画像生成AIの進化により、クオリティの高いイラストを誰でも簡単に作れるようになりました。そんなAIイラストは、イラスト販売サイトなどでも人気で、数多く販売されていました。しかし現在は多くのサイトで、AIイラストの投稿や販売が規制されています。
本記事では、AIイラストが規制され始めた理由を徹底解説。さらにまだ投稿や販売が可能なサービスも紹介するので、チェックしてみてください。
AIイラストはなぜ規制され始めた? 投稿可能・不可能なサービスを紹介
Pixocial Technology (Singapore) Pte. Ltd.
AIイラストが規制され始めている理由
AI技術の進化は、イラスト生成においても大きな影響を及ぼしています。しかし、その一方で、AIによるイラストが規制の対象となり始めています。その主な理由は2つあります。
クリエイターへの悪影響
画像生成AIの技術を悪用し、特定のクリエイターの利益を著しく阻害する行為が増えているからです。AIが生成したイラストがオリジナルのクリエイターの作品と混同され、その結果、クリエイターの収入や評価が低下するケースが報告されています。
著作権侵害に関する問題
AIへの学習素材として、クリエイターの作品が不当に収集される問題もあります。AIは大量のデータから学習を行いますが、その過程で著作権を侵害する可能性も。これらの問題を防ぐため、AIイラストに対する規制が増えています。
AIイラストの規制に関連する法律
AIイラストに関する法律は、まだ完璧に整備されていません。ただ著作権や肖像権などの法律に関わっていることは間違いないので、よくチェックしてください。
著作権の侵害
AIイラストは、著作権法が大きく関わってきます。AIイラストが既存の作品との類似性が見られる場合、著作権の侵害となる可能性が高いです。また、AIが学習するためのデータとして著作権保護された作品が使用された場合も、著作権の侵害となり得ます。
名誉毀損・肖像権の侵害
AIイラストが特定の個人を描写している場合、名誉毀損や肖像権侵害になる可能性があります。特にAIがWeb上で公開されている写真などを元に、特定の個人を描写したイラストを生成した場合、その個人の肖像権侵害にあたるかもしれません。
AIイラストが規制されているサービス
多くのサービスでAIイラストに対する規制が始まりました。ここではAIイラストの投稿や販売の規制が始まったサービスを3つ紹介。もしも規制されているサービスでAIイラストを無断投稿すると、利用規約違反などでアカウント停止などを受ける可能性があります。
DLsite
『DLsite』は国内最大級の二次元総合ダウンロードショップです。同人作品やオリジナル作品を販売できる『DLsite』では、AIイラストの規制が始まっています。ただゲーム・ノベルに関しては、生成AIによる作品の販売も可能なようです。
pixivFANBOX
『pixivFANBOX』とは、クリエイターの応援ができるプラットフォームです。この『pixivFANBOX』でも、AIイラストの販売規制が始まりました。AIイラストの投稿を行うと、警告や非公開化、クリエイターアカウントの停止などの処置がとられるようです。
ファンティア
『ファンティア』とは、作品発表などを行えるクリエイター支援プラットフォームです。そんな『ファンティア』でも、AIイラストの規制が行われています。AI生成による作品の取り扱いを一時停止し、利用規約の改定などを行うそうです。
AIイラストが規制されていないサービス
一方で、以下のサービスは2023年7月現在、AIイラストに対する明確な規制を設けていません。これらのサービスでは、AIイラストの投稿や販売も可能です。
ココナラ
知識やスキルなど、得意な「サービス」を取り扱うオンラインマーケット。似顔絵作成、ナレーション、情報技術などなど、自分が得意なこと、欲しいものを売り買いできます。
現状、AIイラストに関する規制が行われていません。生成AIを使った依頼も数多くあるので、AIイラストを売りたいという方は、チェックしてみてください。
CrowdWorks
フリーランスとして仕事を探せる大手のクラウドソーシングサービス。AIイラストに関する依頼も掲載されており、現状は規制されていない様子です。AIイラストの制作を受注したい人などは、ぜひチェックしてみてください。
ただ制作物がAIによる生成物であることは、伝えておきましょう。トラブルの原因になります。
ランサーズ
『ランサーズ』も大手のクラウドソーシングサービスです。イラストはもちろんプログラミングや動画編集といった受注ができます。
こちらも生成AIに関する規制が内容で、AIイラストを使った仕事も可能です。もちろんこれから規制される可能性もあるので、利用する際はしっかりと利用規約などを確認しておきましょう。
こちらの記事もおすすめ