Appliv編集部が気になる開発企業さんへインタビュー。
今回は85言語に対応する高精度な音声翻訳アプリ『ポケトーク』を開発するポケトークさんにお話を伺いました。
開発会社：ポケトーク株式会社
【インタビュー】ボタンを押しながら話すだけで会話を翻訳、言葉の壁を無くしてくれる『ポケトーク』。
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ー『ポケトーク』は、どのようなアプリですか？
ひと言で説明しますと、AI通訳アプリです。アプリを使うことで、多言語による双方向のコミュニケーションを円滑にできます。
現在、対応しているのは合計85言語でして、74言語が音声とテキスト、11言語がテキストの翻訳が可能です。
『ポケトーク』では、言語ごとに最適な翻訳エンジンを採用しているので、その精度も非常に高いものになっています。
元々は専用の端末を提供していたのですが、アプリ化してほしいというユーザーさんからの要望に応える形で、アプリ版をリリースしました。
ーアプリの基本的な使い方を教えてください。
使い方はすごく簡単で、操作ボタンを押して話すだけです。私たちはこれを「プッシュ&トーク」と呼んでいます。
自分で文字を打ち込む必要がなく、ボタンを押しながら話した言語を、即時に相手の言語に翻訳して文字と音声で返します。
言語が異なる相手同士でも、ポケトークを介すことで、それぞれの母国語を使いながら相手とスムーズにコミュニケーションを取ることができます。
ーどんな言語が人気ですか？
最も多いのは英語になります。日本のユーザーさんにおいては、英語⇔日本語の組み合わせが人気ですね。
最近は海外のユーザーさんも増えてきていて、2位が中国語、3位はタイ語、ベトナム語、韓国語です。これは訪日する旅行者の数に比例しているように感じています。
ー端末とアプリで違いはありますか？
基本機能に差はありません。
ユーザーさんの好みにもよりますが、スマ―トフォンとポケトーク端末を「2台持ち」するのが面倒に感じる方にはアプリがおすすめです。
また、スマホの方がカメラの解像度が高いので、画像翻訳を使いたい方は、アプリが良いと思います。
現状、端末をご利用頂いているのは主に法人の方になりまして、外国語のコミュニケーションを必要とする企業様の、業務を円滑に進めるためのツールとして『ポケトーク』が選ばれています。
ー実際にユーザーさんはどのようにアプリを使っていますか？
1つは、海外出張や海外旅行の際に、現地でコミュニケーションをスムーズにするためにお使い頂いています。
母国語が通じない外国で、滞在の質を上げるにはコミュニケーションが不可欠だと感じている方は多いかと思います。
簡単な会話程度なら問題ない方でも、自分の伝えたいことがストレスなく相手に伝わり、相手の言っていることが理解できると、充実した時間を過ごせるので、ぜひ『ポケトーク』を試して頂きたいです。
ー確かに、私も海外でポケトークを使った際、言葉の壁を感じずに会話ができて、とても心強かったです。
ありがとうございます。ユーザーさんからも、言語が通じることで国内旅行と同じ気持ちで海外旅行を楽しめた、コミュニケーションが取れて感動したというお声をたくさん頂いてます。
また、ユーザーさんの中には、現地でのトラブルを『ポケトーク』のお陰で回避できたというケースも多いようです。
空港で荷物が無くなった、飛行機の遅延が発生した、現地で病気にかかってしまった時など、言葉が通じないと不安が二重三重になるような場面で、落ち着いて対応できたというエピソードもあります。
仕事で利用されている方からは、契約条件などの重要な部分も、相手と打ち解けることができ、商談がうまくいったというお声も頂きました。
ちょっとした会話は自分で、細かくて難しい会話はポケトークで、という使い方をされる方がとても多いので、必要なタイミングでぜひ頼ってほしいですね。
ー海外へ行く際にはとても頼もしい存在ですね。他にはどんな使い方がありますか？
実は語学学習に使っているユーザーさんがとても多いんです。
長期海外に行く予定がある方や、外国の知人と話したい方、仕事をリタイアされて趣味として語学を学びたい方など、様々な学習目的でお使い頂いています。
『ポケトーク』では、音声認識・翻訳精度を活かした発音練習の機能があります。
これは、ユーザーさんの発音を聞き取り、ネイティブの方に伝わる発音なのかを判定し、伝わらない場合にはその発音だと相手にどのように伝わるのかを教えてくれるというものです。
このような発音練習は、音声認識の精度が高いからこそできることなんです。
ーアプリの強みを活かした機能なのですね。発音練習以外にもおすすめの学習方法があれば教えてください。
1つ目は辞書の代わりとして活用する方法です。
例えば、「プレゼンをします。」と英語で言いたい時、辞書を使うと「presentation」の前につく動詞は？前置詞は？と、辞書の中の例文からニュアンスが近い文章を探す必要があります。
それに対し、『ポケトーク』なら自分が伝えたいことをそのまま翻訳してくれるので、こういう表現を使えばいいんだという文章を瞬時に確認することができます。
もう1つは、逆翻訳機能を使った方法です。
例えば自分が日本語話者で、英語の学習をしたい場合、自分で作った英文をポケトークで日本語に翻訳し、翻訳された日本語を逆翻訳で英語で返してもらいます。
結果を見比べることで、自分のここが違ったんだな、と間違いに気が付くことができるのでおすすめです。
ーなるほど、逆翻訳によって正しい表現を知ることができるんですね。
はい。
元々は、自分の言葉が正しく伝わっているのかを日本語でチェックをするために作った機能なのですが、ユーザーさんの中で語学学習のために活用されているというのは新しい発見でした。
※その他、ポケトーク流学習法はこちら
ー『ポケトーク』の料金体系を教えてください。
最初の3日間はフリートライアル期間として、無料で利用いただけます。
トライアル期間終了後は、1週間（120円）、月額（360円）、年額（3,600円）のサブスクリプション型になるので、自分の必要なタイミングにスポットで利用することが可能です。
短期の旅行や出張には1週間プラン、1週間を超える滞在予定には月額プランをおすすめします。
ー最後に、アプリを開発するうえで大切にしていることは何ですか？
ユーザーさんにとって使い勝手が良いことです。
どれだけ技術が優れていたとしても、一部の人達しか使いこなせないようなものは、世の中に広まっていかないだろうと考えています。
私たちは、翻訳に関する技術にとても自信がありますし、精度面やスピード面においても、理論上世界一位だと思っています。
そうしたツールが、誰でも簡単に使いこなせるものであってこそ初めて、技術面のメリットを皆さんに感じていただけるはずなので、今後もユーザーさんが言葉の壁に困った時に、「もっとこうしてほしい」や「こんなものがあったら良いな」ということを一つ一つ実現していきたいです。