テレワークやオンライン面談の流行に伴って、大きく注目されるようになったWeb会議ツール、Zoom。一般的にはパソコン上で使われることが多いですが、実は、スマホでも利用可能であることをご存知でしょうか?
本記事では、そんなスマホ版Zoomの使い方について解説します。記事の後半ではWi-Fiを使わない状況での通信量や、よく起こるトラブルの対処法も紹介しているので、この記事を参考に導入を検討してください。
スマホ版Zoomの使い方 画面共有・録画方法・通信量・音が聞こえない時の対処法
そもそもzoomはスマホとパソコンのどちらを使うべき?
スマホ版Zoomを使ううえで、特に気になるのがパソコン版との違いでしょう。今回は、「パソコン版とスマホ版のどちらを使うべきなのだろう……?」と悩む方のために、両者の違いを一覧表にまとめました。
パソコン版 | スマホ版 | ||
---|---|---|---|
接続時間 | 無料 | ・1対1なら無制限 ・3人以上なら40分 |
・1対1なら無制限 ・3人以上なら40分 |
有料 | ・1対1なら無制限 ・3人以上なら24時間 |
・1対1なら無制限 ・3人以上なら24時間 |
|
最大参加人数 | 無料 | 100人 | 100人 |
有料 | 500人 | 500人 | |
最大表示人数 | 49人 | 4人 | |
録画 | 無料 | 〇 | × |
有料 | 〇 | 〇 | |
録音 | 〇 | × | |
バーチャル背景 | 〇 | iPhoneと一部のAndroidのみ可 | |
美肌機能 | 〇 | iPhoneのみ可 | |
ミュート | 〇 | 〇 | |
チャット | 〇 | 〇 | |
反応ボタン | 〇 | 〇 | |
画面共有 | 〇 | 〇 |
まず、画質や音質に関しては、外部デバイスを使わない限りパソコン版のほうが優勢だといえます。スマホよりも画面が大きいため、共有した資料も見やすいです。
とはいえ、それ以外の機能面では大きな差はありません。唯一、録画や録音機能の有無が気になるところですが、スマホ本体の録画機能や別のレコーディングアプリで十分対応可能です。
また、スマホ版のメリットは、なんといってもその手軽さです。使う場所を選ばないのはもちろんのこと、画面に表示される情報も少ないため、初心者でも混乱することなく扱えます。特に、オンライン飲み会といったフランクな場では、スマホ版Zoomがおすすめです。
パソコン版Zoomについてはこちら
スマホ版Zoomに登録する
スマホ版Zoomを利用するためには、専用のアカウン卜を作成する必要があります。まずは、以下のダウンロードボタンからアプリをダウンロードしましょう。
なお、パソコンとは違い、スマホはブラウザからZoomに参加することができません。そのため、利用するにはアプリのダウンロードが必須です。
Zoomのアカウントを作成する
[サインアップ]をタップ→生年月日を入力
機種によっては文字が表示されないことがありますが、左側が[サインアップ]、右側が[サインイン]となります。Zoomのアカウントを作成したことがない方は、左側をタップしましょう。
メールアドレスと氏名を入力
メールを開く→[アカウントをアクティベート]をタップ
パスコードを設定→[続ける]をタップ
多くの場合、画像中段のように文字化けが発生しますが、この部分は「学校に代わってアカウントを作成するか?」という質問です。「はい」でも「いいえ」でも問題なくアカウントを作成できますが、該当しない場合は「いいえ」を選択しましょう。
アカウントの初期登録完了後、すぐに誰かとZoomをする予定がない場合は、[手順をスキップする]をタップして接続テストへと移行してください。
接続テストする
Zoomのアカウントを作成し終えたら、テストミーティングに参加してマイクやスピーカー、カメラに問題がないかチェックしましょう。
なお、誤ってを画面を閉じてしまった場合は、以下のURLからテストミーティングに参加できます。
[Zoomミーティングを今すぐ開始]をタップ
[会話するにはタップ]を押してマイクチェック
[ビデオの開始]をタップしてカメラチェック
これで一通りの確認作業は完了です。
Zoomのミーティングに参加する
Zoomのミーティングに参加する方法は、以下の3つにわかれます。
