YouTube切り抜き動画は、動画視聴が好きな人なら目にする機会も多いですよね。YouTubeのほか、TikTokやX(旧Twitter)にも切り抜き動画は存在しており、いずれもスマホで手軽に作ることができます。
この記事では、切り抜き動画の作り方や動画編集におすすめのアプリなどについて、初心者向けに分かりやすくまとめました。切り抜き動画を作ってみたい方はぜひ参考にしてください。
豊富な編集ツールやフィルターが使える動画編集アプリ
BeautyPlus
YouTube切り抜き動画の作り方 スマホ・PC用おすすめ編集アプリ・ソフト8選
YouTube切り抜き動画とは?
YouTube切り抜き動画とは、YouTubeに投稿されている動画や、ライブ配信のアーカイブ映像を第三者が再編集し、短くまとめた動画のことです。昨今のYouTubeでは長い尺の動画がスタンダードになりつつあるため、要点をまとめて視聴できる切り抜き動画を好むユーザーは多くいます。
ただし、無許可で切り抜き動画を作成・投稿すれば、著作権法違反として刑事告訴や10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金といった損害賠償請求を受ける可能性があります。
権利者から許可をとった上で切り抜き動画を制作するなら『BeautyPlus(ビューティープラス)』など基本機能が備わった動画編集アプリがおすすめ。カットやテロップの追加などスマホを使って外出先でも簡単に編集ができます。
以下の記事でも、スマホで使えるおすすめの動画トリミングアプリのランキングを紹介しているので、気になる方はあわせてチェックしてください。
切り抜き動画のメリット
切り抜き動画を作ることで、誰にどのようなメリットが生まれているのでしょうか。
ここでは切り抜き動画の制作者と視聴者、切り抜き元の動画投稿者の3視点からメリットをお伝えします。
制作者のメリット
切り抜き動画を制作する人にとってのメリットは、以下の4つ。
制作者のメリット
- コンテンツを考えずに動画制作できる
- 動画編集の練習になる
- 再生数が伸びやすい
- 収益化を目指しやすい
切り抜き動画は、切り抜き元の動画を参照して動画を作っていくため、新しくコンテンツを考える必要がありません。また編集に時間をたっぷりとかけられるため、切り抜き動画を作りながら、編集スキルを伸ばせるのもメリットです。
切り抜き元のチャンネルから視聴者を集められるため、切り抜き元のチャンネルのチャンネル規模が大きければ大きいほど、切り抜き動画チャンネルの再生数の伸びも期待できます。
視聴者の確保がしやすい環境にあるため収益化しやすく、動画投稿の初心者におすすめです。
視聴者のメリット
視聴者にとって切り抜き動画は、時間を節約しながら、動画の見どころを把握できるエンターテイメントです。長時間の動画からハイライトや重要な部分だけを抽出した切り抜きは、忙しい人にとってコストパフォーマンスの高いコンテンツと言えるでしょう。
切り抜き元の動画投稿者のメリット
動画投稿者は切り抜き動画を作ってくれる人がいることで、収入源がひとつ増える可能性があります。細かな条件はありますが「Content ID」を活用できる状態にある動画投稿者なら、切り抜き動画の収益の一部を自分の収益として受け取れるようになるのがメリットです。
切り抜き作成者との金銭トラブルを避けるためにも、あらかじめ有益の分配率については話し合いをしておくといいでしょう。
切り抜き動画作成におすすめのスマホアプリ4選
切り抜き動画は、動画素材と基本機能を備えた動画編集アプリさえあれば、今すぐにでも始められます。
この項目では、切り抜き動画の作成におすすめのスマホアプリを4つピックアップしました。
ぜひ好みのアプリを見つけて、切り抜き動画の作成に挑戦してみましょう。
『BeautyPlus』
『BeautyPlus』はひと目で理解しやすいインターフェースと、シンプルな操作感が特徴の動画・画像編集アプリです。
カットやテロップの追加といった切り抜き動画に必要な基本機能が備わっており、それらの基本機能であれば無料でも十分に利用できます。
また、テキストは無料でも使えるパターンがいくつか用意されているので、テロップを使い分けたい場合にも便利です。
美容系自撮りアプリという面もあり、切り抜き動画だけでなく、自撮りを使った普段の思い出作りにも役立つアプリとなっています。
『VITA』
『VITA(ヴィータ)』はショート動画向けのテンプレート素材が豊富です。
テンプレートをそのまま利用することはもちろん、テンプレートの細かな箇所を自分で変更したり、ゼロから自分で編集したりすることも可能。
