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映像制作の現場で欠かせない「グリーンバック」。CG撮影の現場に必ずある必須アイテムです。この記事では、これからクロマキー合成でCG撮影に挑戦する方に、「グリーンバック」の基本を解説します。

豊富な編集ツールやフィルターが使える動画編集アプリ
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グリーンバックとは? クロマキー合成の必須アイテム

グリーンバックとは、綺麗に背景の透過処理を行うために役立てるアイテムです。背景の色を統一することにより、簡単にムラなく背景を処理できます

また、特定の色から映像の一部を透明化し、別の映像や画像を合成する技術を「クロマキー合成」といいます。グリーンバックは、クロマキー合成をスムーズに仕上げる際の必須アイテムともいえるのです。

なお、クロマキー合成ができるソフトとしては『Adobe After Effects(アドビ アフター エフェクト)』などがあり、グリーンバックを使うことで簡単に編集ができます

以下の記事でもおすすめの動画編集アプリを紹介しているので、スマホで編集したい方はチェックしてみてください。

【2024年】プロ並みの動画編集・動画作成アプリおすすめランキングTOP10

グリーンバックとブルーバックの違い

グリーンバックとブルーバックは、緑色なのか青色なのかの違いだけで、役割自体は同じです

ただし、グリーンバックのほうがブルーバックと比べて光度が高く、日中などで光を多く含む映像でも区別しやすいとされています。このような事情から、日中の撮影ではグリーンバックが使われることが多いです。一方で、夜のシーンなど光度をあまり必要としない映像では、ブルーバックも問題なく利用できるでしょう。

なお、人物の肌色はオレンジ色に近く、緑や青はオレンジの補色関係にあります。そのため、人物を撮影する際に背景に緑や青を取り入れると、肌色を自然かつ鮮明に撮影することができます。

グリーンバック合成におすすめの動画編集ソフト6選

Adobe After Effects

利用者 上級者向け
料金 月額2,728円
体験版 あり
主な機能 映像合成、アニメーション作成、エフェクト追加
対応OS Windows、Mac

このソフトのおすすめポイント

● プロフェッショナル向けの高機能ソフト
● 高度なエフェクトとアニメーションが可能
● Adobe製品との連携がスムーズ

『Adobe After Effects』は、グリーンバック合成に最適な動画編集ソフトです。KeylightというプラグインやAdvanced Spill Suppressorという機能を利用すると、グリーンバックを使った合成のクオリティを上げられます。

また『After Effects』は、エフェクトの種類が豊富で、自由度が高いのも特徴です。これにより、映像にリアリティと深みを加えることができます。

Adobe Premiere Pro

利用者 中級者~上級者向け
料金 月額2,728円
体験版 あり
主な機能 映像編集、エフェクト追加、カラーグレーディング
対応OS Windows、Mac

このソフトのおすすめポイント

● 映像編集のスタンダードとも言えるソフト
● 直感的な操作性が魅力
● After EffectsやPhotoshopとの連携がスムーズ

『Adobe Premiere Pro』も、グリーンバック合成に適したソフトです。直感的なインターフェースと豊富なチュートリアルにより、初心者でも簡単にグリーンバック合成を行うことができます。

『Premiere Pro』は『After Effects』と連携ができるため、より高度なエフェクトが追加可能です。

PowerDirector

利用者 初心者~中級者向け
料金 基本無料
(有料プランあり)
体験版 あり
主な機能 映像編集、エフェクト追加、クロマキー合成
対応OS Windows、Mac、Android、iOS

このソフトのおすすめポイント

● 初心者でも使いやすいインターフェース
● モバイル版も利用可能
● 豊富なエフェクトとテンプレート

『PowerDirector』は、グリーンバック合成スマホでもできる動画編集ソフトです。その特徴は、使いやすさと高機能さを兼ね備えている点にあります。

面倒な手順などを介さず、合成を簡単に行うことが可能です。また、『PowerDirector』は、豊富なエフェクトとテンプレートを提供しており、初心者でもおしゃれな動画が編集できます。

