痩せるため筋トレを始めたのに、体重が増えて悩む人は大勢います。筋トレを行うと、脂肪が筋肉に変わるため体重が増加します。しかし、筋トレでの体重増加は、決して悪いことではありません。
この記事では、筋トレで体重が増加する理由や、増加してしまったときの対処法を紹介します。ぜひ参考にして、ダイエットを成功させてくださいね。
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筋トレで体重が増加する理由 どれくらい増える? いつまで増える?
この記事をまとめると・・・
- 筋トレで体重が増加する主な原因は、脂肪が落ち筋肉が増えたから
- 脂肪よりも筋肉のほうが20%程度重く、約3倍消費カロリーが多い
- 摂取カロリーや消費カロリーを管理するなら『あすけん』がおすすめ
筋トレで体重が増える4つの理由
筋トレとは、筋力の維持・向上、筋肥大などを目的に、筋肉に負荷をかけながら行う運動のこと。筋トレを行うことで、基礎代謝が上がり、日常生活で消費できるカロリーが増えるなど、ダイエットをしている方には嬉しい効果が期待できます。
一方で筋トレは体重が増加する原因にもなります。その理由は以下の4つです。
筋トレで体重が増える4つの理由
- 筋肉量の増加
- 水分量の増加
- 骨密度の増加
- カロリーの過剰摂取
筋肉量の増加
筋トレをすることで体重が増える理由は、筋トレをすることで体内の筋肉量が増えるからです。筋肉は脂肪よりも約20%重いため、筋肉量が増加すれば体重も増加します。
筋肉は筋トレによって筋繊維の破壊と再生を繰り返して大きくなります。また、有酸素運動を組み合わせてカロリーがしっかり消費できていれば、鏡で自分の姿を見たときにスッキリと引き締まったシルエットになっていると感じるはずです。
このような方で体重が増えていると感じる場合は筋肉が増えている可能性が高いでしょう。ダイエットを目的として筋トレをしているなら、体重ばかり気にしすぎるのも良くありません。
体重は増えたとしても、結果的に引き締まって痩せることもある、と知っているだけで、ダイエットのモチベーションが継続しやすくなります。
筋肉量が増えた体重増加であれば、痩せやすい体に近づいている
筋肉は脂肪に比べると、約3倍もエネルギー代謝量が多いです。脂肪が1kgで4.5kcal消費に対して、筋肉は1kgで13kcal消費します。微々たるもののように感じるかもしれませんが、筋肉量が増えるほど消費カロリーの差は増加。
もし10kg脂肪が減り、筋肉になると1日85kcalも消費カロリー変わります。年間に31,000kcal以上何もしていなくても消費されるため、4kg以上痩せられる可能性があります。
※1kg痩せるためには、7,200kcalを消費する必要がある。
水分量の増加
人間の体の約70%は水分で構成されており、その水分全体の70%以上が筋肉に蓄えられています。筋トレにより筋肉が傷つくと、それを修復しようとして水分を貯め込む性質があるため、トレーニング後は一時的に体重が増加しやすくなるのです。
特に、運動後は発汗によって失った水分を補給するため水分摂取量が増える傾向にあります。この時摂取した余分な水分はしばらくすれば排出されるので、一時的に体重が増えたとしても心配する必要はありません。
参考:水分と筋肉について
骨密度の増加
体重の増加には、骨密度も関係しています。骨は、皮膚や筋肉と同じように代謝が行われており、骨に付着している筋肉が刺激されると、外部刺激によって骨密度を高める働きが活発になります。
筋トレを継続して行うことで筋肉量と骨密度が増加し、少しずつ体重が増加するという仕組みです。ただし、骨密度による体重増加は微々たるもの。主な体重増加の原因にはならないと認識しておきましょう。
参考:骨粗鬆症予防のための運動 -骨に刺激が加わる運動を
カロリーの過剰摂取
筋トレを頑張った日に油断して食べ過ぎると体重が増加する原因になります。 筋トレ後30分は、特に栄養を吸収しやすいタイミング。
この時に、タンパク質など筋肉を補強する成分を摂取するのは効果的ですが、必要以上に糖質・脂質が高いものを摂取すると消費したカロリーを上回ってしまいます。適度な量を守って摂取すると良いでしょう。
体重が増えた原因を確認する4つのポイント
筋トレによって体重が増加した原因は、どのように探ればよいでしょうか? 原因を判断するための4つの確認ポイントを紹介します。
