iPhoneと異なり、物理的なスイッチのないAndroidの「マナーモード」。マナーモードに設定したはずなのに、スマホから音が出て焦った事はないでしょうか? 逆に着信音が鳴らなくて困った事も。
そこでAndroidの音量の仕組みや、マナーモード設定方法を解説。これを読めば急に音が鳴ったり、逆に鳴らなかったりする心配はありません。
Androidスマホのマナーモード設定・切り替え方法 音が出る原因と対策も
Androidの「音量」と「マナーモード」の仕組み
マナーモードの設定に移る前に、Androidの「音量」と「マナーモード」の仕組みを知っておきましょう。
Androidのサウンドは6種類に分類されており、マナーモードで音量オフになるものとそうでないものがあります。
Androidの音量は6種類に分かれている
機種により若干の差異はありますが、Androidのサウンドは最大で6種類に分類されます。分類を確認していきましょう。
1.着信音量
スマホに電話が来た時の着信音の音量です。すべてのAndroidの機種にあり、マナーモードで音量オフになります。
2.通話音量
通話中の相手の声のボリュームです。マナーモードでも音量オフになりません。
3.メディア音量
動画、音楽、ゲームなどアプリから発せられるサウンドの音量です。Android 9 Pie以降より、マナーモードでも音量オフにならなくなりました。
4.通知音量
アプリから通知が来た時の音量です。マナーモードで音量オフになります。またGoogle Pixel 3のように、着信音と統合されている機種もあります。
5.システム音量
タッチ操作音、充電開始音などの音量です。マナーモードで音量オフになります。Google Pixel 3のように、着信音と統合されている機種もあります。
6.アラーム音量
時計アプリで設定したアラームが鳴る時の音量です。マナーモードでも音量オフになりません。
ただし機種や設定によってはアラーム音量がオンでも着信音量がオフ(=マナーモード中)だとアラームが鳴らない事があります。
そのためマナーモード中でもアラームが鳴るかどうか、実際に1分後などにアラームをセットしてみて、一度確かめてみるのがおすすめです。
マナーモードで音量オフになるのは着信音・通知音・システム音
上記のように、マナーモードで音量オフにできるのは着信音・通知音・システム音の3種類。
基本的にメディア音量とアラーム音量はオフにならないため、手動で音量オフにする必要があります。
振動のある「バイブレーション」と、振動のない「ミュート」がある
マナーモードの中でも、着信時にスマホが振動する「バイブレーション」と、振動もオフになる「ミュート」に分かれています(Google Pixel 3の表記)。
「ミュート」だと着信を見逃す可能性が高いので、着信を確実に取りたい場合は「バイブレーション」を設定しましょう。
Google Pixelシリーズの「サイレントモード」は別物
Google Pixelシリーズのユーザーが気をつけたいものに、「サイレントモード」があります。これはクイック設定パネルからオンにできる機能。
サイレントモードは「一部例外を除く相手からの着信や通知を制限する(※)」もので、「音量をオフにする」マナーモードとはまったくの別物です。
もし例外に当たる相手(連絡先を登録した相手など)から着信が来た場合、着信音の音量は現在の音量設定に依存します。そのため「サイレントモード」では着信音が鳴る可能性があります。
過去にはこれが「マナーモード」と表記されていたため、非常に紛らわしい事になっていました。
(※)「着信や通知を制限する」について
着信:サイレントモード中のスマホに電話をかけた場合、発信者側でコール音は鳴るが、電話を受けた側のスマホ(サイレントモード中のスマホ)では着信が通知されない
通知:サイレントモード中は通知が非表示になり、解除するとすべて表示される
Google Pixelシリーズの「マナーモード」と「サイレントモード」の違い
マナーモード:着信音・通知音の音量をオフにする
サイレントモード:一部例外を除いた着信・通知そのものを制限する(着信音が鳴るケースがある)
マナーモードで音が出る原因と対策
着信音が鳴る場合