トリミング、カット、テロップの追加などの基本機能のほかにも、モザイクや音楽、効果音素材も用意されているので、切り抜き動画の作成にもピッタリです。YouTube切り抜き動画やTikTok動画、人気のVlogなど、簡単に幅広い動画制作を行いたい人には特におすすめできます。
『InShot』
『InShot(インショット)』はスマホアプリでありながらも豊富な機能を備えた、本格派な動画編集アプリ。BGMやテロップなどの素材を表示するタイミングや長さを自在に調節できるので、よりクオリティの高い切り抜き動画が作れますよ。
基本機能に加え、マウスのクリック音やベルなど、無料で使えるサウンドエフェクトも豊富なため、音を利用したテンポ感ある切り抜き動画を作成したい方にもおすすめです。
スマホに特化したアプリというだけあり、初心者でも使いこなしやすいインターフェースも魅力。
『CapCut』
『CapCut(キャップカット)』はTikTokを開発・運営するBytedance社が提供しています。
編集方法のチュートリアル動画が用意されており、切り抜き動画の作成をきっかけに初めて動画編集を行う方におすすめ。動画編集の基本的な知識から、応用テクニックまで学ぶことができますよ。
また、切り抜き動画の作成においては、テキストにアニメーションやエフェクトなどを追加してユーモア溢れる作品に仕上げることも可能。自動キャプション機能も備わっており、文字起こしを利用したい場合にも便利です。
切り抜き動画作成におすすめのPCソフト4選
より本格的で高クオリティな切り抜き動画を作りたい方は、PCソフトを利用した動画編集がおすすめです。
切り抜き動画の作成におすすめなPCソフトを4つ紹介するので、スマホアプリでは物足りなく感じる方、パソコンで動画編集をしたい方は参考にしてくださいね。
『VideoProc Vlogger』
独自のおしゃれな素材とシンプルな機能が特徴的なソフト。エフェクトやトランジションの素材を利用して、簡単にプロのような切り抜き動画を作れます。
SNS向けの画面サイズも豊富に用意されているので、縦画面の切り抜き動画から横画面の切り抜き動画まで、幅広く作りたい人には特におすすめです。
また、ピクチャインピクチャ機能を使って、動画の上にミニ動画やGIF画像を配置することも可能。面白いユニークな切り抜き動画の作成にもピッタリなPCソフトとなっています。
『Filmora』
『Filmora(フィモーラ)』は優れた視認性と操作性を兼ね備えた、多機能な動画編集ソフトです。
ひと目見て理解しやすいインターフェースでありながら、備わっている機能は本格的。初心者から上級者まで幅広いユーザーに活用されています。
オーディオの調整やノイズ除去のほか、フェードイン、フェードアウトといったエフェクト素材も充実しており、簡単な操作でありながらも、細かな編集で他者と差を付けたいとお考えの方には特におすすめです。
『Adobe Premiere Pro』
画像編集ソフトや動画編集ソフトで有名なAdobe社が提供する、PC向け動画編集ソフトです。
有料製品なだけあり、備わっている機能はかなり本格派。オープニングやエンディング、エフェクトやトランジション、効果音まで自由にこだわることができ、切り抜き動画とは思えないような、質の高い動画コンテンツを作成できますよ。
切り抜き動画に留まらず、ゆくゆくは動画編集者として本格的に活動したいとお考えの方にも大いに役立つPCソフトです。
『PowerDirector』
『PowerDirector(パワーディレクター)』はAI技術をふんだんに活用した機能が豊富なPCソフトです。切り抜き動画の作成においては、AI技術を使った字幕生成や音声修復アシスタントなどの機能が特に役立つでしょう。
こちらも有料製品ですが、サブスクリプション版と買い切り版が用意されているので、買い切り版を購入して長く愛用したい方におすすめ。多機能・高機能なソフトウェアでありながらも、比較的手の届きやすい価格帯なのも大きな魅力です。
もちろんカットやトリミング、テロップの追加、クロップ編集などといった基本機能もしっかりと備わっていますよ。
切り抜き動画作成に必要な機材・ツール
切り抜き動画の作成に必要なものは以下のとおりです。
切り抜き動画の制作に必要なもの
- PC、スマホ、タブレット
- 動画ダウンロードツール
- 動画編集アプリ
- 文字起こしツール
一見するとたくさんのツールが必要なように見えますが、文字起こしツールなどは動画編集アプリに備わっている機能でも十分に利用できますよ。
PC、スマホ、タブレット
切り抜き動画を作成するならPCかスマホ、タブレットのいずれかのデバイスが必要になります。切り抜き動画はカット、テロップ挿入、BGMや効果音挿入の簡単な加工が中心。通常の動画編集と比べると手軽にできるものばかりなので、スマホだけでも十分に編集は可能です。
動画ダウンロードツール
