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  • 【イベントレポート】アプリブ編集長が本音で語る!メディアが注目したくなるアプリとは?

2025年4月8日、アプリマーケティングを支援するRepro株式会社と共催で、アプリマーケター向けのウェビナー「アプリブ編集長が本音で語る!メディアが注目したくなるアプリとは?」を開催しました。

アプリブ編集長・伊藤と編集者・加川が登壇し、メディアの視点から「最近話題のアプリや注目領域」「どうやったらメディアに取り上げられるか」について、具体的な事例を交えて本音で語りました。

アプリの競争が激しくなっている今、メディアに取り上げられることは認知拡大やユーザー獲得の強力な後押しになります。本記事では、そのイベントの内容をレポートします。

アプリブ編集長 伊藤

報道・情報番組の放送作家・ディレクターとして社会問題の取材・発信に携わり、その後Webメディアへとフィールドを広げる。報道や組織運営、人材採用、医療・介護など多岐にわたる分野でコンテンツ戦略の立案・制作に従事。その後、自動車メディアの編集長や企業広報を務め、2024年10月より現職。現在はスマートフォンアプリ専門メディアの編集長として、ユーザー視点を重視したニュースや市場動向を発信。2024年末には「Best App Award 2024」を主催し、業界の発展に寄与する。

アプリブ 編集者 加川

スマホアプリ情報サイト「アプリブ」の編集メンバー。スマホユーザーへアプリの魅力を伝えるため、1万件以上のアプリを実際に使用してきた。スポーツインストラクターとしての経験を活かし、健康管理やフィットネスアプリに精通。信頼性の高いレビューとわかりやすい解説で、アプリを活用した日常改善を提案するプロフェッショナル。

Repro株式会社 中野 竜太郎さん(Sales & Marketing Division Marketing Team)

2017年楽天グループ株式会社に新卒入社、ECコンサルタントとして200社以上の事業者を伴走支援。個人事業主として、メディア運営、プロの占い師を経てノバセル株式会社でマーケティング責任者を務める。その後、ソーシャルECアプリのマーケティング/グロースを担当し、2023年11月にReproに参画。趣味はポケカ。

最近のアプリ市場の変化:「新しいアプリをダウンロードするハードルが確実に上がっている」

アプリ市場の現状

最近のアプリ業界全体の傾向として、ユーザーさんに新しいアプリをダウンロードしてもらうハードルが確実に上がっているという現状があります。その背景にあるのは、スマホがもはや生活におけるライフラインの一つとなり、アプリも日常の一部になったという時代の変化です。

もちろん、初めてスマホを買ってもらったお子さんが必要なアプリを一通りインストールしたり、社会人がパートナー探しにマッチングアプリを使い始めたり、結婚したタイミングで家計簿アプリを探したり、子供ができたら写真共有アプリを使い始めるなど、ライフステージにあわせて新たに必要なアプリが出てくるという動きは減っていません。

しかし、ほとんどの人にとって『わざわざ新しいのを探す理由がない』状態になっているのが現実です。

情報収集手段の変化がアプリ発見にも影響

さらに、新たなアプリを探す手段も変化してきています。情報収集の手段として、Web検索よりもSNSを利用する人が増えたことで、新たなアプリを探す手段も『周囲からの口コミ』に変わりました。

つまり、わざわざ人に話したくなる=話題を集めることが、アプリのプロモーションにとって重要なポイントだと言えます。

この状況を受けて、アプリを紹介する私達のようなメディアも、"話題になる必然性"や"思わず誰かに教えたくなる要素"があるかを重視するようになりました。

▲モバイルアプリのインストール実態調査(Repro調査)

▲引用:Repro「モバイルアプリのインストール実態調査

アプリブ編集部が2025年春に注目するアプリの分野

①マッチングアプリ:AI機能とシニア層への展開

今注目しているアプリカテゴリの1つはマッチングアプリです。特に注目している点は2つあります。

AI機能の導入

マッチングアプリは以前、「オフラインでの出会いが難しい人にもチャンスを提供する場」と捉えられていましたが、コロナ禍などの影響で、ルックスが良い、年収が高い人たちもアプリを利用するようになり、オンラインでも『モテる人』と『モテない人』の格差が生まれています。

そうしたユーザー層や環境の変化から、表面的なスペックではなく、AIによる内面の価値観で相性の良い会員をおすすめする機能が導入され、単なるスペック競争を避ける動きが見受けられます。

シニア層を対象にしたマッチングアプリの増加

若いユーザーが中心のマッチングアプリでは、ミドル・シニア層がマッチングしづらいという問題がありました。アプリブによる過去調査では、20代のデート成功率が67%だったのに対し、40~60代は49%という結果が出ています。

こうした課題感を解決すべく、2024年から2025年にかけていくつかミドル・シニア向けアプリが登場しています。

2025年のマッチングアプリ市場:進化する出会いの最前線 - アプリブ

②AIを活用したアプリ:生活への活用がカギ

もう一つ注目したいのが、ジャンルを超えたAIの活用です。AIの進化は言うまでもなく、テキストや画像の生成、翻訳、リサーチなどが進んでいます。しかし、多くの方がAI自体を自分から利用していないということがアプリブの調査でも分かっています。

今年3月に実施した調査では、15歳以上の男女2,148人のうち、1,405人(65.4%)が「一度も利用したことがない」と回答。さらに、利用したことがないという人の66.7%が「AIアプリは知っているけれど利用したことがない」という結果でした。

スマホ用AIアプリに関するアンケート調査

▲アプリブ「スマホ用AIアプリに関するアンケート調査

こうした背景を踏まえ、メディアとして伝えなければいけないことは、ただ単にAIを搭載したという情報ではなく、「ユーザーが自分の生活にどう活かせるか?」に変換して提示することだと考えています。

メディアが注目したくなるアプリとは?

