二人暮らしにおいて、食事は共有できる楽しみのひとつでしょう。一方で、忙しい生活の中で外食が増えると食費はかさみがち。一般的な二人暮らしの食費がどれくらいなのか、自分たちの食費は高すぎないかなど、気になる方も多いようです。そこで二人暮らしの食費の平均と、食事を楽しみながら上手に食費を節約する方法について解説しています。

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よくある質問

Q1:二人暮らしの食費の平均はいくら?

A:2023年に総務省が発表した「家計調査」によると、二人暮らしにおけるひと月の食費の平均は67,573円です。

Q2:二人暮らしの理想的な食費はどのくらい?

A:家計における理想的な食費の割合は、一般的に15%といわれています。その場合、ひと月の2人の手取りを合わせた「世帯の手取り額」が20万円なら理想的な食費額は30,000円、30万円なら45,000円、40万円なら60,000円となります。

Q3:二人暮らしにおすすめの食費の節約術は?

A:週ごとに予算を決めてやりくりすれば、気兼ねなく外食も楽しみながら食費を節約できるようになります。家庭菜園で一緒に野菜を育てたり、安い食材で簡単に作れる節約レシピのレパートリーを増やしたりと、2人で楽しみながらできる方法を取り入れると長続きしやすいでしょう。

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二人暮らしの食費の平均額

二人暮らしの食費はどれくらいが理想的?

二人暮らしの理想的な食費は「5万〜5.5万円」になります。理想的な食費を考えるために、まずは平均食費金額について見てみましょう。

二人暮らしの一ヶ月の食費の平均額

二人暮らしの一ヶ月の食費平均額は「67,573円」になっています。以下は食費の内訳ごとの平均額です。

項目 金額
穀類 5,371円
魚介類 5,980円
肉類 6,058円
乳卵類 3,529円
野菜・海藻 8,522円
果物 3,316円
油脂・調味料 3,389円
菓子類 5,416円
調理食品 10,396円
飲料 4,459円
酒類 3,462円
外食 7,675円
合計 67,573円

引用:「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2023

比較的高い金額になっているのは、「調理食品」の10,396円、「外食」の7,675円などです。調理食品はお惣菜や弁当、冷凍食品などを指します。

調理食品を加工前の食材に置き換えたり、外食を減らして自炊の頻度を減らしたりすることが、食費節約のポイントといえそうです。

二人暮らしの四半期ごとの食費の平均額

食費は時期によって変動します。以下は二人暮らしの四半期ごとの平均食費です。

1〜3月 4〜6月 7〜9月 10〜12月
穀類 6,044円 6,175円 6,265円 6,889円
魚介類 5,689円 5,459円 5,374円 6,861円
肉類 7,583円 7,594円 7,733円 8,598円
乳卵類 3,824円 3,919円 4,021円 4,078円
野菜・海藻 8,456円 8,879円 8,485円 8,995円
果物 2,850円 2,640円 3,261円 3,082円
油脂・調味料 3,757円 3,717円 3,688円 4,140円
菓子類 6,605円 6,536円 6,705円 7,195円
調理食品 11,164円 10,961円 11,802円 13,051円
飲料 4,408円 5,151円 5,803円 4,935円
酒類 3,187円 3,453円 3,764円 3,594円
外食 9,125円 10,791円 11,282円 12,325円
合計 7,2691円 75,274円 78,193円 83,741円

引用:「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 四半期 詳細結果表

寒い時期(10〜12月)に食費が大きくなっているのが分かります。内訳を見てみると、中でも肉類や魚介類、調理食品が高額になっています。

エンゲル係数をもとにした二人暮らしの理想的な食費

エンゲル係数とは、消費支出に占める食費の割合を指し、以下の式で計算できます。

エンゲル係数 = 食費 ÷ 消費支出 × 100

理想的なエンゲル係数は15〜20%ほど。二人暮らしの平均支出は「255,318円」で、その20%は「51,063円」になります。そのため毎月の理想的な食費は「5万〜5.5万円」を目安にするといいでしょう。