切り抜き動画を作る場合、まずは動画をダウンロードしたり、録画する必要があります。そのために『YouTube Video Downloader』やスマホの画面録画機能を利用しましょう。
YouTube動画を切り抜く場合、投稿者の許可無く動画をダウンロードしたり、画面録画したりする行為は違法となる可能性が高いため、事前に許可を取ったうえで作業をしましょう。
動画編集アプリ
切り抜き動画を作成するためには、動画編集アプリが必須です。ダウンロードしたり画面録画したりした動画をカット編集したり、BGMや効果音をつけたりする程度の編集になるので、『VITA』など無料で使えるアプリで十分です。
切り抜き動画以外のジャンルにも挑戦したい人は、『Adobe Premium Pro』など有料で高性能な動画編集ソフトを利用するのもおすすめです。
文字起こしツール
こちらは動画のテロップを挿入する際に使うツールになります。動画編集ソフトの中に含まれている場合もありますが、『Vrew』など、音声を自動でテロップに変換してくれるソフトを使うと便利です。
カット編集などを行うための動画編集ソフトでまとめてテロップを作ってしまうのもいいのですが、文字起こしツールを活用したほうが、作業時間を短縮できるため、別途用意しておくことをおすすめします。
切り抜き動画の作り方
今回は『BeautyPlus』アプリの動画編集機能を使いながら、実際に切り抜き動画を作っていきます。ぜひ以下を参考に挑戦してみてください。
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STEP1
切り抜きたい動画を録画する
切り抜きたい動画を用意します。画像のように画面録画で動画を撮影するか、『YouTube Video Downloader』などを使って動画をダウンロードするのがおすすめです。画面録画をする際は、予め通知が表示されないように設定しましょう。
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STEP2
録画した動画を読み込む
『BeautyPlus』アプリを開き、画面右上の「+編集を開始」から、用意した動画をアプリに取り込みます。
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STEP3
不要な部分をカットする
縦の線は再生位置を示しています。カットしたい地点に縦の線を合わせ、画面下部にある「カット」をタップしましょう。
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STEP4
不要な部分を削除する
カットすると動画が分割された状態になるため、不要な箇所を選択し「削除」をタップします。カットと削除を繰り返し、動画の土台を作りましょう。
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STEP5
字幕を追加する
字幕を追加します。画面下部の「文字」をタップし、好みのフォントを選択した状態でテキストを入力してください。
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STEP6
字幕の表示位置やサイズ調整をする
追加したテキストをドラッグすると、位置やサイズを調整できます。また画面下部のメニューでは、テロップの色やフォントを変えることも可能です。
画像右のようにテキストを囲っている「<」「>」のマークをドラッグすることで、テロップを表示するタイミングや、表示時間も調整できますよ。 -
STEP7
トランジションなどエフェクトを追加
カットを多用すると、場面の切り替わりが不自然になります。このような時は、カットした場面同士を繋いでいるアイコンをタップして、トランジションを追加しましょう。
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STEP8
ナレーションや効果音など音源を追加
その他にも『BeautyPlus』では音楽や効果音を追加することもできます。
最後に画面右上の「保存」をタップすれば、切り抜き動画は完成です。 -
STEP9
サムネイルを作成
動画の中で一番盛り上がっているシーンなどをピックアップして、インパクトのあるサムネイルを作りましょう。
切り抜き動画は競合が多いため、サムネイルで目立っておくことも重要になります。
スマホでサムネイルを作る場合には、スマホ本体のスクショ機能を活用すると便利です。
再生数が伸びる切り抜き動画の共通点
再生数が伸びる切り抜き動画には、いくつかの共通点があります。これらのポイントを押さえることで、より多くの視聴者の注目を集めることが可能です。
目を引くサムネイルやタイトルを設定している