PowerDirector 動画編集&作成&加工アプリ

CyberLink

iOS無料
Android無料
App Storeを見る
Google Playを見る

iMovie

利用者 初心者向け
料金 無料
体験版 -
主な機能 映像編集、エフェクト追加、クロマキー合成
対応OS Mac、iOS

このソフトのおすすめポイント

● Apple製品ユーザーにとって使いやすいインターフェース
● プレビュー機能でリアルタイムに結果を確認できる

『iMovie』は、Appleが提供する無料の動画編集ソフト・アプリです。ユーザーフレンドリーなインターフェースと直感的な操作性が特徴で、初心者でも容易にクロマキー合成を行うことができます。

また、Mac、iPhone、iPadで利用可能で、デバイス間でのプロジェクト共有もスムーズ。ただし、高度な編集機能には限界があり、プロフェッショナルな編集を求める場合はほかのソフトを検討することをおすすめします。

iMovie

Apple

iOS無料
Android
App Storeを見る
Android版は配信されていません

AviUtl

利用者 初心者~上級者向け
料金 無料
体験版 -
主な機能 映像編集、エフェクト追加、クロマキー合成
対応OS Windows

このソフトのおすすめポイント

● プラグインにより機能を追加でき、自分のニーズに合わせてカスタマイズ可能
● クロマキー合成を含む高度な編集機能を提供
● 日本語に対応しており、日本国内のユーザーにとって使いやすい

『AviUtl』は、日本製の無料動画編集ソフトです。プラグインを追加することで機能を拡張できることから、多くのユーザーに支持されています。グリーンバック合成はもちろん、多彩なエフェクトやフィルター、音声編集機能など、プロ並みの編集が可能です。

ただし、操作性にはやや癖があり、慣れるまでに時間がかかるかもしれません。

BeeCut

利用者 初心者~中級者向け
料金 フリーミアム(無料版と有料版が存在)
体験版 あり(機能制限あり)
主な機能 映像編集、エフェクト追加、クロマキー合成
対応OS Windows、Mac

このソフトのおすすめポイント

● シンプルなインターフェースで初心者でも使いやすい
● クロマキー合成機能を含む基本的な編集機能を提供
● プロ版ではより高度な編集が可能

『BeeCut』は、初心者から上級者まで幅広く対応した動画編集ソフトです。直感的な操作性と豊富な編集機能が魅力で、グリーンバック合成も簡単に行うことができます。

テキストやフィルター、トランジションなどのエフェクトも充実しており、クリエイティブな動画作成を楽しむことができます。ただし、フル機能を利用するには有料版へのアップグレードが必要です。

BeeCut-動画編集アプリ

Apowersoft Limited

iOS無料
Android
App Storeを見る
Android版は配信されていません

高性能な動画編集アプリをお探しの方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね!

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グリーンバックの選び方

グリーンバックの選び方は、撮影の目的と環境によって大きく左右されます。ここでは、主に3つの選ぶポイントを解説します。

撮影に必要なサイズか

グリーンバックのサイズ選びは、撮影する対象とその動きによります。全身を映す場合や大きな動きを取る場合は、広い範囲をカバーできる大型のグリーンバックが必要です。

一方、顔や上半身のみを映す場合、小型のもので十分といえるでしょう。また、撮影する物体の大きさや形状によってもサイズは変わります。自分がどのようなものを撮影するか、しっかりイメージした上で選んでみてください。

撮影場所に設置できるか

撮影場所のスペースと設置可能な環境も重要な選択基準です。大型のグリーンバックは広いスペースを必要としますが、小型のものは限られたスペースでも設置可能。

また、設置場所の壁の色や照明の状況も考慮に入れる必要があります。照明は均一に当て、影ができないようにしましょう。グリーンバックの色が壁の色と混ざってしまうと、背景から色を抜き出す処理が難しくなります。

