べるタイトル。月額600円でダウンロードし放題遊び放題。
▲Appleが掲げる『Apple Arcade』の6つのメリット。広告、追加課金なしも魅力的。
出典:Apple Arcade - Apple(日本)
対応OSはiOS 13、iPadOSなど。Appleのデバイスに幅広く対応
『Apple Arcade』はiPhoneのほか、iPad、Mac、Apple TVとAppleのさまざまなデバイスに対応しています。iPhoneならiOS 13、iPadならiPadOSなどそれぞれに対応OSのバージョンアップが必須。デバイスとOSの対応表は以下の通りです。
『Apple Arcade』対応デバイスと必須OS
デバイス | OS |
---|---|
iPhone | iOS 13以降 |
iPad | iPadOS以降 |
Mac | macOS Catalina以降 |
Apple TV | tvOS 13以降 |
※iOS 13対応機種はiPhone 6s以降のiPhone、iPhone SE、iPod touch(第7世代)
デバイス間でデータの共有が可能
『Appele Arcade』対応デバイス間ではデータの共有が可能。外では持ち運びに便利なiPhoneで、家では大画面のiPadやApple TVで、という風に使い分けて楽しめます。
アクション、スポーツ、ミステリーなど、多彩なゲームジャンル
やはり一番気になるのは、どんなゲームが遊べるかでしょう。『Apple Arcade』で遊べるゲームは本当に多岐に渡ります。スマホゲームらしいカジュアルなものから、コンシューマーゲームに匹敵する本格アクション、ストーリーボリュームたっぷりのミステリーまで実にさまざま。
ゲーム好きのニーズに幅広く応えた充実ラインナップで、琴線に触れるゲームがきっとみつかります。
▲広大で美しい世界の大冒険を楽しめるアクションアドベンチャー『Oceanhorn 2』。スマホゲーム離れしたグラフィックは圧巻の一言。
▲ひっぱり操作で遊べるカジュアルなゴルフゲーム『WHAT THE GOLF?』。クラブでボールを飛ばすと見せかけて実は……。
▲塔で起きた奇妙な殺人事件をめぐるミステリー『Tangle Tower』。男女の捜査官の軽妙なやりとりに注目。
一部タイトルはSteamでも配信中。お得に遊べる
『Apple Arcade』で遊べるタイトルの一部は、PCゲームのダウンロード販売プラットフォーム『Steam』でも配信されています。
たとえば『Hot Lava』はSteamでは買い切りで2,050円(2019年12月17日時点)。販売形態やデバイスの違いはあれど、これを月額600円で遊べるだけでも非常にお得と言えます。
▲App Storeで配信されているApple Arcade版『Hot Lava』。月額600円で遊び放題。
▲Steamで販売、配信されているPC(パソコン)版『Hot Lava』。買い切りで2,050円。
出典:Steam:Hot Lava
Steamについて詳しくはコチラ
スクエニ、セガなど日本の大手ゲームメーカーも参入。業界の期待大
洋ゲーもいいけど、やっぱり日本のゲームが好きという人もOK。日本の大手ゲームメーカーも『Apple Arcade』に参入しています。
2019年12月17日時点ではスクウェア・エニックスが『VARIOUS DAYLIFE』、セガが『ソニックレーシング』と『チューチューロケット!ユニバース』、カプコンが『深世海 Into the Depths』、コナミが『Frogger in Toy Town』、バンダイナムコが『PAC-MAN Party Royale』をリリース済み。
いずれも実力派スタッフを結集した完全新作であったり、各社の看板キャラクターを起用していたりと、ゲームメーカーの『Apple Arcade』に対する期待の高さがうかがえます。
またファイナルファンタジーシリーズの生みの親で、現在はミストウォーカーCEOの坂口博信氏も、『Apple Arcade』向けの新作『FANTASIAN』のリリースを予告しています。
『VARIOUS DAYLIFE』スクウェア・エニックス
『ソニックレーシング』セガ
▲世界最速のハリネズミがマシンに乗って大爆走! セガの看板キャラクター、ソニック・ザ・ヘッジホッグの爽快レースゲーム。
『チューチューロケット!ユニバース』セガ
▲1999年にドリームキャストで発売された『チューチューロケット!』が復活。ネズミのチューチューをロケットに導くパズルゲーム。
『深世海 Into the Depths』カプコン
▲深海が舞台の新作横スクロールアクション。浮遊感のある独特のアクションと、カプコンらしいストイックな難易度が特徴。
『Frogger in Toy Town』コナミ
▲1981年にアーケードで稼働した『フロッガー』が、フル3Dで登場。危険な障害物を避けながら、便利屋フロッガーが部屋を突き進む。