切り抜き動画を多くの人に視聴してもらうためには、サムネイルやタイトルを工夫する必要があります。特定のYouTubeチャンネルや、グループの切り抜き動画を作成する場合には、同じジャンルで活動している他の投稿者の動画を参考にすると良いでしょう。
インパクトのあるサムネイルは視聴者の目を引き、興味を喚起します。また、タイトルは内容を端的に伝えつつ、興味を引くような工夫が必要です。視聴者が検索やフィードで目にする最初のポイントであるサムネイルとタイトルは、動画のクリック率を大きく左右します。
切り抜き前の映像をテンポよく紹介できている
成功している切り抜き動画は、元の映像から特に注目すべきシーンや面白い部分を巧みに抽出しています。例えば、10分間以上の長い動画から2分間のハイライトを切り出し、視聴者が飽きることなく最後まで見られるようにテンポ感を工夫している動画が多いです。
また動画の流れをスムーズにするために、トランジションを使い分け、BGMや効果音を加えることで視覚的な楽しさだけでなく、聴覚的な魅力も加えています。視聴者の注意を引きつけ、動画を最後まで見てもらえる映像作りが重要です。
定期的に切り抜き動画を投稿している
再生数を伸ばすためには、視聴者が新しい動画を期待できるように、定期的な投稿スケジュールを設定することが重要です。特に成功しているチャンネルの多くは、最低でも週に一度程度のペースで新しい切り抜き動画をアップロードしています。
また、毎週火曜日の夜7時など、投稿する時間や曜日を一定に保つことで、視聴者が新しい動画の公開を心待ちにする習慣を作りも重要。一貫性がある投稿は視聴者の期待を高め、チャンネルへの定期訪問を促します。
ただし、動画の質を維持し続けなければ、定期的に動画を投稿しても視聴者は離れてしまうので注意しましょう。
特定のジャンルに絞って投稿をしている
切り抜き動画は、ビジネス系、バラエティ系など、様々なジャンルが存在し、それぞれユーザーの属性(ターゲット層)が異なります。動画の再生回数やチャンネルの登録者数を増やすには、ターゲット層にマッチする動画を作る事が重要です。
ジャンルを一つに絞ることで、特定の視聴者層に対して一貫したコンテンツを提供でき、ファンを獲得しやすくなります。また、特定のジャンルに特化することで、その分野の専門家としての信頼性も高まり、視聴者のロイヤリティを築くことができます。
切り抜き動画を作る上での注意点
切り抜き動画を作るにあたり、注意すべきことが3つあります。
ここで紹介する内容を意識しておくことで、トラブルを避けたり、チャンネルを大きく成長させやすくなったりします。
許可を取ってから切り抜き動画を投稿する
切り抜き動画を作成し動画共有サイトへ投稿するには、元の動画制作者へ許可を取る必要があります。無許可で切り抜き動画を投稿した場合、著作権侵害となり、罰金を課せられる可能性があるためです。
動画配信者によっては、収益を分配するなどの条件やルールを取り決めていることもあります。切り抜きたい動画がある場合は、ひとまずXのDMやメールを使って製作者にコンタクトを取ってみてください。
切り抜き動画の許可を公言していない場合でも、交渉によって許可を得られる可能性もあります。
悪意のある切り抜きはトラブルのもと
切り抜き動画では、視聴回数を求めた結果、前後の文脈や配信者の意図を無視した切り取り方をしてしまうケースが見受けられます。
このように、動画配信者や視聴者にとって悪意があると判断されるような切り抜き動画の制作は、トラブルに発展してしまう可能性があるため注意が必要です。
動画を切り抜く際は、動画配信者が伝えたいことや意図をしっかりと汲んだ切り抜きを意識しましょう。
YouTubeの利用規約には従う
動画配信者の許可や、動画の切り抜き方とあわせて重要なのがYouTubeの利用規約です。投稿先となるYouTubeの利用規約に従っていないと、収益化の権利をはく奪されてしまう可能性があります。
例えば、YouTubeでは重複するコンテンツの投稿は推奨されていません。テロップや背景、動画のスタイルなどに独自のアイデアを取り入れるなど、元動画やほかの切り抜き動画と差別化を図るように工夫を凝らしましょう。
切り抜き動画は簡単に作れる上、収益化も狙いやすい
切り抜き動画は、カット編集や字幕追加など初歩的な編集技術だけでも十分に作れます。
また切り抜き元の投稿者のチャンネルと、自分の切り抜きチャンネルの2ヶ所から集客できる仕組みになるため、再生数や登録者数を稼ぎやすいのも特長。
動画編集の練習をしてみたいと思っている人や『YouTube』などで広告収入を得たいと考えている人は、切り抜き動画の作成に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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