一人の兵士として、銃を片手に戦場を駆け回る……。特に海外で絶大な人気を誇り、日本での知名度も着実に広がっているゲームジャンル「FPS」。ですが今から新たにFPSを始めようとすると、「FPSの面白さって何?」「どのゲームも同じに見えてどれを遊べばいいかわからない? 」と疑問が浮かぶ人も少なくないはず。

本記事ではFPSの歴史から遡り、その魅力、代表作、今すぐ遊べるおすすめスマホアプリを紹介していきます。これからFPSを始める方はぜひご一読を。

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FPSとは? 主人公視点で進む3Dガンシューティングゲーム

FPSはファーストパーソン・シューター(First Person Shooter)の略であり、主人公と同じ視点で操作するスタイルの3Dアクションシューティングの総称です。基本的に画面に表示されるのは主人公の体の一部(腕など)か武器のみ。主人公と視界を共有する一体感、没入感が魅力と言えます。

▲こちらはFPS『モダンコンバット5』。照準を定め、銃を撃つ。目の前で炸裂するマズルフラッシュがたまらない。

TPSとの違いは? 視点を見れば一目瞭然

FPSはTPS(Third Person Shooter)と混合されやすいですが、違いはゲーム画面を見れば一目瞭然。一人称視点(主人公と同じ視点)でプレイするのがFPS、三人称視点(主人公の後方視点)でプレイするのがTPSです。

TPSはFPSに比べると没入感は落ちますが、状況を把握しやすい、画面酔いしにくいなどの利点があり、まさに一長一短といった所です。

▲TPS『PUBG MOBILE』の画像。主人公後方から見る視点のため、状況確認がしやすい。その代わりターゲットは小さめ。

FPSの歴史

始まりはゲーム黎明期より。大きなきっかけは1992年

元々「一人称視点で進むゲーム」自体は『ウルティマ』などダンジョンRPGの頃より確立されており、「一人称視点のシューティング」も1970年代のゲーム黎明期から『Maze War』というゲームが登場しています。

そんな中でFPSというジャンルを確立したのは、1992年にid Softwareよりリリースされた『Wolfenstein 3D』。そして1993年に大ヒットした『DOOM』により、知名度を上げていきました。二作の貢献により、「一人称視点で自由に動き回るガンシューティング」の基礎ができあがり、後続のタイトルの雛形となりました。

Wolfenstein 3DはSteamで販売中(日本語非対応)

Steam:Wolfenstein 3D

▲Steamの『Wolfenstein 3D』紹介画像。FPSの基礎はこの作品から確立された。
出展:Steam:Wolfenstein 3D

ただ世界的に見れば大きな動きですが、日本ではまだ「知る人ぞ知る」レベルの出来事。日本でのFPSの普及にはもう少し時間がかかります。

日本では『ゴールデンアイ 007』のヒットがFPSの普及に貢献

その後もPCを中心にFPSはリリースされていきますが、今ほどPCが普及していなかった日本ではマニアックなジャンルでした。

そんな中、NINTENDO64で1997年に発売された『ゴールデンアイ 007』。文字通り映画007シリーズを題材にしたFPSで、世界観を忠実に再現しつつ、FPSの面白さもしっかり構築。世界で800万以上のセールスを記録し、日本を含めた世界中に、FPSの面白さを知らしめました。初めて日本でヒットしたFPSと言ってもいいでしょう。

グラフィック、システム、オンライン環境が整備されながら、FPSは一大ジャンルへ

その後もハードの発展に伴い、PC・コンシューマ両面でFPSは一大ジャンルへと発展していきます。グラフィックの向上はより高いリアル感を生み出し、システム面も洗練され、プレイヤーの自動回復、照準補正などよりゲームとして遊びやすく整備されていきました。

▲PlayStation 4『Battlefield V』のプレイ画面。風景の描き込み、銃の質感など、まるで実写映画のようなクオリティ。

▲スマホの進化により、ゲーム機さながらにFPSを遊べるアプリも多数登場。画像は『モダンコンバット5』

特にインターネットの普及によるマルチプレイの発展がめざましく、遠く離れたプレイヤーと対戦、協力ができるプレイスタイルはFPSと絶対の相性を持っていました。オンライン無くしてFPSの発展はなかったと言っても過言ではなく、eスポーツにもたくさんタイトルが選出されています。

FPSの魅力・面白さ

ではなぜFPSが世界中のプレイヤーに愛され、現在まで遊ばれ続けてきたのか。その根本的な魅力を探ってみましょう。

一人称視点が生み出す臨場感

FPSの魅力は、やはり一人称視点による所が大きいでしょう。プレイヤーの視界を通して、戦場へと降り立つ没入感。視界が狭いからこそ神経を研ぎ澄ませるプレイ感覚は、TPSのそれを上回ります。まさに”一人の兵士”になった気分で遊べるのです。

▲戦闘ヘリを対空気銃で撃ち落とす。そんな熱いシーンも、FPSなら迫力倍増!