家計簿アプリ『マネーフォワードME』で食費を見直そう

食費管理には家計簿アプリを使うのがおすすめです。ここでは例として『マネーフォワードME』を使い、食費を見直す具体的な手順を紹介します。

  • STEP1

    食費をもれなく記録する

    食費をもれなく記録していきます。自炊の食材も外食費も、クレジットカードにまとめておけば、口座連携で自動記録できます。電子決済のできない出費は手動で記録するか、レシート読み取り機能を活用しましょう。

  • STEP2

    外食費を振り返る

    一定期間(1ヶ月分あるとベスト)食費を記録したら、家計簿の振り返りを行います

    まずは食費の中でも特に削りやすい外食費に注目しましょう。外食費を自炊に置き換えるだけで大きな節約になる可能性があります。

    口座連携での記録の場合は店名が記録されているので、それをもとにカテゴリーを振り分けます。現金決済はその都度レシート読み取りで記録しましょう。

  • STEP3

    自炊の食材費を振り返る

    外食費を差し引いても食費が多いなら、自炊の食材費の見直しを行います。使いきれない野菜・肉類を買っていないか、お菓子やお酒などの嗜好品を買いすぎていないかチェックしましょう。

    電子決済だと食材費の内訳まで確認できないので、レシートはなるべく保存しておくのがポイントです。

  • STEP4

    予算を設定する

    洗い出した現状の課題をもとに、予算を設定します。最終的には食費を手取りの15%ほどに抑えられると、十分に節約ができているといえるでしょう。

    とはいえ、最初からハードすぎる節約プランを立てるのは、ストレスが溜まって挫折の原因になります。まずは外食を2回減らしてみる、お酒を買う頻度を減らすなど、ちょっとしたアクションから始め、慣れてきたら徐々に負荷を強めていくのがおすすめです。

最初から細かく記録をつけようとすると、食費管理の手間が増えて挫折率が高まります。まずは「飲料とお酒は同じカテゴリーに」「外食と自炊だけ分けて記録」など、ざっくりと管理をするところから始めましょう。

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二人暮らしの食費を節約する方法9選

二人暮らしの食費を節約する方法9選

  • 予算を決めて食事を楽しむ
  • 使いきれる範囲でまとめ買いをする
  • 食材の宅配やネットスーパーを利用する
  • ポイントや割引を活用する
  • 食品ロスを減らす
  • 飲み物はマイボトルを持参する
  • ふるさと納税を活用する
  • 家庭菜園やベランダ菜園で野菜を育てる
  • 安い食材を使った料理のレパートリーを増やす

食費は家計の中でも比較的節約しやすい項目ですが、無理をすると健康に影響するだけでなく、負担が増えたり、共通の楽しみが減ったりする可能性があります。二人暮らしで食費の節約を行う際は、楽しみながら行えて、仕事などが忙しくても負担になりにくい方法がおすすめです。そこで、二人暮らしで実践しやすい9の節約術をご紹介します。

1. 予算を決めて食事を楽しむ

1. 予算を決めて食事を楽しむ

あらかじめひと月の予算を決めておくと、食費を調整しやすくなります。その際、週ごと、または10日ごとなど短く区切って予算を分けると、出費や残金を把握しやすいのでおすすめです。

外食は食費がかさむ原因のひとつですが、予算を決めることで気兼ねなく楽しめるようになります。また、予算よりも出費を抑えられた場合はいつもより少し高級な食材を購入するなど、我慢が続かない状況を作るとモチベーションを保ちやすくなるでしょう。

2. 使いきれる範囲でまとめ買いをする

3. 使いきれる範囲でまとめ買いをする

食材や調味料は、量が多いほど単価が安くなるものが多いです。そのため、できるだけまとめて購入するのがおすすめです。ただ、二人暮らしでは使いきれないこともあるため、賞味期限が長いものや、使いまわしがしやすい食材に限定するのがポイントです。