体重が増えた原因を確認する4つのポイント
- 筋トレの負荷を増やしているか
- 見た目に変化があるか
- 体組成に変化があるか
- 摂取カロリーが増えているか
筋トレの負荷を増やしているか
筋トレの負荷を徐々に増やしていくことができていれば、筋肉量は着実に増加しているでしょう。また、重量は変わらなくても回数が増やせていれば、その場合も筋肉量が増加している可能性は高いです。
このような場合の体重が増えている原因は、筋肉が増加したことと言えるでしょう。
見た目に変化があるか
「ウエストや二の腕が引き締まってきた」「太ももが少し太くなったような気がする」といった見た目に変化を感じられる場合も、筋肉量の増加によって体重が増えている可能性が高いです。
写真に撮影したりメジャーで計測したりと記録に残しておくことで、日々の変化に気づきやすくなります。
例えば、以下の方法で確認してみると良いでしょう。
見た目の変化を確認する方法
- 自分の姿をスマホのカメラで撮影し、毎日の変化を記録する。
- 特定のTシャツやパンツなどを毎回着用し、その姿を撮影して変化を記録する。
- 家族やトレーナーなどに、見た目に変化があるか聞いてみる。
特に②に関しては、着用時のフィット感でも変化を感じられます。一方で、見た目に引き締まってきた印象がない場合は、筋肉量ではなく脂肪が増えて体重が増加している可能性も。
変化が分かりやすい部分は男性の場合は、胸や肩に変化が現れやすく、女性の場合は、腕やウエストが引き締まり、バストやヒップにも変化が現れやすい傾向があります。
体組成に変化があるか
体組成とは『脂肪』、『筋肉』、『骨』、『水分』などの身体を構成する組織です。筋トレを続けていく上で体重の増加が見られた場合、この体組成が全体的に増えています。
体組成計があれば、筋肉量が増えているのか体重が増えているのか明確な数値で把握可能。体組成を毎日記録することで、自分の体、筋肉の状態の変化をより細かく感じられるようになり、より効果的な筋トレメニューを組むことができますよ。
体組成を細かく分析したい方は、体組成計に力を入れているオムロンやタニタなどの商品がおすすめです。
摂取カロリーが増えているか
いくら筋トレをしていたとしても、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回ってしまうと体重が増えてしまいます。この場合は、単純に太っている可能性が高いです。日々の食事の摂取カロリーと、消費カロリーを把握するようにしましょう。
ちなみにカロリー管理するならアプリが『あすけん』がおすすめ。写真を撮影するだけでカンタンに摂取カロリーを計測でき、管理栄養士からのアドバイスを受けられますよ。
消費カロリーを自分で計算する場合は、以下の式に当てはめてみましょう。
消費カロリーの計算式
- METs×時間×体重[kg]×1.05
仮に体重50・60・70kgの人がウォーキングした時の消費カロリーを以下の表にまとめました。
体重50kgの人の消費カロリー
3メッツ(時速4.0km) | 3.5メッツ(時速4.8km) | 4.3メッツ(時速5.6km) | 5メッツ(時速6.4km) | |
---|---|---|---|---|
10分 | 26kcal | 30kcal | 38kcal | 44kcal |
20分 | 53kcal | 61kcal | 75kcal | 88kcal |
30分 | 79kcal | 92kcal | 113kcal | 131kcal |
40分 | 106kcal | 123kcal | 151kcal | 176kcal |
50分 | 131kcal | 153kcal | 187kcal | 218kcal |
60分 | 158kcal | 184kcal | 226kcal | 263kcal |
体重60kgの人の消費カロリー
3メッツ(時速4.0km) | 3.5メッツ(時速4.8km) | 4.3メッツ(時速5.6km) | 5メッツ(時速6.4km) | |
---|---|---|---|---|
10分 | 32kcal | 37kcal | 45kcal | 53kcal |
20分 | 63kcal | 74kcal | 90kcal | 105kcal |