リアルな世界で多彩な銃を使いこなせる

FPSでは様々な銃器が登場し、プレイヤーの好みで使いこなす事ができます。アサルトライフルを乱射するもよし、スナイパーライフルで狙い撃つもよし。SF色の濃いタイトルではオーバーテクノロジーの超兵器が登場することもあります。

一人称視点も合わさり、銃をぶっ放す爽快感は抜群。誰でもトリガーハッピーの快感に酔いしれる事ができるのです。

▲ゲームによっては銃のカスタマイズができるタイトルもあり、こだわり派も大満足。

基本は歩き回って発砲。見た目とは裏腹にシンプルなゲーム性

「FPSは難しい」というイメージがあるかもしれませんが、実は操作自体はそれほどでもありません。基本は歩き回って照準を定めて発砲。これだけでいいのです。

音を頼りに索敵する必要があったり、ゲームによっては特殊能力があったりもしますが、その辺は後から少しずつ覚えていけばいいのです。照準補正やオンラインなら味方が協力してくれるなど、バックアップ機能もあるので遊びやすさはピカイチです。

▲まずはシングルプレイで慣れてから、オンラインに挑戦すると順応しやすい。

エイムや立ち回りなど、プレイヤースキルが反映されやすい

FPSは基本がシンプルな分、照準操作(エイム)や立ち回りなどのプレイヤースキルで実力差が付きます。ここがFPSの面白さであり難しさでもあるのですが、自分の腕前の上達を実感しやすいのもFPSの魅力。トッププレイヤーだと、まるで本物の特殊部隊のような異次元の動きを見せてくれます。

▲まずは腰だめ撃ちと精密射撃の使い分けを覚えるのが成長の第一歩。

今から遊ぶならどれがおすすめ? FPSの代表作をチェック

今や両手では数えきれない程の数があるFPSのタイトル。どれを遊ぶのかおすすめかピックアップ。今から始める人はぜひ参考にしてください。

『Call of Duty(コール オブ デューティー)』シリーズ

2003年より続く人気FPSシリーズ。通称「CoD」。リアルに再現された戦場を舞台に、一兵士として数々の激戦をくぐり抜けていきます。シングルプレイでは一人称視点を用いたリアルな演出が特徴で、カットシーンを使わずプレイ映像のまま戦場がダイナミックに変化する演出が好評。

(ただし下記の『コール オブ デューティ ブラックオプス4』はストーリー付きのキャンペーンモードなし。初心者のための練習用モードはあり。)

もちろんマルチプレイも可能で、戦場を舞台に緻密なチーム戦が繰り広げられます。メジャーなタイトルのため、プレイヤーのレベルも初心者から熟練者まで様々。本作から始めても問題ありません。

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『BattleField(バトルフィールド)』シリーズ

CoDシリーズと双璧を成す人気FPSシリーズ、略称は「BF」。長らくシングルモードはほぼ練習用となっていましたが、最近ではシングルモードでも十分なストーリー性やゲーム性が与えれています。

CoDシリーズとの最大の違いは、マルチプレイの規模の大きさ。CoDは比較的狭いマップで少人数のグループ同士の戦いがメインですが、BFシリーズは最大64人もの壮大な戦いを楽しめるのです。

ゲームならではの競技性を楽しみたい人はCoD。本物さながらの戦場を体験したい人はBFというのが、どちらを遊ぶかの基準となるでしょう。

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OVERWATCH(オーバーウォッチ)

未来世界の地球を舞台にしたFPSで、アメコミを彷彿とさせる明るい雰囲気が特徴。特殊なスキルを使えるヒーロー達を操り、6対6の勝負を繰り広げます。リアル系のFPSとはまた違った、超人的な試合が展開される点に注目です。

またFPSのほかMOBAの要素が取り入れられ、敵を倒す事よりも目標を達成する事が目的(目的はゲームルールにより変化)。キル以外の形でもチームに貢献できる形となっています。

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Counter Strike: Global Offensive

2012年より続くPCの人気FPS。前述の3作に比べて発砲時の反動が強いなど、かなり難易度が高めとなっています。その分純粋なプレイヤースキルが問われるため、競技性は他のFPSと比べても抜群。やりごたえは充分です。

「初心者が始める」という意味ではおすすめしづらい部分がありますが、基本プレイ無料なのでマウスとキーボードを使ったFPSを遊びたいという人は一度トライしてみるのもいいかもしれません。

