エアーベッドは寝心地や使用感がマットレスとは異なるため、マットレスや布団と同じ感覚で使うと不満を抱くこともあります。エアーベッドを快適に使うためには、特徴や適した用途を把握しておくことが大切です。
本記事ではエアーベッドの特徴や、デメリットとメリットについて紹介します。
エアーベッドは寝心地が悪い? デメリット&メリットを紹介
エアーベッドとは?
エアーベッドとは、使うときに空気を入れて膨らませるタイプのベッドのことです。空気を抜けばコンパクトになるので、キャンプの際や来客時にも活用できます。
エアーベッドがおすすめの人
キャンプ用のベッドが欲しい、来客用のベッドが欲しいなど、臨時で使うベッドを探している人にはエアーベッドがおすすめです。また部屋が狭く、ベッドを使わないときは収納しておきたい人にも、エアーベッドが適しているといえます。
エアーベッドのデメリット
エアーベッドは布団やマットレスとは使用感が異なります。以下のデメリットには注意しましょう。
耐久性に欠ける
エアーベッドは主にビニールやゴムでできており、布団やマットレスに比べ耐久性の面で劣ります。鋭いものが刺さるとすぐに穴が空き、空気が抜けて使えなくなってしまいます。また経年劣化で穴が空く場合もあるため、寿命も平均して2~3年ほどと短めです。
使うときには空気を入れる手間がかかる
一度収納してしまうと、再び膨らませて使うときには空気を入れる必要があります。時間と手間がかかるほか、空気を入れるのに使うポンプによっては大きな音が出るので注意です。
空気が抜けると寝心地が悪くなる
エアーベッドの空気は、収納しなくても重みや湿度によって少しずつ抜けていきます。空気が抜けると寝るときの理想的な姿勢を維持できなくなり、安眠を妨げてしまうほか、体にも悪影響を及ぼすおそれがあります。
汗や湿気で寝苦しくなる
エアーベッドは布団に比べると通気性が悪く、汗を吸収しないため、汗や湿気による寝苦しさを感じる場合があります。汗や湿気を放置しているとカビの原因にもなるので、こまめに表面を拭いたり、吸湿性の高いシーツをつけたりといった対策が必要です。
においや音が気になる場合がある
人によっては、エアーベッドの材質であるビニールやゴムのにおいが気になるかもしれません。使い続ければにおいは少しずつ薄れていきますが、どうしても耐えられないならエアーベッドの陰干しや、消臭スプレーの使用がおすすめです。
またビニールやゴムといった素材は、畳や床と擦れた際に音が出る原因になります。寝返りを打ったときエアーベッドが動いて音が鳴ると、睡眠の妨げになることも。音が気になる場合は床にラグやマットを敷くことで対策ができます。
エアーベッドのメリット
もちろんエアーベッドには、布団やマットレスより優れた点もあります。主に次のようなポイントは、エアーベッドならではのメリットです。
収納や持ち運びがしやすい
エアーベッドは空気を抜けばコンパクトに畳めるため、収納や持ち運びが簡単です。キャンプの際には特に活躍してくれるでしょう。普段使いする場合も、収納にスペースを使わないので、部屋を広々と使えます。製品によっては収納袋がついており、安全に保管できます。
値段が安い
一般にエアーベッドはマットレスのベッドよりも安く購入できます。手頃にベッドを用意できるでしょう。ただし耐用年数がマットレスより短いため、長期的には買い替えが必要になります。
硬さを調整できる
エアーベッドは空気を入れる量を調整すれば、好みの硬さにすることができます。空気をいっぱいまで入れれば弾力のある感触になりますし、空気を少し減らせば柔らかな感触になります。自分の好みの寝心地に合わせられるでしょう。
エアーベッドの選び方のポイント
エアーベッドも製品によって、形状や特徴が異なります。以下のようなポイントに注目して選ぶといいでしょう。
サイズで選ぶ
体の大きさに合ったサイズのエアーベッドを選びましょう。目安としては、自分の体の幅+60cm程度の横幅があると安心です。幅が足りないと寝返りが打ちにくくなり、睡眠の質が落ちてしまうほか、エアーベッドから転げ落ちるおそれもあります。
厚さで選ぶ
エアーベッドには厚型と薄型があります。厚型はしっかりと厚みがあり、空気量を調整して硬さを変えやすいのが特徴です。しかし空気を入れるポンプがかさばりやすいので、持ち運びはやや大変です。
対して薄型はよりコンパクトに収納でき、重さも軽いという利点があります。しかし薄いので床や地面の硬さを感じやすく、ストレスになることも。
耐荷重で選ぶ
エアーベッドは製品によって、100kgまでなど耐荷重が決まっています。自分の体重などに合わせ、安全に使える耐荷重の物を選びましょう。
表面の生地で選ぶ
エアーベッドの中でも表面にベロア生地やフロック生地を使用している物は、肌触りが良く快適に眠れます。耐久性も高まるので、表面に何も加工がない物より長持ちするでしょう。
空気の入れ方で選ぶ
エアーベッドは製品によって、空気を入れる際に使用するポンプが異なります。ポンプは手動タイプと自動タイプに大きく分けられ、それぞれに違ったメリットとデメリットがあります。持ち運びや使う環境に影響するので、使い方に合わせて選びましょう。
手動タイプは手や足を使って空気を送り込むもので、場所を問わず使用できるためアウトドアでも使えます。また安価で持ち運びも簡単です。その反面、足で踏んだり手で押したりといった動作を繰り返すので、手間や時間がかかります。
自動タイプは電動で空気を送り込むもので、少ない手間と時間で楽に空気を入れられます。しかし電源がないと使えないので使える場所が限られるほか、重いので持ち運びも大変というデメリットがあります。
エアーベッドに関するよくある質問
エアーベッドを使う上でよくある質問としては、以下のようなものが挙げられます。ここでは回答とあわせて紹介します。
エアーベッドのにおい対策はどうしたらいい?
ポリ塩化ビニル素材のエアーベッドを使っていると、においが気になる場合があります。これはポリ塩化ビニルが湿気に弱いために発生するもの。エアーベッドをベランダで干すなどして外気に当て、水気をなくすと、1週間ほどでにおいはほとんどなくなります。それでもきつければ、重曹を溶いたぬるま湯にエアーベッドを漬けて、再び天日干しするのがおすすめです。
エアーベッドに穴が空いてしまったら?
エアーベッドに穴が空いてしまっても、補修用のシールを穴に貼ることで補修できます。商品に同梱されている場合もありますが、なければ別途購入しましょう。
また商品によっては接着剤やサンドペーパーといったパンク修理キットが同梱されており、修理キットを使って補修するものもあります。手間はかかりますが、より確実な補修が可能です。
空気がうまく入らないときの対処法は?
電動ポンプを使って空気を入れるエアーベッドを使う際は、まずはポンプのプラグがコンセントに正しく接続されているか確認しましょう。プラグがしっかりコンセントに差し込まれていないと、ポンプが正常に動作しません。また空気を入れている最中に、空気を送るチューブがエアーベッドから外れてしまうことも。チューブが外れていないかも要確認です。
どちらにも問題がなければ、電動ポンプのフィルターにほこりが詰まっている可能性があります。この場合はフィルターを交換することで、動作が改善されます。
エアーベッドも使い方次第で活用できる
エアーベッドはマットレスに比べ、寝心地が悪いのは否めません。しかし持ち運びのしやすさをはじめメリットも存在します。キャンプや来客用など適した場面で使えば、その強みを活かせるでしょう。
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