30分 | 95kcal | 110kcal | 135kcal | 158kcal |
40分 | 126kcal | 147kcal | 181kcal | 210kcal |
50分 | 158kcal | 184kcal | 226kcal | 263kcal |
60分 | 189kcal | 221kcal | 271kcal | 315kcal |
体重70kgの人の消費カロリー
3メッツ(時速4.0km) | 3.5メッツ(時速4.8km) | 4.3メッツ(時速5.6km) | 5メッツ(時速6.4km) | |
---|---|---|---|---|
10分 | 37kcal | 43kcal | 53kcal | 61kcal |
20分 | 74kcal | 86kcal | 105kcal | 123kcal |
30分 | 110kcal | 135kcal | 158kcal | 184kcal |
40分 | 147kcal | 181kcal | 210kcal | 245kcal |
50分 | 184kcal | 226kcal | 263kcal | 306kcal |
60分 | 221kcal | 271kcal | 315kcal | 368kcal |
METsは生活スタイルや仕事によって大きく異なります。METsを詳しく知りたい方は以下のサイトで確認してください。
国立研究開発法人 国立健康・栄養研究所「身体活動のメッツ(METs)表」
筋トレ後の体重増加はどれくらい?
筋トレ直後の体重増加は、筋肉が含む水分量によって異なりますが、0.5〜2kg程度と言われています。前述の通り、この水分による体重増加は時間経過により水分が抜けて、元通りになることがほとんど。そのため、あまり気にする必要はありません。
筋トレ後の適正体重は?
筋トレ後の体重をもとにBMIを計算し、BMI数値が18.5〜25未満であれば増量の許容範囲です。BMIとは肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数のこと。
筋トレの前後でBMIが大きく変わることはほぼありませんが、気になる方は以下の式で計算できます。
- BMI=体重(kg)/身長(m)²
例えば、体重が70kgで身長が1.75mの場合、BMIは次のように計算されます。
- BMI=体重70(kg)/1.75(m)²=22.86
BMIによる肥満度のチェック表
~18.4 | 低体重 |
---|---|
18.5~24.9 | 普通体重 |
25.0~29.9 | 肥満(1度) |
30.0~34.9 | 肥満(2度) |
35.0~39.9 | 肥満(3度) |
40.0~ | 肥満(4度) |
筋トレで体重が増加するのはいつまで?
運動直後や、翌日に増えた体重は2〜3日で数日前の体重に戻ることがほとんどです。その理由は、筋トレによって傷ついた筋肉が回復するまでに約48〜72時間(約2~3日)かかるから。回復期が過ぎれば水分量も安定し、元の体重に戻ります。
筋トレを続けることで徐々に筋肉量が増加し、それに伴い体重が増加していきますが、筋肉量の増大による体重の増加は筋トレを始めてから約6ヶ月しかしないと言われています。
そのため、筋トレをはじめて半年以上経っている人が体重増加した場合は、食べ過ぎ、または水分量による増加が原因と考えましょう。
筋トレで体重増加したときの対処法
筋トレで体重が増加してしまった場合、どのような対処法が有効なのでしょうか。まずは体重が増加した原因を分析し、その原因を探りましょう。
もしも体重増加の原因がカロリーの過剰摂取だった場合は、以下の対処法を試してみてください。
筋トレで体重増加したときの対処法
- 有酸素運動で脂肪を燃焼する
- カロリーコントロールで摂取カロリーを抑える
- トレーニングフォームを見直してみる
有酸素運動で脂肪を燃焼する
筋トレと有酸素運動を組み合わせると、消費カロリーが増えてダイエット効果が高まります。ただし、2つを並行して行う場合は、筋トレ→有酸素運動 の順番で行ってください。筋トレを先に行うことで成長ホルモンが分泌され、より脂肪燃焼を促してくれます。
また、脂肪を減らしたい方は、筋トレを少し減らして有酸素運動を多めに行うのもおすすめです。
トレーニングフォームを見直してみる
