SNSや広告で見かける投資話や、宅配業者を装ったメッセージ。ちょっと怪しいと思っても、「本当に詐欺かどうか」はなかなか見分けがつかないものです。

そのようなときに役立つのが、AIが詐欺を判定してくれるアプリ。Web広告や知らない人から届いたメッセージを撮影するだけで、誰でも簡単にリスクを回避できます。

この記事では、詐欺チェック機能が充実した『Whoscall(フーズコール)』と『詐欺バスター』を実際に使って、詐欺判定の精度や機能の違いを徹底比較。「どちらがより使いやすく、信頼できるか」という視点でレビューしました。

このページはアフィリエイト広告を利用しています。

ネット広告やメッセージをAIで判定! 詐欺チェックアプリの仕組みとは?

近年、詐欺の手口はますます巧妙になっています。特に増えているのが、SNSやWeb広告を悪用したSNS型投資詐欺や、宅配業者・銀行をかたる偽SMS。警察庁の発表によると、2024年の被害額は800億円を超え、深刻な社会問題となっています。

こうした課題の対策として検討したいのが、AIが詐欺のリスクを判定してくれるスマホアプリです。疑わしい広告やメッセージを見つけたら、その画面を撮影(スクリーンショット撮影)したり、URLやテキストをコピーしたりしてアプリに読み込ませるだけで、詐欺の可能性を診断できます。

【検証】Whoscallと詐欺バスター、本当に使えるのはどっち?

ここからは、詐欺チェックに対応した2つのアプリを比較していきます。今回取り上げるのは、『Whoscall』と『詐欺バスター』の2つ。
まずは、両アプリの主な機能を比べてみましょう。

機能
Whoscall

詐欺バスター
迷惑電話ブロック
SMSフィルタリング ◯(キーワード指定可)
詐欺チェッカー ◯(画像・URL・電話番号)
※無料利用可
◯(画像・URL・電話番号・テキスト)
自動Webスキャン
ディープフェイクスキャン -
個人情報漏えいチェック
※無料利用可
-
広告表示 あり(無料のみ) なし
その他 ショートカット対応(iOS) ショートカット対応(iOS)
設定サポートあり

ディープフェイクスキャンや個人情報漏えいチェックなど、細かな差異はあるものの、そのほかの機能は似通っているため、軽く見ただけでは優劣を判断できません。ここからは、実際に使ってみた結果をもとに、精度や使いやすさを比べていきます。

比較① 判定の精度とスピード

判定の精度

▲左:『Whoscall』の判定画面、右:『詐欺バスター』の判定画面


Whoscall

詐欺バスター
PayPay倍増詐欺 結果:疑わしい
判定にかかった時間:11秒
結果:リスク高
判定にかかった時間:28秒
宅配業者を装ったSMS 結果:疑わしい
判定にかかった時間:10秒
結果:リスク高
判定にかかった時間:13秒
出会い系詐欺 結果:疑わしい
判定にかかった時間:10秒
結果:リスク高
判定にかかった時間:13秒
なりすまし広告 結果:リスクなし
判定にかかった時間:9秒
結果:リスク高
判定にかかった時間:13秒

Whoscall』の評価は、「詐欺です」「疑わしい」「リスクなし」の3段階

詐欺バスター』の評価は、「リスク高」「リスク中」「リスクなし」の3段階

結論:判定が早いのは『Whoscall』。ただし、精度は『詐欺バスター』の圧勝

Whoscall』では、「PayPayが倍になる」とうたう典型的な詐欺広告や、見知らぬ相手からの性的なメッセージに対しても明確に詐欺と断定できず、「疑わしい」と表示されるケースが多くみられました。これでは、ユーザーに判断をゆだねてしまうことになり、注意喚起としてはやや弱い印象です。

詐欺バスター』は、どの手口にも結果の根拠を添えながら、リスクの内容を具体的に説明してくれました。特に、有名人をかたったなりすまし広告の判定では、『Whoscall』が「リスクなし」と判定した一方で、『詐欺バスター』は「リスク高」と明確に警告しています。これなら、重大な詐欺を見逃しにくいでしょう。

比較② アプリの使いやすさ

詐欺バスター 設定サポート

▲『詐欺バスター』設定中の画面(iOS)。一部の画面では、設定アプリの画面が表示されていても「ピクチャー・イン・ピクチャー」で手順を表示してくれる

結論:スマホ操作に不慣れな方にもおすすめできるのは『詐欺バスター

Whoscall』の操作は決して複雑ではありませんが、海外企業が提供していることもあり、案内文の日本語にやや違和感がありました。説明がわかりづらい場面もあり、スマホの操作に不慣れなユーザーにとっては戸惑う可能性がありそうです。

一方、『詐欺バスター』は操作をサポートする工夫が随所にみられます。例えば、初期設定で「設定」アプリを操作する必要がある場面では、「ピクチャー・イン・ピクチャー」機能を使って画面の隅に手順を表示。画面を切り替えても案内が消えず、迷いにくい設計になっています。

また、無料版でも広告が一切表示されないため、操作中のストレスが少ない点も好印象でした。チャット形式で画像・URL・電話番号などを送信して判定できる仕組みも、スマホに慣れていない人にとってわかりやすく、安心感のある設計になっています。

比較③ 無料でどこまで使える? 料金は?