『PAC-MAN Party Royale』バンダイナムコ
▲スーパークッキーを食べて、他のプレイヤーをパクっ!ビデオゲーム黎明期の名作『パックマン』が4人対戦ゲームになって登場。
インディーゲーム、海外ゲームも良作が盛りだくさん
日本の大手ゲームメーカーのゲーム以外にも注目作はたくさんあります。この機会にインディーゲームや海外ゲームに手を伸ばすのもいいですね。特に注目の2作を紹介します。
1つ目は「2014年のベストApp&ゲーム」など数々の賞を受賞した『Monument Valley』のゲームメーカーustwo gamesの新作『Assemble with Care』。
2つ目は2002年にアメリカにてゲームボーイカラーで初代が発売され、2015年頃より日本へのローカライズが盛んに進んでいる『Shantae(シャンティ)』シリーズの最新作『Shantae and the Seven Sirens』。ほかにもコアなゲーム好きのツボを抑えたラインナップです。
Assemble with Care
▲ある修理屋の女性の出会いと交流を描くパズルゲーム。落ち着きと温かみのある雰囲気が胸に染みる。
Shantae and the Seven Sirens
▲日本向けを意識したかわいいデザインと、やりこみがいのあるダンジョン探索を楽しめる横スクロールアクションゲーム。
コントローラー対応ゲームが多数。複雑なアクションも快適に
『Apple Arcade』の密かな特徴として、多くのタイトルがゲームコントローラーに対応していることがあります。
さらに『Apple Arcade』が遊べるiOS 13やiPadOSでは、PlayStation 4(PS4)とXboxのコントローラーが使用可能。バーチャルパッドは操作しづらい、指で画面が隠れて苦手という人も、使い慣れたコントローラーで快適に遊べるのです。
なおPS4の初期設定とは逆で、×ボタンが決定、○ボタンがキャンセルとなっているので覚えておきましょう。
▲コントローラーで『Oceanhorn 2』をプレイした様子。スムーズなアクションが可能になり、バーチャルパッドが非表示になるため画面が広く見える。
▲設定でカメラ操作を反転できるなど、ユーザビリティも万全。
▲コントローラー対応ゲームはストアのアプリ紹介ページにアイコンがある。アイコンがなくてもコントローラーが使えることも。
PS4コントローラーの接続方法はこちらを参考に
追加課金、広告は一切なし。プレイ感はコンシューマーゲームに近い
料金の支払いは月額の600円、もしくは年額の6,000円のみで、アプリ内の課金要素は一切なし。アップデートで追加要素がある際も追加料金なしで遊べます。広告バナーや広告動画もありません。つまり有料買い切りゲームの遊び放題と考えて差し支えないのです。
ソーシャルゲームは魅力的なリアルタイム性がある反面、追加課金による想定外の出費、期間限定イベント、サービス終了などどうしても見逃せない悩みの種があるのも事実。
その点『Apple Arcade』は加入していれば自分のペースでエンディングまで遊べる、コンシューマーゲームに近い感覚で楽しめます。
▲『Shantae and the Seven Sirens』は2019年12月時点で遊べるのはパート1のみ。しかしパート2リリース以降も追加料金なしで遊べる。
初回1ヶ月無料。無料期間中に解約すれば料金が発生しない
『Apple Arcade』は嬉しいことに初回のみ1ヶ月の無料体験が可能。無料期間内にサブスクリプションを解約すれば料金はかかりません。手軽にお試しプレイができるのも嬉しい点です。
▲[サブスクリプションをキャンセルする]ボタンで解約。詳しいやり方は記事の最後にて。
『Apple Arcade』のおすすめゲーム6選
『Oceanhorn 2』アクションアドベンチャー
登録したらまず遊んでほしいのが、『ゼルダの伝説』シリーズへのリスペクトが大いに見られる『Oceanhorn 2』です。ゲームを起動してオープニングが終わると、目の前に広がるのは美しく広大なフィールド。それこそが冒険の舞台なのですから、ワクワクしないわけがありません。
ストーリー上の目的は定められているものの、ある程度なら自由に探索をしてもOK。スマホゲームの新たな可能性を感じる一作です。
▲美しいフィールドは、ただ歩くだけでも楽しい。どんな冒険が待っているか期待に胸が躍る。
▲剣や飛び道具を駆使して戦うバトル。最序盤のザコ敵もなかなか手強く、程よい緊張感を味わえる。
『Shantae and the Seven Sirens』横スクロールアクション
アメリカ製ながら日本向けを意識したデザインで、日本でのローカライズも盛んな『Shantae(シャンティ)』シリーズ5作目。ハーフジーニー(半魔神)の少女シャンティが、踊りや魔法を駆使してかわいく、ちょっぴりセクシーに大活躍します。
