TOEICリスニングのスコアアップには、正しい勉強法と解き方のコツを理解することが不可欠です。
本記事では、TOEICリスニングの基本から、効果的な勉強法などを幅広く解説していきます。初心者から上級者まで、どのレベルの方にも役立つ情報を提供します。
この記事を読めば、TOEICリスニングのスコアアップが現実的に近づくでしょう。ぜひ最後までご一読ください。
TOEICリスニングで高得点を狙う! 効果的な勉強法やおすすめのアプリを紹介
TOEICリスニングの基本
TOEICのリスニングで高得点を得るためには、まずはリスニング問題の構造や配点を理解しておくことが欠かせません。
ここでは、TOEICリスニングの基礎知識について解説します。
TOEICリスニングの問題形式と特徴
TOEICリスニングは4つのパートから成り立っています。
各パートはそれぞれ異なるスキルを試すもので、総合的なリスニング力が問われます。以下は、パートごとの問題形式と特徴です。
<TOEICリスニングパート>
・写真描写問題(6問):1枚の写真について適切に説明した答えを4つの選択肢から選ぶ。
・応答問題(25問):文章に対して適切な答えを3つの選択肢から選ぶ。
・会話問題(39問):会話に対する質問に最適な答えを4つの選択肢から選ぶ。
・説明文問題(30問):説明文に対する質問に最適な答えを4つの選択肢から選ぶ。
合計問題数は100問で、試験時間は45分です。
TOEICリスニングの目標点数
目標点数を設定することで、効率的な学習が可能です。
一般的には、自分の現在のスコアから100点程度上を目標にすると良いでしょう。
ただし、目標点数は自分が何を達成したいのか、例えば特定の企業への就職や昇進など、その目的に応じて柔軟に設定することがおすすめです。
TOEICのリスニングが聞き取れない理由と解決策
闇雲に英語の音声を聞き続けても効果は薄いです。自分がリスニングを苦手とする原因を特定し、適切な対策を打つ必要があります。
ここでは、TOEICリスニングでよくある聞き取れない理由とその解決策について説明します。
英語を日本語に直してしまっている
英語を日本語に直して考える癖があると、リスニングでの理解速度が遅くなります。
もちろん、日本語を一切介在させずに英語を100%聞き取ることは難しいです。しかし、英文の大意をざっくり理解したり、簡単な語彙だけの英文を一発で聞き取ったりできるレベルなら誰でも目指せます。
具体的には、シャドーイングやリピーティングなど、英語を英語のまま理解する練習を行うと良いでしょう。
正しい発音を身につけていない
正確な発音を身につけていないと、リスニングでも自然な英語の音に耳が慣れていないため、聞き取りにくくなります。
以下は、英語の正しい発音を身につける手順です。
<発音を身につけるステップ>
発音記号を覚える
リエゾン(音の連結)を理解する
音源を聴きながら英単語を暗記する
もし発音を無視して英単語を覚えてしまった場合は、発音と共にゼロから覚え直すようにしましょう。
また、ネイティブスピーカーの発音をよく聞いて、耳を自然な英語の音に慣らすことも重要です。
語彙と文法の基礎が固まっていない
語彙と文法の基礎が不足していると、TOEICリスニングでのスコアアップは難しいです。
リスニングは、英文を聞いて、語彙の意味と文法構造を瞬時に把握する力です。英文中の単語を知らなかったり、基本的な文法知識が欠けていたりすると、いくらリスニングを勉強してもスコアは上がらないでしょう。
まず基本的な英単語と文法ルールをしっかりとマスターすることが必要です。
パートごとの聞き方のコツを知らない
TOEICリスニングは各パートで求められるスキルが異なるため、パートごとの聞き方のコツを知らないと効率的な対策ができません。各パートの特性を理解し、それに合わせた練習をすることが重要です。
例えば、Part1では写真を見ながら短い会話を理解する力が求められるため、写真と一緒に短い英文を聞く練習が有効です。
一方で、Part3やPart4では長めの会話や説明を聞き取る力が必要なので、長い音源に耳を慣らす練習が必要です。
書くパートごとの聞き方のポイントは、記事の後半で詳しく解説していきます。
TOEICリスニングの効果的な勉強法
ここでは、TOEICリスニングのスコアを劇的に上げるための効果的な勉強法をご紹介します。ぜひ普段の学習に取り入れてみてください。
TOEICレベルの基礎的な単語・文法を身につける
基礎的な単語と文法をしっかりと身につけることが、TOEICリスニングで高得点を取る第一歩です。