筋トレで大事なポイントと言われるのが、フォームを意識することです。筋肉量が増えたわけでなく、消費カロリーが少なくて体重が増えているなら、適切なトレーニングフォームができていない可能性があります。
正しくないフォームで筋トレを続けていると、鍛えたい筋肉が刺激されずになかなか筋肉がつかなかったり、自分が望んでいない部分に筋肉が付いてしまったりすることがあります。筋肉がつかなければ、基礎代謝が増えず、消費カロリーは低いままです。
フォームの確認には『beatfit(ビートフィット)』というアプリがおすすめ。プロトレーナーにトレーニングフォームのアドバイスをしてもらえます。正しいフォームがわからない、自分のフォームのどこがおかしいか確認してほしいという人にぴったりです。
カロリーコントロールで摂取カロリーを抑える
筋トレや有酸素運動で効率よくタイエット・筋肉量をアップさせたい場合は、カロリーコントロールが大切です。カロリーコントロールとは、摂取カロリーを抑えて消費カロリー以下にすることで体重を落としていく方法です。
カロリーコントロールでダイエットするなら、食事管理アプリ『あすけん』がおすすめ。運動や食事の記録をスマホ1つで行えて、1日に摂取できる適切なカロリーを自動で計算してくれます。
不足している栄養素などもグラフでわかりやすく教えてくれるので、本気で痩せたい方はぜひ活用してくださいね。
カロリーコントロールが苦手なら置き換えダイエット
置き換えダイエットとは、いつもの食事を低カロリーの食品に置き換えるダイエットのこと。置き換えダイエットでは酵素ドリンクやプロテイン、スムージーなどを食事の代わりにします。
最近ではこんにゃく麺のように腹持ちが良く、食べた満足感も味わえる置き換えダイエット用の食品も増えているので、チャレンジしやすいですよ。
【検証】置き換えダイエットで、何カロリーを抑えられる?
置き換えダイエットは、カロリーコントロールにおすすめと紹介しましたが、実際どれくらいカロリーを抑えられるのか気になりますよね。そこで、今回は1週間夕食だけをこんにゃく麺にして、置き換えダイエットをしてみました。
普段から使っている『あすけん』を使って、どれくらい摂取カロリーを抑えられるのか計測しています。それでは実際に、変化の違いを見てみましょう。
1週間で4,737kcalも抑えられた!
通常 | 置き換えダイエット | |
---|---|---|
1日目 | 2,221kcal | 1,387kcal |
2日目 | 2,427kcal | 1,425kcal |
3日目 | 1,938kcal | 1,554kcal |
4日目 | 2,293kcal | 1,668kcal |
5日目 | 2,441kcal | 1986kcal |
6日目 | 1,826kcal | 1,633kcal |
7日目 | 2,538kcal | 1,294kcal |
合計 | 15,684kcal | 10,947kcal |
夕食だけをこんにゃく麺に置き換えた結果、1週間で4,737kcalも摂取カロリーを抑えられました。それ以外は、朝食はトースト2枚とカフェラテがルーティンなので変わらず。昼食は、その日食べたいものを好きに食べていました。
もともとしっかり食べていたので、これほど抑えられたのでしょう。最初4日ほどは、夕食が少なく感じていましたが、後半は慣れてきてこんにゃく麺だけでもある程度の満腹感を得られるようになっていました。
こんにゃく麺は醤油ラーメン味や焼きそば味など、豊富な種類があったため1週間であれば飽きもこなかったです。
4,700kcal以上も摂取カロリーを抑えられたとはいえ、1週間での体重は微減でした。1kg痩せるためには、約7,200kcalを消費する必要があります。1週間で4,700kcalだったので、こんにゃく麺での置き換えダイエットを1ヶ月行えば2.5kgくらいは痩せられるでしょう。
筋トレで体重が増えることは悪いことではない
本記事では、筋トレの体重増加について紹介しました。筋トレによる体重増加は、決して悪い事ではありません。筋肉が成長している証拠でもあり、筋肉が増える事で、痩せやすい身体に近づいていきます。
今回ご紹介した情報を参考に、理想的で健康的な身体作りを実現してくださいね。
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