持ち運ぶ予定があるか

持ち運びの必要性も選択の一部です。頻繁に場所を変えて撮影する場合、折りたたみ可能なポータブルタイプのグリーンバックをおすすめします。

一方、固定のスタジオでのみ撮影する場合は大型でも問題ありません。ただし、大型のものは設置と撤去に時間と労力がかかることを覚えておきましょう。

グリーンバックの種類

映像制作における重要なツールであるグリーンバックは、その形状と設置方法により、さまざまな種類に分類されます。主にスタンド式、屏風式、壁掛け式、折りたたみ式の4つのタイプが存在します。それぞれの特性を理解し、適切な選択を行うことが、効率的な映像制作に繋がります。

スタンド式

スタンド式のグリーンバックは、その名の通りスタンドに取り付けられた形状をしています。このタイプの特徴は、持ち運びも可能なので移動する人にぴったり。また、高さ調整が可能なモデルもあり、撮影のニーズに応じてカスタマイズできます。

ただし、スタンド式は安定性に欠ける場合があり、風などの影響を受けやすい点に注意が必要です。

屏風式

屏風式のグリーンバックは、引き出して設置するタイプなので設置が簡単です。折りたたむことができ、収納時のスペースを最小限に抑えることが可能。収納すればそのまま持ち運べるのがとても便利です。

また、角度を調整して背景を作ることができるため、撮影の自由度が高いです。ただし、大きなサイズのものは重く、移動には苦労するかもしれません。

壁掛け式

壁掛け式のグリーンバックは、壁に直接取り付けるタイプです。近くなどでも壁があれば利用できるため、常設で使用する場合には最適な選択と言えます。また、平滑な表面が得られるため、映像の品質を向上させられるでしょう。

ただし、設置場所を変更するのが難しさや、野外での使用、持ち運びなどはできません。自宅の撮影部屋などに設置したい人におすすめです。

折りたたみ式

折りたたみ式のグリーンバックは、携帯性と簡単な設置が特徴です。折りたたんでコンパクトに収納でき、外出先での撮影にも便利です。

また、設置は瞬時に行え、撮影時間の短縮に貢献します。ただし、大きなサイズのものは折りたたむのが難しい場合があります。また、折りたたみによるシワが映像に影響を及ぼす可能性も。移動が多い人や小さなサイズで撮影できる場合におすすめです。

グリーンバックの代替品

グリーンバックは、映像制作において背景を自由に変更するための重要なツールです。しかし、専用のグリーンバックを手に入れることが難しい場合や、予算的な制約がある場合は、代替品を使用することも可能です。

ここでは5つの代替案を紹介します。

無地の布

グリーンバックの代替品として最も手軽なのが無地の布です。特に緑色や青色の布が適しています。ただし、グリーンバックに利用する際は、色の一様性と反射の少なさが重要です。

布の色が均一でないと、後の合成作業で問題が生じる可能性があります。また、光の反射を抑えるために、マットな質感の布がおすすめです。

模造紙や背景紙

模造紙や背景紙もグリーンバックの代替品として利用可能です。大きなサイズの模造紙や背景紙は、広範囲の背景を作るのに適しています。しかし、こちらも色の均一さと反射の少なさが重要です。また、模造紙などの紙製品は破れやすいため、取り扱いには注意が必要です。

ポスターパネル

ポスターパネルは、グリーンバックの代替品として利用可能です。大きなサイズのポスターパネルを選べば、広範囲の背景をカバーすることができます。

また、ポスターパネルは比較的安価であり、取り扱いも容易です。ただし、ポスターパネルの表面は白色が多く光を反射しやすいため、撮影時の照明には注意が必要です。

ペイント

ペイントを使って壁や板に直接グリーンバックを作ることも可能です。この方法は、撮影スペースが固定的で、大きな背景が必要な場合に適しています。ペイントを選ぶ際は、光の反射を抑えるマットな仕上がりのものを選ぶと良いでしょう。