また、自分でミーティングを開けば、参加者を招待することも可能です。ここでは、それらの方法について具体的に確認していきましょう。
招待メールから参加する
事前に相手からZoomの招待メールが送られている場合、そこに記載されているURLをタップすることでミーティングに参加できます。この方法は、アカウントを持っていない方も同様です。
ミーティングIDを入力して参加する
ミーティングIDとは、招待状のURLに記載されている9〜10桁の番号のこと。仮にホストからURLを知らされていない場合でも、ミーティングIDとパスコードさえ知っていればルームに参加できます。
また、この方法はアカウントを持っていない方でも参加可能です。
アプリを立ち上げる→[ミーティングに参加]をタップ
ミーティングID・名前・パスコードを入力
ログインしてからミーティングに参加する
Zoomのミーティングの多くは、アカウントを作成せずとも参加可能です。しかし、中には自分のアカウントにログインしていないと、参加できないものも存在します。これは、ホスト側が[サインインした人のみミーティングに参加できる]という設定をオンにしているためです。
ここでは、アカウントにログインしてからミーティングに参加するまでの流れを解説します。なお、一度アカウントを作成したスマホであれば、その後は自動ログインが適用されます。
[サインイン]をタップ→メールアドレスとパスワードを入力
[参加]をタップ→ミーティングIDを入力
新規ミーティングを開く
Zoomはミーティングに参加するだけでなく、自分でミーティングを開くこともできます。
[新規ミーティング]をタップ
これで、ミーティングを開くことができました。なお、画面右下の[詳細]からミーティングルームの設定を変更できます。友だちに招待状を送る前に、1度確認しておくと良いでしょう。
参加者をZoomに招待する
自分でミーティングルームを開いたら、参加者に招待状を送ってみましょう。
[参加者]→[招待状]をタップ
メッセージ方法を選択
Gmailで招待状を送る場合、上記のようにミーティングIDやパスコードが自動でコピペされます。
[招待リンクをコピー]を選択するとURLしかコピーされないため、LINEなどで招待したい場合は、Gmailの本文をコピペするのがおすすめです。
Zoomの便利な機能4選
Zoomには、以下の4つの便利な機能が備わっています。
相手と画面を共有する
スマホ版Zoomは、パソコン版と同様に画面の共有が可能です。
[共有]をタップ
共有したい項目を選択
これで画面共有は完了です。なお、画面のペンマークをタップすれば、共有した画像に線を書き込むことができます。この機能は、特にプレゼンの際に重宝します。
ミーティング内容を録音・録画する
Zoomには録音・録画機能が備わっています。ただし、録画できるなのは有料プランのみで、録音はパソコン版のみ可能です。そのため、無料プランで録画する場合、スマホ本体に備わっている録画機能やレコーダーアプリを活用する必要があります。
ここでは、有料プランで使える録画機能について確認していきましょう。
無料プランで画面を録画する方法はこちら
[詳細]→[レコーディング]をタップ
[レコーディング]をタップして録画を停止
なお、録画したデータは、Zoomクラウドに保存されます。以下のリンクボタンからZoomの[記録]ページへとアクセスできるので、きちんと録画できているかチェックしてみてください。
バーチャル背景を変える
バーチャル背景とは、自分を映している画面の背景をほかの画像へと差し替える機能のこと。自分の部屋を映さずにビデオミーティングに参加できるため、部屋が散らかっている方や、自分の居場所がバレたくない方におすすめです。
ただし、この機能が備わっているのは、iOS8以降のiPhoneと一部のAndroidのみです。
[詳細]→[バーチャル背景]をタップ
背景にしたい画像を選択
バーチャル背景の詳しい設定方法はこちら
美肌機能を使う
美肌機能とは、肌の映り具合を滑らかにしてくれる機能のこと。こちらもパソコン版やiPhoneでしか使えませんが、通常よりもシワやシミなどを軽減してくれます。1度設定しておけば、あとから変更不要なので、この機会にオンにしておきましょう。
[設定]→[ミーティング]をタップ
[外見を補正する]をオンにする
これで設定完了です。なお、ほかのエフェクトやフィルターを使ってみたい方は、以下の記事がおすすめです。
