AIアート・AI画像生成に興味はあるものの、「プロンプト(命令文)にどんなテキストを入れたらいいのかわからない……。」そんな人も多いのではないでしょうか。本記事では、AIアート制作がはかどるように、ライターが実際に利用したプロンプトを公開します。
アプリやサービスによって同じプロンプトを使っても、異なるAIアートが生成される可能性は十分にあるので、その点だけは覚えておいてください。また、AIアート作成におすすめのアプリやWebサイトも紹介しています。無料で利用できるサービスも多いので、ぜひ参考にしてください。
写真からAIイラストを自動生成、写真・動画も編集できる万能アプリ
BeautyPlus(ビューティープラス)
AIアートの作り方 スマホを使って簡単にイラスト化する方法
この記事をまとめると・・・
- AIアートとは、AI技術を活用して新たなアート作品を生成する手法のこと
- AIアートは、アプリやサイトを利用すれば、誰でも簡単に作れる
- 『BeautyPlus』を利用すれば、写真をAIアートに変換できる
Pixocial Technology (Singapore) Pte. Ltd.
AIアートとは
AIアートは、AI技術を活用して新たなアート作品を生成する手法です。人間がアートを作る際には、色彩やデザイン、構想を考慮しますが、AIアートはプロンプトや、数値、元となる写真などからデータや特徴を抽出。それをもとにオリジナル作品を生み出します。
AIアートは次々に複数パターンのイラストを生成するため、作業効率や生産効率が圧倒的に優れています。また、プロンプト次第ではありますが、作品のクオリティもかなり上がります。
AIアートの具体例
使用したプロンプト
ソファーに座る1人の女の子、黒いレースが刺繍されたパジャマ、黒髪ショートヘアー、微笑み
使用したAIとスタイル
『Mojo AI』VisionartのAsia
プロンプトを入力する際には、英語でも日本語でも出力結果に大きな差はありませんでした。そのためプロンプトは、実際に使用した日本語の単語や短文を掲載しています。
人のAIアートを生成する場合、性別(男か女か)や容姿(髪型や髪色、体型など)はマストで入れておきましょう。背景(ソファー)や服装(黒レースのパジャマ)表情(微笑み)といった、細かな命令文も追加してあるとよりイメージに近いAIアートが生成されます。
単語ばかりの場合、出力結果がおかしくなる場合もあったので、できる限り短文でプロンプトを記載したほうがいいかもしれません。
使用したプロンプト
最高傑作、高品質、景色のみの画像、大自然の中にある透明度の高い大きな湖、上空から見下ろすアングル
使用したAIとスタイル
『Mojo AI』Infinity artのAnalog film
最近ではどのAIも最初から高品質な画像を生成できるので、「最高傑作」や「高品質」といった画質に関わるプロンプトはあまり必要ではありませんでした。しかし湖の透明度が上がるなど、細かな部分に変化が見られたので、プロンプトに記載しています。
景色系のAI画像を生成する場合には、誤って人が生成されてしまわないように、「背景のみの画像」を入れています。
「大自然の中にある透明度の高い大きな湖」ここは画像のメインとなる情報なのでできる限り詳しく指定したほうがイメージ通りに仕上がる可能性が高まります。単語は作りたい風景に合わせてアレンジしてください。
風景の場合特に重要だと感じたのはアングルについての指定です。どこから見ているかによって、景色の印象は大きく変わってしまうので、「上から見下ろしている」「下から見上げている」「真横から見ている」といった、アングルの指定を入れておくことをおすすめします。
AIアート制作に必要なもの
AIアートを作る際には、以下のものが必要になります。
1.PCもしくはスマホ(必須)
2.プロンプトもしくは写真
3.Discordアカウント(サービスによる)
4.好奇心
AIアートは難しいという印象を持っている人が多いかもしれませんが、アプリやWebサービスにアクセスできる環境が整っていれば、専門的な知識はなくても大丈夫です。
最初のうちは制作したいアートのイメージを言葉にしたプロンプトを投げてみましょう。日本語入力にも対応しているサービスが多いため、英語が苦手……。といった人でも問題なくAIアート作成を楽しめます。
「プロンプトの一部を変更したらどんな画像が生まれるのかな?」「この数値を調整すると出力にどんな影響があるのかな?」など好奇心を持ってAIアート作成に臨んでいれば、高品質のオリジナルAIアートをより手軽に生成できる可能性が高まります。
AIアートを作るのにおすすめのアプリ5選
BeautyPlus
『BeautyPlus』は、自撮り写真からAIアートを生成できます。画像編集→編集→AIアートの順に操作してみましょう。花火、SF、アイドルなど予め決められたプロンプトが用意されているため、好きなものを選ぶだけでAIアートが作れます。
また、プロンプトの種類が多いだけでなく、ワンタップで手軽に加工できる点が魅力のひとつ。手軽にAIアートを作りたい人におすすめです。