高性能な合成ソフトを使う

最近では、高性能な合成ソフトを使って、グリーンバックなしで背景を合成することも可能になっています。例えば、背景削除アプリ『XSplit VCam』はソフトウェア処理で人物を認識し、背景を削除して任意の画像と合成可能です。

このようなソフトを利用すれば、物理的なグリーンバックを設置する必要がなくなります。

グリーンバックを使った撮影のやり方

ここからは、グリーンバックを使った実際の撮影方法を確認していきましょう。以下の動画は筆者が実際にグリーンバックを使ってクロマキー合成をした動画です。

見ていただいて分かる通り、グリーンバックは多少の折り目やしわがある状態でも問題なく使えました

ただし、濃い影ができると映像の質が落ちやすくなったり、緑系統の色を使うとグリーンバックと一緒に背景透過されてしまったりするので注意が必要です。

グリーンバックで動画を撮影するコツ

グリーンバックでの撮影は、映像制作の中でも特殊な技術を必要とします。合成しやすい映像を取るコツをご紹介します。

カメラを固定する

カメラの固定は、クロマキー合成の成功に不可欠な要素です。ブレやズレが生じると、合成の精度が下がります。カメラが動かないように三脚やスタンドを使用し、カメラの位置を確実に固定しましょう。被写体が動く場合は、カメラの追尾機能などを活用するのがおすすめです。

カメラは手動モードに設定する

カメラの設定は、自動モードではなく手動モードを選択します。自動モードでは、照明や被写体の動きによって露出やホワイトバランスが変動し、クロマキー合成時に色味のバラつきが生じる可能性があります。

撮影の解像度を上げる

解像度は、動画の詳細度を表す指標です。解像度が高いほど、細部まで鮮明に映し出すことが可能。ファイルサイズが大きくなるため、ストレージの容量に注意が必要ですが、被写体と背景の境界を精密に抽出するためにも高解像度の撮影が推奨されます。

背景色から遠い色の服やアクセサリーを選ぶ

グリーンバックの背景と被写体の色の選択は、合成の成功に大きく影響します。被写体が着る服やアクセサリーは、背景色とは遠い赤や白を選ぶことが基本です。これは、背景と被写体の色が近いと、合成時に被写体も一緒に消えてしまう可能性があるからです。

光の反射に気をつける

光の反射は、グリーンバック撮影における大きな問題です。被写体や背景が光を反射すると、その反射光がカメラに入り、画像が乱れる可能性があります。そのため、撮影時は、照明の位置や角度を調整する、被写体の表面が反射しにくい材質を選ぶなどの工夫が必要です。

スクリーンに影ができないように照明をあてる

影は、グリーンバックの撮影においても問題です。被写体からの影がスクリーンに映ると、その部分が正しく合成できなくなります。そのため、照明は被写体からスクリーンに向けて直接当てるのではなく、被写体の周囲を均一に照らすように配置しましょう。

グリーンバックについてよくある質問

グリーンバックに関してよくある疑問をFAQにまとめました。

● グリーンバックはどこで買えますか?
● グリーンバックはレンタルできますか?

これらの疑問に回答しているので、気になる方は参考にしてくださいね。

グリーンバックはどこで買えますか?

主にホームセンターや家電量販店、Amazonなどのインターネットショップで販売されています

価格は1,000円~10,000円前後と機能性によって幅があるので、予算や使いたい場所、用途によって選ぶとよいでしょう。

グリーンバックはレンタルできますか?

レンタル品としてグリーンバックを取り扱っているところもあります

撮影・音響・映像機材を取り扱う業者や、イベント設営を行う業者などで見つけられるので、短期間だけ利用したい方や、グリーンバックを長く使う予定がない方は検討してみてください。

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