なぜメディアに取り上げてもらう必要があるのか?

"メディアに載る"というのは、プロダクトとしての信頼性や広がりを生むチャンスです。たとえば、ある記事が出たことをきっかけにSNSで話題になったり、口コミが自然と広がるきっかけになります。さらに、他のメディアが後追いしてもっと大きく広がることもあります。

そうした動きのなかで特に重要なのは、アプリストアで検索しないユーザーへのアプローチです。先ほど申し上げた通り、『アプリストア検索しない派』も多いので、"メディアやSNSで見かけて気になって検索する"という行動がかなり重要になってくるかと思います。

メディアは結局、なんのために記事を書くのか?

まずメディアとしての前提ですが、記事は『ただ書けばいい』わけではなくて、そのメディアのターゲットに読まれなきゃ意味がありません。

多くのWebメディアは広告収益モデルなので、広く興味を持っていただける人が読者ターゲットとなり、その人たちが読まないとリターンがなく、メディアを運営できません。

ですから、メディアの編集者は「ターゲットが興味を持って読みたくなるネタを選ぶこと」を最も重視しています。

メディアが記事にしたくなるネタの特徴

1. 読者がすでに使っている・知っているアプリの新しい動き

既に認知度があるアプリの新機能やアップデート情報は、読者の関心が高く、記事にしやすいネタです。

メディアが取り上げたくなるアプリの特徴_1_読者がすでに使っている・知っているアプリの新しい動き

2. 生活が変わるような大きな変化をもたらすもの

ユーザーの日常生活に大きなインパクトを与える可能性があるアプリは、メディアとしても積極的に取り上げたいネタです。

メディアが取り上げたくなるアプリの特徴_2_生活が変わるような大きな変化をもたらすもの

3. 世間でその時に注目のあるジャンル

トレンドに乗っているジャンルのアプリは、読者の関心も高く、記事の閲覧数も期待できます。

メディアが取り上げたくなるアプリの特徴_3_世間でその時に注目のあるジャンル

編集部のネタ収集方法

アプリブ編集部では、SNSのトレンドやアプリストアのランキング、プレスリリースは毎日チェックしています。その中で特に意識しているのが、『これって誰かに話したくなるか?』という視点です。

また、情報提供のタイミングについても重要なポイントがあります。年末年始や大型連休の前後など、企業側も動きが鈍くなると、ニュース自体が少なくなり、ネタが見つかりにくくなります。そうしたタイミングに面白い話題が届くと、普段よりも優先的に取り上げやすくなります。

さらに、提供いただく情報が独占的なものかどうかも重要な要素の1つです。他媒体ではまだ出ていない情報を先出しするとメディアは喜びます。自分達しか紹介できないネタがあると、記事の優先度も自然と上がりますし、どこよりも早く知れる情報は、読者の関心も高くて、結果として閲覧数にもつながりやすくなります。

アプリデベロッパーがよくやりがちな失敗例とアドバイス

失敗例①:プレスリリースの内容が分かりづらい

メディア視点で取り上げにくいアプローチについて紹介します。よくあるのが、どこにでもありそうな内容のプレスリリースです。他社と何が違うのかが明確になっていないと、私達メディアとしてもユーザーに伝える理由がありません

もう1つは、プレスリリースの書き方について。毎日100件以上ものリリースが、アプリ開発者さまからアプリブへ届きます。全てしっかり読むことは当然できないため、プレスリリース最初の数行しか見ません。パッと理解できない、分かりにくい内容は飛ばしてしまいます。

記事のネタになるかどうかは、実際20秒くらいでジャッジしているので、プレスリリースを書く際は、その点を意識して工夫されるとメディアの反応も変わってくるでしょう。

失敗例②:取り上げるべきタイミングの見極めができていない

もう一つの失敗例として、リリースを出すタイミングの問題があります。出すタイミングが悪いと、受け取る側としても勿体ないなと思うことが多いです。

例えば、スポーツチームの公式アプリのリリースを最近受け取ったのですが、アプリの配信時期はオフシーズンで、ファンもまったく熱が高まってない状態だったので、メディアとしても出す意味が薄いと判断しました。開発スケジュールとPRタイミングを調整することも非常に重要です。

まとめ:メディアに取り上げられるために今すぐできること

アプリの競争が激化する中で、メディア露出は重要な認知拡大手段の一つです。情報提供する際には、メディアが取り上げたくなる見せ方を意識し、プレスリリースの内容やリリースを出すタイミングを工夫してみましょう。

このレポートが、あなたのアプリがメディアに取り上げられるきっかけになれば幸いです。まずはアプリブへの情報提供から始めてみませんか?

開発者さんからの情報提供をお待ちしています

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