具体的には、TOEIC対策用の単語や熟語、基本的な文法ルールをテキストやアプリで学び、日常生活で使えるように練習することが重要です。
おすすめの参考書は記事の後半で紹介します。
TOEIC過去問のCD音源を繰り返し聴く
TOEICの過去問題を使って、実際の試験と同じ条件で練習することが有効です。
特に、CD音源を繰り返し聴くことで、リスニング力が自然と向上します。
過去問の音源は、TOEICの公式問題集や各種参考書に同梱されています。参考書の中には、音源をダウンロードできるアプリが用意されている場合もあるので、活用してみてください。
TOEIC過去問の音源でリピーティングを行う
リピーティングとは、聞いた内容をそのまま繰り返し口に出す練習方法です。1文を流したら一時停止して発話をし、また再生しては止めて発話、の流れを何度も繰り返していきます。
TOEICの過去問のCD音源を使ってリピーティングを行うことで、聞き取りだけでなく、発音やイントネーションも自然と身につけることができます。
TOEIC過去問の音源でシャドーイングを行う
シャドーイングは、聞いた英文をすぐ口に出して追いかける練習方法です。流れてくる英文を2秒ほど遅れて口に出してついていきます。
TOEICの過去問のCD音源でシャドーイングを行うことで、リアルタイムでの聞き取り能力と即座の反応力が鍛えられます。
ただし、シャドーイングは難易度が高いため、リピーティングによってスラスラ英文を読めるようになってから取り組みましょう。
最初から無理にシャドーイングをすると、悪い発音の癖がついてしまうかもしれません。
TOEIC過去問の音源でディクテーションを行う
ディクテーションは、聞いた内容を文字に書き起こす練習方法です。
TOEICの過去問のCD音源を使ってディクテーションを行うことで、聞き取った内容を正確に理解する力が高まります。
また、書き起こす過程で自分の語彙力や文法力の不足が明らかになるため、それを補完する学習も効率的に行えます。
例えば書き取った英文を見て「現在完了形のミスが多いな」と感じたら、現在完了形の例文を中心に音読練習を行うといいでしょう。
TOEICリスニングパート別の解き方のコツ
TOEICリスニングの各パートには独自の解き方のコツがあります。以下で、パートごとの効果的な解き方を紹介します。
Part1:写真描写は5W1Hを整理する
Part1では、4つの英文の中から、写真を適切に説明した選択肢を選びます。
このとき、5W1H(Who, What, Where, When, Why, How)を基準に写真の基本情報を整理しておくと、選択肢を選り分けやすくなります。特にWho(誰)とWhat(何)が重要な要素です。
<写真の情報を整理する例>
・人が写っている場合:「◯◯をしているところだな」「〜〜を持っているな」
・複数人が写っている場合:「2人で◯◯をしているな」「右の人だけ〜〜の状態だな」
・ものが写っている場合:「◯◯な部屋の中に置かれているな」「〜〜の左側に置かれているな」
リスニング問題冒頭の、問題についての指示が流れている間に、写真の特徴を整理してしまいましょう。
Part2:応答問題は似ている音に注意
Part2は、短い英文や質問に対して、適切な返答を選択する問題です。
Part2では似ている音を聞き間違えてしまう人が多いため、注意が必要です。
例えば疑問詞の「When」と「Where」を聞き間違えると、かなりの確率で不正解の選択肢を選んでしまいます。
Part2では紛らわしい発音の単語が意図的に散りばめられているので、過去問を何周もして正確な発音を身につけることが効果的です。
Part3・Part4:問題文と選択肢を先に読む
Part3とPart4では、長めの会話や短い講義が流れます。
ポイントは、問題文と選択肢を先に読み通しておくことです。
問題文と選択肢から内容をある程度把握しておくことで、すべてを聞き取れなくても正解を選べるようになります。「この部分はこの選択肢について話しているな」と、メリハリをつけて英文を聞けるようになるからです。
レベル別で見るTOEICリスニングの勉強法
TOEICリスニングの勉強法は、あなたの英語レベルによって異なります。以下では、初級者から上級者までのレベル別の効果的な勉強法を紹介します。
初級者向け: 語彙・文法の基礎とリピーティング
TOEICや英語の初級者はまず、語彙と文法の基礎を固めることが何よりも大切です。
基本的な単語や簡単な文法ルールを覚え、それを使って簡単なリスニング練習を行いましょう。
