Z世代のコミュニケーションツールとして人気を集めていたアプリ『zenly(ゼンリー)』のサービス終了から約5ヶ月が経ちました。新たなツールを求める動きはどうなったのでしょうか。
アプリブでは、メインユーザーである10代が間もなく夏休みを迎えるタイミングで、位置情報共有アプリの利用状況に注目し、調査を実施。アプリの利用率や目的、親子での使用状況等に関する結果を公開します。
10代の約7割が位置情報共有アプリを利用中、ゼンリー終了からの移行先に新たな動き(アプリブ調べ)
10代の約7割が位置情報共有アプリを現在利用中
10代男女2,176人に行った事前調査では、位置情報共有アプリをインストールしたことがある割合は全体の40.3%(876人)でした。
このうち、現在利用中のユーザーは69.9%、「アプリを入れているが、現在は利用していない(13.0%)」と回答した休眠ユーザーも含めると、10代の8割以上が位置情報共有アプリを所有していることが分かりました。
10代が位置情報共有に利用するアプリ1位は『whoo』、注目の『Jagat』が3位に
利用中と回答した441人を対象に、位置情報を共有する際に利用するアプリを尋ねたところ、最も多かったのは『whoo(フー)』で37.4%、2位は『Google マップ』29.3%でした。
『Google マップ』は地図アプリですが、現在地の共有機能で他のユーザーとリアルタイムに共有することが可能です。
3位に選ばれたのは『Jagat(ジャガット)』で、2023年3月にサービスを開始し、Zenlyの後継アプリとしてZ世代の注目を集めており、今後さらに伸びてくることが期待できます。
アプリを利用したきっかけ、友達では『whoo』、家族では『Life360』が最多
現在利用中のアプリを利用したきっかけは、「友達が使っているから」が45.6%、次いで「家族が使っているから」が17.0%でした。
「恋人が使っているから(4.8%)」もあわせると、全体の7割近くが周囲の人を経由してインストールしています。
きっかけ別でみると、「友達が使っているから」と回答した人が最も多かったのは『whoo(66.0%)』、「家族が使っているから」と回答した人が最も多かったのは『Life360(37.3%)』でした。
位置情報を共有する相手によって選ぶアプリが異なると考えられます。
位置情報共有アプリを起動する場面は「待ち合わせ」、よく使う機能は「メッセージ」が最多
どういう時にアプリを起動したいかを調査した結果、最も多かったのは「相手と待ち合わせの時(59.4%)」でした。リアルタイムにお互いの位置情報を把握できる利点を活かし、日常的に使われていると考えられます。
2番目は「特定の相手の現在地を確認したい時」で34.9%、3番目は「暇な時」で23.8%と続きます。
続いて、利用頻度が高い機能を尋ねたところ、最多は「メッセージ機能」で41.0%でした。
2位以下は「電池残量の表示(29.3%)」、「過去の位置履歴の確認(28.1%)」、「場所を地図に登録(27.4%)」、「スタンプ(26.8%)」となっています。
また、一部アプリではゴーストモードと呼ばれる「自分の位置情報を隠す」機能については、2割未満と最も低い結果となりました。
位置情報共有SNSに限定し、利用者数が多い上位3アプリの結果を個別にみると、全てのアプリに共通するのは「メッセージ」でした。
『whoo』と『Jagat』では「スタンプ」も選ばれており、コミュニケーションに役立つ機能がよく使われています。
親も位置情報アプリを利用している割合は4割未満、アプリ別では『Life360』が8割超え
位置情報共有アプリを自分の親も登録しているかという質問に対し、「はい」と回答したのは全体の38.8%でした。
「親は使っていない(50.3%)」、「分からない(10.9%)」であることから、親子間でのコミュニケーションを目的に位置情報共有アプリを利用している割合は低いと考えられます。
アプリ別で比較すると、親子で利用している割合が最も高いのは『Life360』で85.7%でした。『whoo』は32.7%、『Jagat』は17.9%といずれも半数以下となっています。
利用したきっかけや使用するタイミング、利用頻度の高い機能の結果を踏まえても、『Life360』は家族間のコミュニケーションに利用されていると言えそうです。
■調査概要
調査対象:全国の10代の男女 2,176人
調査機関:株式会社ジャストシステム
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年7月12日~2023年7月18日
サンプル数:441人
◇性別
男性:220人
女性:221人
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