プレイ開始はこちらから

Steam:Counter-Strike: Global Offensive

今からスマホで遊べる、おすすめFPSアプリ

今すぐにでもFPSで遊びたい、そんなプレイヤーにはスマホアプリが便利です。スマホアプリでもコンシューマーに負けず劣らず、たくさんのタイトルが存在します。その中でも特におすすめのタイトルを、マルチプレイとシングルプレイに分けて紹介していきます。

マルチプレイ

モダンコンバット Versus

スマホで展開しているTPSシリーズ『モダンコンバット』のオンライン対戦特化版。4対4に分かれ、特殊能力を持ったエージェントを駆使して勝利を目指します。

壁の向こうの敵が見える、防護フィールドを張るなどエージェントごとに用意された特殊能力をどう使うかがカギ。銃撃をメインにしながら、特殊能力を使った駆け引きもあり、総合的なやりごたえは抜群です。

▲画面中央のボタンが特殊能力の発動ボタン。有効に使いこなせば味方の勝利がグッと近づく。

▲アタッカー、ディフェンダー、アサシンなど様々なタイプのエージェントが使用可能。

Bullet Force

特殊能力には頼らず、銃の腕前一つで勝負したい……そんなリアル志向の人は『Bullet Force』がおすすめです。弾丸を数発食らうと死亡となるシビアなバランスで、やるかやられるかの緊張感溢れる戦いを楽しめます。

▲いかに相手に見つからずに攻撃できるかが重要。遮蔽物を上手く利用して立ち回ろう。

▲チームデスマッチ、自分以外は全員敵のフリーフォーオールなど、多彩なルールを網羅。

Bullet Force

Blayze Games, L.L.C.

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PUBG MOBILE

100人の中からたった1人の生き残りを目指す、人気サバイバルゲーム。全員丸腰の状態から始まり、装備を現地調達しながら戦っていく、独特のルールが世界中のプレイヤーを熱中させています。

本作はTPSのイメージがありますが、実はFPSでの対戦もできるようになっています。TPSでやりなれた人も、また違った感覚で遊べるかも。FPS視点でドン勝を目指してみましょう。

▲いつものルールだけど、ちょっと違うプレイ感。TPS時ではキャラに隠れがちな、武器のディテールが見えるのもポイント。

▲ゲームモード選択画面で「一人称視点(FPP)」を選べばFPS視点に。

PUBG MOBILE

KRAFTON Inc

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シングルプレイ

モダンコンバット5

スマホで展開している人気TPSシリーズの第5作。世界中の戦場を舞台に、ダイナミックに変動する戦場を戦い抜く……さながら戦争映画の主人公になった気分を味わえます。

家庭用ゲームさながらの美麗グラフィックは息を飲むほどで、スマホの操作性も快適。シングルプレイでじっくりFPSを味わいたい人はぜひプレイを。

▲プレイヤーは特殊部隊の一員として、数々のミッションに挑む。ちなみに本作では日本での戦いも繰り広げられる。

▲スナイパーとして味方を援護するなど、ミッション内容も豊富。

モダンコンバット5

Gameloft

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Shadowgun Legends

近未来のSF世界が舞台のFPS。家庭用ゲーム機並の映像美で、レーザーガンやロケットランチャーが画面を飛び交います。

ミッションをこなしてどんどん成長していくハックアンドスラッシュの要素があり、プレイヤースキル以外でも成長を実感しやすいのがポイント。コツコツ積み重ねるプレイスタイルが好きな人におすすめです。

▲SF感バリバリのFPS。敵に照準が合うと自動で発砲してくれるアシスト機能のおかげで遊びやすい。

▲巨大ロボットとのバトル。燃える展開も盛り沢山で、リアル路線のFPSとは一線を画す迫力。

Shadowgun Legends - Online FPS

Deca Games EOOD

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Deer Hunter™

人間やロボットではなく、野生動物をハンティングしていく、かえって新鮮なFPSが『Deer Hunter™』です。

動物の急所に狙いを定め、必殺の弾丸を撃ち抜く。派手なドンパチとは違った研ぎ澄まされた緊張感が本作の魅力です。時には肉食獣が牙を剥く事も……弱肉強調色のシビアさは、他のFPSでは到底味わえません。

▲野生動物を相手にハンティング。ありそうでなかったFPSがここに。

▲ヒグマを仕留め損ねると襲いかかってくる。画面に収まらないほどの巨体が迫ってくる恐怖感が凄まじい。

リアルな駆け引き重視派はマルチプレイを、爽快感・雰囲気重視はシングルを

FPSはマルチプレイとシングルでプレイ感が大分変わります。人間を相手にした生の駆け引き、仲間との連携を楽しみたい人はマルチプレイが、一人で何人もの敵を撃ち抜いていく爽快感、映画のような雰囲気を楽しみたい人はシングルプレイがおすすめです。

マルチ、シングルどちらもFPSの魅力に満ちている事は間違いなし。一人の兵士として戦い抜きましょう。

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