通常マナーモードでは着信音が鳴る事がありません。もしマナーモードにしたはずなのに着信音が鳴った場合は、誤操作でマナーモードを解除してしまったか、Google Pixelシリーズの「サイレントモード」のように、別のモードをマナーモードと勘違いしたケースが考えられます。
改めてマナーモードの設定を確認してみましょう。
メディア音・アラーム音が鳴る場合
メディア音・アラーム音はマナーモードではオフになりません。手動で音量オフにするのが確実です。
マナーモードの設定・解除方法
ではマナーモードと音量の仕組みを理解したところで、実際にマナーモードを設定してみましょう。操作は難しくはなく、スマホを取り出してパッと設定できます。
多くの機種で使えるマナーモード設定・解除方法
こちらはGoogle Pixelシリーズなど多くのAndroidスマホで共通のマナーモード設定方法です。
1.スマホ側面の「音量ボタン」を押す
2.上部アイコンをタップすると「通常」→「バイブレーション」→「ミュート」がループする
Galaxyシリーズでのマナーモード設定・解除方法
Galaxyシリーズでのマナーモード設定方法は上記とは異なります。以下を参考に操作してください。なお本記事ではGalaxy S9(SC-02K)を使用しています。
1.画面を上から下にスワイプし、クイック設定パネルを出す
2.スピーカーのアイコンをタップすると、「通常」→「バイブレーション」→「ミュート」がループする
すべての音量をオフにする方法
着信音・通知音以外の音量をオフにしたい時や、マナーモードにしても不安な時は、サウンド設定を開いて手動で音量をオフにするのが確実です。
多くの機種で使える音量設定方法
1.音量ボタンを押して、音量メニューを開く
2.音量メニュー下部の、調節ボタンをタップ
3.すべての音量のツマミをオフにする
これでスマホから音が出なくなります。
Galaxyシリーズでの音量設定方法
1スマホ側面の.「音量ボタン」を押して、音量メニューを表示させる
音量ボタンを押すと、メディアの現在のボリュームが表示されます。
2.音量メニューを下にスワイプ
音量メニューを下にスワイプすると、すべてのボリューム状態が表示されます。
3.すべてのボリュームのツマミをオフにする
これでスマホから音が出なくなります。
マナーモードの自動化(ルール)設定方法
特定の場所に入った時など、自動的にマナーモードやサイレントモードに設定できる機種もあります。Google Pixel 3の「ルール」機能で確認してみましょう。本記事では「新宿駅に着いたらミュートに設定する」というルールを追加します。
1.本体設定を開き[システム]をタップ
2.[詳細設定]をタップ
3.[ルール]をタップ
4.[設定を更新するには~]のテキストをタップ(初回のみ)
5.[許可]をタップ(初回のみ)
ルール機能のバックグラウンドでの実行を許可するか聞かれるので、[許可]をタップします。
6.[ルールの追加]をタップ
7.[Wi-Fi ネットワークまたは場所を追加]をタップ
8.[場所]をタップ
9.「新宿駅」を指定する
10.[スマートフォンをサイレントに設定]をタップした後、[追加]をタップ
ここで注意すべき点があり、ここでの「サイレント」は現在の「ミュート」、「マナーモード」は現在の「サイレントモード」に該当します。アップデートで名称が変わったのですが、ここだけ適用されていない模様です。
11.ルール設定完了
これで新宿駅に入った時に、自動的にスマホがミュートに切り替わります。
マナーモードをよく理解して、音量を上手くコントロールしよう
再確認になりますが、マナーモードで音量オフになるのは「着信音・通知音・システム音」の3種類。メディア音とアラーム音はオフになりません。
これを覚えていないと、電車の中などでうっかり音を鳴らしがちなので注意が必要です。
また同じマナーモードでも「ミュート」と「バイブレーション」で振動の有無の違いがあります。音は鳴らしたくないけど着信を確認したい時は「バイブレーション」にするなど、上手く使い分けましょう。
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