ゲームシステムは俗に言うメトロイドヴァニア。広大なダンジョンを探索しながら新たな力を身につけ、探索範囲を広げていきます。行けそうで行けなかった場所を通れるようになった瞬間は快感です。
日本語訳が少々怪しいところがありますが、それだけでプレイを避けるにはあまりにもったいない良作です。
▲ボス敵にあたるセイレーンとのバトル。本作のコミカル感、かわいさ、セクシーさがうまく凝縮されている。
▲会話シーンや時折挿入されるアニメシーンでは、キュートなシャンティ達を思う存分堪能できる。
『Bleak Sword』アクション
白、黒、赤の3色のドットで描写された、独特な雰囲気のダークファンタジーアクション。ゲームはステージ制で、出現する敵をすべて倒せばステージクリアです。
ルールは単純ですが、敵の攻撃が激しく難易度は高め。そのぶん難所を突破した時の達成感も格別です。通常攻撃に加え、ガード、カウンターなど使えるアクションもなかなか豊富。どう立ち回るのが最適か考える思考性もあります。
▲突進してきた敵をガードで弾き、カウンターを叩き込む。やるかやられるかのスリル満点の駆け引きが本作の醍醐味。
▲コントローラーにも対応しており、「歩き」操作が可能に。敵との間合いを調整しやすくなり、立ち回りの幅が広がる。
『Assemble with Care』パズル
修理屋の女性マリアが、モノの修理を通じてさまざまな人との出会いや交流を経験していく、ストーリー付きのパズルゲームです。
ゲーム全体がハートウォーミングで落ち着いた雰囲気で、コーヒーブレイクにちょっと添えたい感じ。壊れたモノを修理するパズルゲームも丁寧に作り込まれており、静かに熱中する没入感があります。
▲壊れたモノを分解して、故障部分を直し、また組み立てる。コツコツ修理を進めていく感じがたまらない。
▲コードが飛び出したカセットテープを鉛筆で巻き取る。この感覚が懐かしすぎて涙が出そう。今の若い人わかるかな……?
▲マリアと街の人々の交流が描かれるストーリーにも注目。海外製ながら日本語訳がとても自然に仕上がっている。
『WHAT THE GOLF?』ゴルフゲームのような何か
ひっぱり操作でグリーン上のピンを目指す(カップインしなくてもOK)ゴルフゲーム。最初数ステージはよくある感じに進みますが、大体チュートリアルの3ステージ目あたりでこのゲームがどこかおかしいことに気づくでしょう。
▲ピンを目指してチャ・シュー・メン……ってお前が飛ぶんかいっ!
このゲームで飛ばすのはゴルボールに限らず、ゴルファー、ゴルフクラブ、椅子、家(!?)など実にさまざま。ほかにもピンが”逃げる”など飛ばすモノ以外にも多彩なギミックが仕掛けられており、プレイヤーの斜め上いく展開の連続です。
次はどんなステージになっているのだろうと期待に胸を踊らせながら、どんどん遊べますよ。
▲こちらは花瓶を飛ばすステージ。花瓶に強い衝撃が加わると割れてミス扱いになってしまうので、意外に難しい。
『Punch Planet』格闘ゲーム
スマホアプリでは非常に珍しい、オリジナルの格闘ゲーム。6つの攻撃ボタンにコマンド技、ガード、投げの基本システムに加え、ゲージを使用する超必殺技、カウンターシステムもありかなりの本格派。
ゲーム性は『ストリートファイター』シリーズに近く、コンボよりも立ち回り、差し合い重視のバランスになっています。ですが目押しでコンボも可能で、大ダメージを狙うことも。
精密な操作に加え同時押しも要求されるため、コントローラー推奨です。なおSteamでも日本語非対応ですが販売されています。
▲目押しで立ち通常攻撃>必殺技>超必殺技が繋がる。研究すれば新たなコンボを開発できそうだ。
▲使用可能キャラクターは6人。全体的にマッシブで、犬も登場する。
『Apple Arcade』の解約方法【iPhone/iPad】
『Apple Arcade』は初回登録時のみ1ヶ月無料ですが、無料期間が終わると自動的に定期課金に移行します。思わぬ出費を避けるためにも、解約方法を確認しておきましょう。
1.『設定』を開く
2.設定最上部のApple IDアカウントをタップ
3.[サブスクリプション]をタップ
4.[Apple Arcade]をタップ
5.[サブスクリプションをキャンセルする]で解約処理へ
『Apple Arcade』がスマホゲームのイメージを変えるか?
スマホゲームはソーシャルゲームが主流で、宣伝もそちらがメインに行われている印象があります。ですが『Apple Arcade』はソーシャルゲームとは異なり、定額以外は追加料金なしで遊べるコンシューマーゲームに近い仕様となっています。
Appleが打ち出したサブスクリプションが、スマホゲーム業界にどんな影響を与えるのか、今後の展開が見逃せません。
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