Picsart
『Picsart』では単語の組み合わせからAI画像を生成します。ホーム画面から「AI画像」もしくは「テキストから画像生成」を選択することで手軽にAIイラストの作成が可能。「結果をさらに表示」をタップすることで、同じプロンプトのまま、違うパターンのAIイラストを次々に生成できます。
プロンプトを使いまわして、効率よくAIアートを量産したい人におすすめです。
WOMBO Dream
『WOMBO Dream』は、プロンプトや画像の構図を参考にして、独自のAIアートを作成します。リアルなイラストよりも漫画やアニメ風のイラスト制作が得意。建物や風景の参考画像も多いため、人物以外のAIアート作成にも強いです。
GoArt
『GoArt』は、プロンプトの入力とスタイルを選択してAIアートを生成します。1枚あたり1クレジットを消費しますが、広告視聴でクレジットを追加できるのが嬉しいポイント。無料でもたくさんのAI画像を作成したい人向けです。
プロンプトは3,000文字まで記入できるため、細かな指示も出しやすいのが特徴。また、スタイルも15種類あり、プロンプトとの組み合わせ次第で膨大なパターンのAIアートを生成しやすくなっています。
Canva
『Canva』ではプロンプトの内容に従ってAIアートを制作します。写真からイラストを制作することはできませんが、「女性」「イラスト」「アニメ」など複数の単語を入力するだけでAIアートを作れる手軽さが魅力。プロンプト次第にはなりますが、自撮り系イラストや風景イラスト、動物のイラストなど、多種多様なAIアートを生み出せるため汎用性は高いです。
AIアートを作るのにおすすめのWebサイト5選
Bing Image Creator
料金 | 無料 |
---|---|
対応OS | Windows/Mac/iOS/Android |
商用利用 | 可能 |
Web上でAIアート生成ができるサービスです。「作成する画像の説明」にテキストを入力することで画像が生成されます。画像のサイズなど細かな設定はできませんが、テキストのみで手軽にAI画像を生成できる点が魅力。実写のような画像から、二次元イラストのような画像までさまざまな画像を生み出せます。
料金は無料ですが、サービスを利用するにはMicrosoftアカウントでログインする必要があります。
Stable Diffusion
料金 | 10ドル~(1ドルあたり5枚程度生成可能) |
---|---|
体験版 | あり |
対応OS | Windows/Mac |
商用利用 | 可能 |
プロンプトを入力すると、複数パターンの画像を生成してくれるサービスです。サービスの利用にはGoogleアカウントが必要。AI画像8枚分ほどの無料クレジットが付いてきますが、それ以降は生成したい画像の枚数に応じて課金が必要になります。
プロンプトは日本語にも対応している点が嬉しいポイント。単語ではなく短文で記入すると、イメージ通りの画像が生成されやすくなります。
Midjourney
料金 | 10ドル / 月~ |
---|---|
体験版 | あり |
対応OS | Windows/Mac |
商用利用 | 可能(有料会員のみ) |
discord上でAI画像生成を行うサービスです。discordサーバーにアクセスできたら、「NEWCCOMER ROOMS」へ入り、メッセージ欄に「/」を入力。画像生成で使うさまざまなコマンドが表示されます。文章から画像を生成したり、写真から画像を生成したりと、多種多様な方法でAI画像生成ができます。
類似サービスと比較するとAIアートの精製方法にクセがあるため、やや使いづらさを覚える人もいるかも知れません。しかし、テキストや通話で質問をするなど、画像の生成方法や作り方のコツを教え合える環境が整っているのは嬉しいポイントです。
Leonardo.Ai
料金 | 基本無料 / 有料プランあり |
---|---|
体験版 | あり |
対応OS | Windows/Mac |
商用利用 | 可能 |
『Leonardo.Ai』はクレジットを消費して画像を生成するWebツールです。画像生成の速度が速いのが特徴で、一回あたり4枚の画像を出力してくれます。プロンプト次第ですが、かなりリアルなが描写の画像も作れるのがメリット。数値を調整するだけでも出力結果に変化が出ます。
簡単なキーワードのみでもAIアートは出力されますが、個性を出すには、プロンプトや数値設定を工夫数する必要があります。そのため、初心者よりも中級者、上級者向けのサービスになっています。
Adobe Firefly
料金 | 単体で使用する場合は無料 |
---|---|
体験版 | あり |
対応OS | Windows/Mac |
商用利用 | 可能(有料プランのみ) |
Adobeの生成AI「Firefly」を活用することで、テキストから画像を生成できます。無料会員には毎月25クレジットが配布され、有料会員にはプランごとに25クレジット~1,000クレジットを配布。1枚の画像を生成するたびに1クレジットを消費する仕様になっています。