肉や魚などの生鮮食品の場合は、小分けにしたり、下味をつけたりして冷凍しておくと、無駄なく使えて、忙しい日の調理時間も短縮できます。

3. 食材の宅配やネットスーパーを利用する

4. 食材の宅配やネットスーパーを利用する

特売品などの誘惑に負けて予定していない食材やお菓子などを購入してしまいがちな方は、食材の宅配やネットスーパーを利用したほうが出費を抑えられる可能性があります。

自宅から注文できることで、予算内に収まるように計算しながら買い物できる上に、在庫を確認しながら選べるので、無駄な買い物を防止することも可能です。

4. ポイントや割引を活用する

5. ポイントや割引を活用する

スーパーのポイントカードやクレジットカードのポイント還元、クーポン券なども、上手に活用することで節約につながります。ポイントを貯める際は、還元率や付与率が高く、食品以外の買い物でも共通で貯められるものを選ぶと貯めやすくなります。

ただし、ポイントを貯めようと不要な買い物をするのは本末転倒なので気をつけましょう。

5. 食品ロスを減らす

6. 食品ロスを減らす

二人暮らしでは消費できる食材の量に限度があるため、期限切れや作りすぎなどによる「食品ロス」を起こさないように注意することも節約のひとつです。食材を無駄にしてしまいがちな場合は、冷蔵庫を空にしてから買い物をすると、食品ロスを減らしやすくなります。

なお、自炊する機会が少ない中で栄養バランスを考えた食事を用意したいときは、自炊と併せて惣菜などを活用するのもおすすめです。

惣菜は不経済と思われがちですが、2人分の量であれば、メニューによっては必要な食材を買いそろえるよりもコストを抑えられることがあります。使いきれなかった残りの野菜などをダメにするリスクも下げられます。

6. 飲み物はマイボトルを持参する

7. 飲み物はマイボトルを持参する

外出時や仕事中にコンビニや自動販売機で購入するドリンクは、月や年で見るとそれなりに大きな金額となります。

自宅でお茶などを入れた水筒やマイボトルを持参して飲料代を節約しましょう。

飲み終わった後の空の容器が邪魔に感じる方は、コンパクトに折りたためるタイプのマイボトルがおすすめです。ほかにも、茶こし付きやタンブラー型などのマイボトルもあるので、好みに合うマイボトルを探してみましょう。

7. ふるさと納税を活用する

8. ふるさと納税を活用する

ふるさと納税は、好きな自治体を選んで寄付することで返礼品を受け取れる制度です。寄付金のうち2,000円を超える金額について税金の控除が受けられます

返礼品に肉やお米、加工食品などを選べば、実質2,000円で価格以上の食事を楽しめます。ただし、控除対象となる金額には上限があるので、申込みの際は金額に注意しましょう。

8. 家庭菜園やベランダ菜園で野菜を育てる

9. 家庭菜園やベランダ菜園で野菜を育てる

家庭菜園やベランダ菜園で野菜を育てて食費を抑える方法もあります。2人で一緒に育てれば、共通の楽しみにもなるでしょう。自身で育てた野菜は格別においしく感じ、楽しみながら節約するにはぴったりの方法です。

種や土、タンブラーがセットになった商品もあるので、初心者でも手軽に始めることができます。忙しくてあまり世話ができない場合は、短期間で収穫できるラディッシュや小松菜、頻繁に水やりをしなくても簡単に育つ葉ネギなどがおすすめです。

9. 安い食材を使った料理のレパートリーを増やす

10. 安い食材を使った料理のレパートリーを増やす

自炊をする際は、使いまわしがしやすく、価格の安い食材を使った料理のレパートリーを増やすと食費の大幅な節約が可能になります。

コストパフォーマンスの良い野菜は、もやしや玉ねぎ、ジャガイモ、人参、キャベツ、小松菜などです。肉類は鶏肉や豚肉、魚介類はサバや鮭が比較的安価に購入できます。そのほか、豆腐やこんにゃく、たまご、納豆、練り物、きのこ類も安くて栄養価が高いおすすめの食材です。

食費の節約と併せて生活費全体も見直そう

食費の節約と併せて生活費全体も見直そう

食費の節約と併せて生活費全体も見直そう

  • 2人で協力して光熱費を抑える
  • 固定費の見直しで継続的に節約する
  • 生活費の中で減らしやすい車の維持費を抑える

生活費の中でも食費は比較的削りやすい項目ですが、二人暮らしでは思うほどの節約効果が得られない場合もあります。そのようなときは、食費以外の生活費の節約も検討してみましょう。ここでは、見直したい支出と節約のポイントをご紹介します。