料金比較

▲左:『Whoscall』の料金画面、右:『詐欺バスター』の料金画面


Whoscall

詐欺バスター
月額料金 iOS:¥350
Android:¥250
¥490
年額料金 iOS:¥3,500
Android:¥3,000
¥4,900
無料トライアル 30日間(自動課金) 30日間(更新手続きで課金)

結論:料金は『Whoscall』が割安。ただし、安心して無料トライアルできるのは『詐欺バスター

Whoscall』は月額・年額ともに安価で、無料版でも一部の機能を使えるのが魅力です。中長期で使う前提で、コストを抑えたい方にとっては選びやすいアプリといえるでしょう。

しかし、無料トライアルが終了すると自動的に有料プランへ切り替わるため、解約を忘れると意図せず課金されるおそれがあります。特にスマホの操作に不慣れな方の場合、アプリの解約方法がわからず、長期間にわたって不要な料金を支払ってしまうケースも少なくありません。

その点、『詐欺バスター』は支払い情報の登録不要で30日間すべての機能を試すことができ、期間終了後も自動課金は発生しません。これなら、アプリに慣れていない方でも安心して試しやすいでしょう。

比較④ 迷惑電話の判定


Whoscall

詐欺バスター
件数 全世界26億件以上 日本全国約800万件
照合元 自社データベース NTTタウンページ社

照合できる電話番号

結論:照合できる電話番号の件数は『Whoscall』が圧倒的

迷惑電話を正しく判定できるかの検証は、実際に電話を受けてみないと判断が難しいため、ここでは照合可能な電話番号の件数をもとに比較しました。

Whoscall』は、全世界26億件以上の電話番号と照合できるデータベースを保有しており、公式発表によると東アジアでも最大規模とされています。海外からの不審な電話やSMSも増加しているため、グローバルな番号にも対応できるのは安心材料です。

詐欺バスター』は、NTTタウンページ社との連携により日本国内の約800万件の電話番号と照合が可能です。国内の事業者や固定電話の識別には強みがありますが、海外発の詐欺電話への対応力では『Whoscall』に一歩劣る結果になりました。

着信履歴の確認なら『電話帳ナビ』も候補に

Whoscall』は、着信時に迷惑電話を通知・ブロックする機能を無料で提供していますが、発着信履歴から相手の詳細を確認する機能はありません。不在着信を後から確認したい方には、『電話帳ナビ』のほうが便利に感じられるでしょう。

電話帳ナビ-迷惑電話やメールを自動判定(迷惑電話ブロック)

RIDE AND CONNECT,INC.

iPhone無料
Android無料
もっと詳しく見る

【結論】詐欺チェックアプリを探しているなら、詐欺バスターを使え!

精度・使いやすさ・料金面の安心感など、総合的に見ておすすめなのは『詐欺バスター』です

提供元であるマイクロトレンド社は、世界的なセキュリティ製品メーカーとして長年の実績があり、日本に本社を構える有名企業です。日本国内の詐欺手口や被害傾向にも精通しており、判定結果の内容にも信頼感があります。

一方、『Whoscall』はここ数年で詐欺チェック機能を強化し始めた段階であり、現時点では判定の精度や表示内容にやや不安が残ります。現状で確実な対策を講じたいのであれば、『詐欺バスター』のほうが安心して使えるでしょう。

ご自身や大切なご家族が被害に遭わないためにも、日常的に使いやすく、信頼できる対策ツールを選んでくださいね。

(文:かがわまなみ)

Whoscall(フーズコール)番号識別・迷惑電話ブロック

Gogolook

iPhone無料
Android無料
もっと詳しく見る
詐欺バスター:詐欺電話やネット詐欺を自動判定、ブロック

Trend Micro, Incorporated

iPhone無料
Android無料
もっと詳しく見る

こちらの記事もおすすめ

【2025年】電話番号検索アプリおすすめランキングTOP7
【2025年】セキュリティアプリおすすめランキングTOP10 ウイルス対策でスマホを守る