また、有料プランへ加入しているユーザーは生成した画像を商用利用できますが、無料で使っている人は商用利用ができません。
【無料】『Bing Image Creator』でのAIアートの作り方
プロンプトを利用してAIイラストを生成するツールとしては、『Bing Image Creator』が無料でお手軽です。ここでは『Bing Image Creator』を使ったイラスト生成の手順を紹介。作りたい画像に合ったプロンプトや、本記事で紹介したプロンプトなどを試してみましょう。
-
STEP1
『Bing Image Creator』を開く
ブラウザでの検索、もしくはhttps://www.bing.com/images/createから『Bing Image Creator』のページに移動します。次にページ右上のメニューを開きます。
-
STEP2
Microsoftアカウントでログインする
開いたメニューから「ログイン」をタップします。次の画面でメールアドレスとパスワードを入力し、Microsoftアカウントにログインしましょう。
-
STEP3
プロンプトを入力し、画像を生成する
プロンプト欄に、生成したい画像のキーワードを入力して「作成」ボタンをタップしましょう。上の画像では例として、「アニメイラスト」「ポニーテール」などを入力しました。
しばらく経つと画像が最大4枚まで生成されます。生成された画像のうち、不適切と判断された画像がある場合は、3枚以下になることもあります。画像をタップしてメニューを開き「ダウンロード」をタップすれば、画像をスマホ内に保存できます。
生成したAI画像の活用方法
- SNSにアップロードする
- イラスト投稿サイトにアップロードする
- AIクリエイター向けの依頼を受ける
- AIイラストを素材としてイラストを制作する
作ったAIイラストは、ただ自分で鑑賞するだけではなく、さまざまな活用方法があります。ほかの人にシェアしたり、クリエイティブな活動につなげたりすることで、よりAIイラストの生成を楽しめるでしょう。例としては以下のようなものが挙げられます。
SNSにアップロードする
メジャーなのは『X(旧Twitter)』や『Instagram』といったSNSへの投稿です。ユーザー数が多いため、「#AIart」などのハッシュタグをつけて投稿することで、さまざまな人にAIイラストを見てもらえるでしょう。
また自分の日常を交えつつAIイラストを発信できる点や、ほかのユーザーとの交流を楽しめる点も特徴です。
イラスト投稿サイトにアップロードする
『pixiv』などイラスト投稿サイトにアップロードするのもいいでしょう。SNSよりユーザー数自体は少ないですが、どのユーザーもイラストを見に来ている人たちなので、SNSより多くの人に見てもらえる可能性もあります。
なお『pixiv』をはじめ手書きのイラストレーターも利用するイラスト投稿サイトでは、AIイラストの表示頻度が減らされてしまう場合があります。『AIピクターズ』などAI作品に特化したサイトなら、より見てもらいやすいでしょう。AIクリエイター同士のつながりも作れます。
AIクリエイター向けの依頼を受ける
『プロンプトン』などAIイラストのクリエイターに依頼ができるサイトに登録し、ほかのユーザーから依頼を受けるのも、活用法のひとつです。依頼には料金が発生するので、AIイラストでのマネタイズが可能になります。
ただ安定して依頼を受けるには、それなりのクオリティが求められるでしょう。また他人の希望どおりに納期を守ってイラストを生成するには、相応の勉強や努力は必要です。AIは誰でもある程度の水準でイラストが作れる分、手書きイラストより競争は厳しいかもしれません。
AIイラストを素材としてイラストを制作する
AIで生成した背景にキャラクターを手書きで描き込むなど、手書きのイラストの素材として利用する方法です。手書きでイラストを制作するスキルがある人に限られますが、背景やアイテムなどの作画コストを削減できるでしょう。
しかしイラスト投稿サイトでは、AIを利用した作品の扱いが100%手書きの作品と異なる場合もあります。また法的な扱いの難しさもあり、仕事や依頼で使うのは避けたほうがベター。趣味で使う場合も、価値観の違いからほかのユーザーに反感を持たれやすいのが現状です。
写真から画像を生成するなら『Beauty Plus』
『BeautyPlus』ではプロンプトを入力する手間なく、画像をもとにしてAIイラストを生成できます。もとになる明確な画像があるので、プロンプトを使った生成に比べ構図や被写体を指定しやすいのが強み。以下のように簡単な手順で、AIイラストの生成が可能です。
-
STEP1
編集画面を開いて「AIアート」を選択する
最初に加工したい写真を選択して編集画面を開きます。次に「編集」→「AIアート」を選択。
-
STEP2
使いたいフィルターを選ぶ
お好みのフィルターを選択して、画像を保存すれば完成です。AIイラストに使えるフィルターの種類は豊富ですが、半分以上が有料のものになります。無料で使いたい場合には、機能の右上にダイヤマークが付いていないものを選ぶと安心です。
この記事もおすすめ