2人で協力して光熱費を抑える

光熱費は、食費に次いで節約しやすい項目です。

二人暮らしでは、それぞれが別の部屋で電気をつけていたり、入浴のタイミングがずれて追いだきをしたりすると光熱費がかさみます。できるだけ同じ部屋で過ごす、お風呂はお湯が冷めないうちに続けて入るなど、協力することで光熱費を節約できます。

固定費の見直しで継続的に節約する

通信費や保険料、住宅や車のローンといった固定費は、生活に欠かせない費用だけに大きく節約するのが難しい項目です。その反面、一度見直せば、その後は意識しなくても自然と節約効果が継続するというメリットがあり、1回で抑えられる金額は少しでも、長期的に見ると大幅な節約につながる可能性があります。

通信費は、Wi-Fiやスマートフォンの契約を見直してみましょう。また、契約から年数が経っている保険は、現在の二人暮らしの生活スタイルを基に補償内容を見直すことで、先々の経済的安心も得られるようになります。

ローンは金利の安い金融機関に借り換えるほか、繰上返済をすることで利息の負担を軽くできる場合があります。

生活費の中で減らしやすい車の維持費を抑える

実は生活費の中で車の維持費は抑えやすいものになっています。車の税金、車検費用、メンテナンス費用などを毎月定額にできるサービス「カーリース」や「車のサブスク」を利用するという方法があります

食費の節約におすすめのアプリ3選

食費の管理には、家計簿をつけることが効果的です。家計簿を使えば、食費の流れが客観的にわかりやすくなり、節約のための対策を立てやすくなります。

そこでここでは、Appliv編集部おすすめの家計簿アプリを3つ紹介していきます。

『マネーフォワードME』

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『マネーフォワードME』では、カードやクレジットカードと連携をし、家計簿を自動でつけてくれます。いちいちレシートを見て家計簿を入力する必要がないので、無理なく家計簿づくりを継続できるでしょう。収支の流れが視覚的にわかりやすく表示されているので、初めて家計簿をつける人でも安心です。

また、カードだけでなく、証券や電子マネーとの連携も可能。長期的な資産管理にも適したアプリになっています。

有料プランはあるものの、無料のままでも十分に使えます。まずはインストールをしてみて、よく使うカードを登録するところから始めてみましょう。

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『貯金アプリfinbee』

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「家計簿を細かくつけるのは面倒」という人におすすめなのが、『貯金アプリfinbee』。本アプリでは、設定した貯金目標を目指してお金を貯めていきます

1日◯歩達成or達成しなかったら貯金する「歩数貯金」や、◯円単位で支払ったらおつりを貯金する「おつり貯金」など、全7つの貯金ルールが搭載されています。既存の目標だけでなく、自分でオリジナルの目標を設定することもできます。

また、銀行口座と連携せずに架空の貯金をする“つもり貯金”と、銀行口座に連携して貯金する2種類の方法から選べるユニークさも魅力です。

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『Zaim』では、手入力での収支の記録はもちろん、口座連携による自動記録ができます。基本的にはカードで自動入力をさせ、現金決済の時だけ手作業で入力するのがいいでしょう。銀行口座やクレジットカードのほか、電子マネーや証券との連携も可能なので、資産管理にも役立ちます。

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二人暮らしの食費は楽しみながら節約しよう!

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二人暮らしの理想の食費は世帯の手取り額の15%ですが、家庭によって支出のバランスや将来設計が異なるため、自分たちの生活にあわせて予算を立てることが無理なく節約を楽しむポイントです。共働きなどで忙しい場合は、予算内で外食や調理食品も上手に活用するなど、負担にならない方法を取り入れることで、続けやすくなるでしょう。

食費を上手に節約するなら、家計簿アプリの活用がおすすめです。『マネーフォワード ME』なら予算設定もできるので使いすぎを防止できますよ。

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※記事の内容は2020年11月時点の情報で制作しています。