Google LLC(以下、米Google)が、2020年秋リリース予定の「Android 11」にて、位置情報設定をオフにしたままでも接触確認アプリが利用できる機能を実装することを、2020年7月31日に発表しました。
これにより、日本の接触確認アプリ『COCOA(COVID-19 Contact-Confirming Application)』でもAndroidのスマホは位置情報の設定をオフにしたままアプリを利用できるようになります。
接触確認アプリ『COCOA』、Android 11にて位置情報オフでも利用できる機能を追加
接触確認アプリ『COCOA』とは?
『COCOA』はコロナウイルスの感染陽性者を登録しておくことで、Bluetooth通信機能を通じて陽性者と濃厚接触した場合に通知でお知らせしてくれるアプリです。
『COCOA』について詳しくはこちら
「Android 11」で追加予定の機能
2020年秋にリリースされるOS「Android 11」へのアップデートにより、接触確認アプリは位置情報をオフにしたままでもBluetooth通信を行えるようになります。
今までは位置情報設定がオンになっていないとBluetooth通信の機能が使えませんでしたが、これによりプライバシーを守りながら『COCOA』をはじめとする接触確認アプリが利用できます。
また米GoogleではAPI(アプリ制作に必要なシステム)にもアップデートを加え、アプリのトップページからアプリのオンオフが切替できる機能を追加するとのことです。
「Android」のバージョンについて詳しくはこちら
機能追加の背景
そもそも接触確認アプリのシステムはBluetooth通信を利用したものであり、GPSを使用した位置情報収集はしていません。
しかしBluetoothのスキャニングによりおおまかな位置情報が推測できるケースもあり、プライバシーへの配慮から位置情報をオンにしていないと利用できなくなっていました。
加えてアメリカ国内では位置情報をオンにし続けていることで「政府などの機関が秘密裏に情報をあつめているのではないか」という疑念を持つ人も多かったため、本件機能の追加を決定したそうです。
詳細はこちら(英文)
接触確認アプリ『COCOA』のDL数上昇、1000万の大台へ
日本国内では2020年7月31日に登録者数が約996万件となりました。利用者の推移から見ると、1000万人も遠くはなさそうです。
2020年7月1日での人口は概算で1億2596万人。目標である普及率は6割なので、7500万人で7分の1に到達しました。
iPhoneでは古いバージョンでの利用ができないなど課題はまだまだ残っていますが、今後の動きに注目していきたいところです。