美肌以外のエフェクトやフィルターを掛けたい方はこちら
Zoomの表示方法を変える
画面を横向きにする
通常、スマホ版Zoomの画面は縦向きに表示されていますが、スマホを横に倒すことで画面を横向きに表示することが可能です。
なお、横向きにならない場合は、画面の向きがロックされている可能性があります。ここではロックを解除する方法をiPhoneとAndroidに分けて確認していきましょう。
【iPhone】コントロールセンター内の鍵マークをタップ
【Android】クイック設定内の[自動回転]をタップ
表示人数を変更する
スマホ版Zoomは、ギャラリービューと呼ばれる画面へ変更することで、最大4人分まで映像を表示できます。
画面を固定する
Zoomでは、特定の参加者の映像を大きく映し出す画面固定機能が備わっています。この機能は、[スポットライトビデオ]と[ビデオ固定]の2つに分けられますが、このうちスマホ版が使えるのは前者のみです。
ここでは、[スポットライトビデオ]の設定方法について確認します。
[参加者]から任意の人を選択
[ビデオをスポットライト]をタップ
自分の画面を消す
Zoomには[セルフビュー]と呼ばれる機能が備わっており、これを起動することで自分の画面を消すことができます。ただし、この機能が使えるのはパソコン版のみです。
もし、どうしても自分の顔を映したくない場合は、カメラを止めてしまいましょう。
なお、Zoomはデフォルトの状態だと、勝手にカメラが起動してしまうので注意してください。カメラの設定は、Zoomのホーム画面から切り替えられます。
[設定]→[ミーティング]をタップ
[自分のビデオを常にオフ]をオンにする
Wi-Fiがない場合でのスマホ版Zoomの通信量
スマホ版Zoomは、とても便利なミーティングツールですが、あくまでそれはWi-Fi環境下での使用を前提にしたものです。中には、「自宅にWi-Fiを導入していない……」「Wi-Fiのない環境で急にZoomを使わなくてはいけなくなった」という方もいるはず。
そこで、Wi-Fiがない場合でのスマホ版Zoomの通信量はどのくらいなのか、10分間刻みで調査してみました。
音声通話 | ビデオ通話 | ||
---|---|---|---|
10分 | 5.54MB | 74.71MB | |
20分 | 5.29MB | 78.09MB | |
30分 | 5.61MB | 74.90MB | |
40分 | 5.40MB | 75.72MB | |
50分 | 5.29MB | 77.11MB | |
60分 | 5.57MB | 73.65MB |
多少誤差はあるものの、音声通話では10分ごとに約5.5MB、ビデオ通話では10分ごとに約75MB使用するという結果になりました。残りのデータ通信量を1GBと仮定した場合、音声通話なら約30時間、ビデオ通話なら約2時間で使い切る計算になります。
こうしてみると、音声通話ならかなり余裕があるように思われますが、画面共有の利用などを考慮すると油断はできません。Wi-Fiがない環境でZoomを使うことが多い方は、日頃からデータ通信量を節約するよう心がけましょう。
iPhoneでデータ通信量を節約する方法はこちら
Androidでデータ通信量を節約する方法はこちら
スマホ版Zoomでよく起こるトラブルと解決方法
相手の声や音が聞こえない
相手の声や音が聞こえない場合、以下の4つが原因が挙げられます。
多くの場合、マイクがミュートのままになっていることで、このトラブルは発生します。そのため、まず自分のイヤホンやスピーカーに問題がないかチェックしてから、ミュートになっていないかどうかを相手に確認しましょう。
スマホからZoomに入れない
スマホからZoomに入れない場合、以下の6つの原因が挙げられます。
このうち、特に起きやすいのが招待URLやミーティングIDの誤りです。そのため、ほとんどの場合は、ミーティングルームを立て直すことで症状が改善されます。
ただし、会議や説明会に参加している場合、いきなり「ミーティングルームを立て直してください」とは言えないはず。そのため、まずはアプリのバージョンや通信環境など自分側に問題がないか確認してから、不具合が起きている旨を報告しましょう。
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