また、簡単な英文を使ったリピーティング(繰り返し聞く)方法も効果的です。
中級者向け: 参考書でパートごとの対策を行う
中級者(600~750点)は、TOEICの各パートに特化した勉強を繰り返すのが効果的です。
参考書を使って、パートごとの問題形式や解き方のコツを学びます。
上級者向け: ディクテーションとシャドーイング
上級者(750点〜)は、ディクテーション(聞いた内容を書き取る)やシャドーイング(聞いた内容をすぐ口に出す)などの高度な練習方法が有効です。
ディクテーションやシャドーイングを繰り返すことで、英語を英語のまま理解する力が養われます。
TOEICリスニング対策のおすすめ教材
TOEICリスニングのスコアを向上させるためには、良質なな教材の使用が欠かせません。以下では、おすすめの参考書や過去問をいくつか紹介します。
『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ』
『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ』では、TOEICで頻出する英単語やフレーズを効率よく覚えることができます。
単語カードや無料音声データも付属しているため、リスニング力を高めるのに非常に有用です。
『公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9』
『公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9』は、TOEICの出題傾向をしっかりと把握するためには欠かせない教材です。
本書にはTOEIC計2回分(400問)の実践問題が収録されており、本番形式で問題を解くことができます。音声も付属しているので、シャドーイングやリピーティングに利用できます。
『はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略』
初めてTOEICにチャレンジする人には『はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略』がおすすめです。
パート別の攻略法から200問の実践模試問題まで、TOEICのスコアを上げるために必要な要素が網羅的にそろっています。
TOEICのリスニング対策におすすめのアプリ
TOEICのリスニング学習には、英語アプリを活用するのもおすすめです。
アプリはスマホさえあればいつでもどこでも学習できるのが強み。忙しい人でも、ちょっとしたスキマ時間で学習を進められます。
ここでは、TOEICのリスニング対策におすすめのアプリを紹介していきます。
『スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策』
『スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策』はTOEICに特化した学習アプリで、リスニングとリーディングを徹底的に練習できます。
問題はほとんどが数分以内に取り組めるので、外出先の隙間時間でも勉強できる点が魅力です。
プロの講師による解説動画もあり、わかりやすく説明してくれるので、初心者から上級者まで幅広く利用できます。
『スタディサプリENGLISH 日常英会話から海外旅行英語』
『スタディサプリENGLISH日常英会話から海外旅行英語』はリスニングに特化した英語学習アプリです。
実践的なシチュエーションでの英会話を聞き取り、4択クイズに答える形式が採用されています。また、スピーキングやディクテーション(書き取り練習)も搭載されており、多角的な英語力を鍛えることができます。
『スピークバディ』
『スピークバディ』はAIを活用した英会話学習アプリで、リスニング力を高めるためにも非常に有用です。ビジネスや日常会話などのキーワードを用いて、実践的な英会話ができます。
本アプリの特徴は、AIが相手となるストーリー形式での英会話学習です。実践形式で咄嗟の回答を求められるため、会話の全体像をつかみやすく、リスニング力の向上も期待できます。
正しい学習を継続してTOEICのリスニング力を伸ばそう
TOEICのリスニング問題は、決して簡単ではありません。しかし、正しい学習と対策を継続的に行うことで、誰でも間違いなくスコアを伸ばせます。
ぜひ本記事の内容を参考に、リスニング学習のやり方を見直してみてください。
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