「若者の◯◯離れ」という言葉をうんざりするほど耳にします。「若者の恋愛離れ」もそのひとつ。

しかし実際、国立社会保障・人口問題研究所のデータによると確かに交際相手のいない若者は2010年から大きく増えています。

※18歳未満の方はマッチングアプリを利用できません。
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出典:第15回出生動向基本調査

そんな中、新たな出会いのツールとして、徐々に人気になってきているのがマッチングサービスです。

若い世代を中心に利用されるマッチングアプリ『タップル(tapple)』は、若者の恋愛離れについてどう考えて、どう見つめているのか。株式会社マッチングエージェント代表取締役、合田武広氏に伺いました。

『タップル(tapple)』とは?

会員数1,700万人を超える「趣味でつながる」をコンセプトにしたマッチングアプリ。豊富な趣味カテゴリーから、共通の趣味を持った人と出会うことができる。

▲インタビューをさせていただいた株式会社マッチングエージェント代表取締役、合田武広氏。

若い人は恋愛の機会がないし、暇な時間もない

―「若者の恋愛離れ」についてどう思っていますか?

恋愛というよりも、そもそも外に出て行く機会が少ないのかなと感じています。面白いことがあったらその場所に行くし、そこでいい出会いがあったら自然と恋愛に発展していくと思いますが、今はその機会が少ない。

誰かとつながりたいという気持ちは誰しもあると思うので、ふと「ここに行ってみない?」という感じで、すっと恋愛につながっていく機会が、若い世代には必要だと思っています。

ユーザーの方にヒアリングする機会があるので、話を聞いてみると「出会いが本当にない」とおっしゃる方が多いです。職業上、美容師、医療関係、保育園・幼稚園の先生、飲食店の方の多くは、勤務時間が不規則で職場にも異性が少ない。そのため、いざ恋愛しようとしても「出会う機会がない」という声を多く耳にします。

その他にも、若い世代は余暇時間が充実していて、暇な時間がないというのも感じます。いまはスマホでゲームをしたり動画を見たり、スマホでできる娯楽が沢山ありますから、一人で過ごす時間が増えましたよね。そういったことも恋愛離れにつながっているのかなと。

恋愛するには共通の目的という”言い訳づくり”が大切

― 恋愛に意識が向いてない人を、どうやって恋愛に向かせようと考えていますか

こちらから「さぁ恋愛しましょう」って言うのは嫌ですし、ユーザーの方だって押し付けられるのは嫌だと思うので、『タップル』では趣味や価値観、やりたいことをきっかけに出会えるというのを大事にしています。「街コン」のコンセプトを参考にしていて、恋愛しようと意気込まなくても自然と恋愛に発展する状態を目指しています。

街コンって、街を巻き込んでいろんな飲食店に行けて、シンプルに楽しいじゃないですか。「男女の出会い」が目的ではあるけど、それを露骨に出してない。そこが良いなと思っています。『タップル』でも「一緒に趣味の話をしたい」とか「〇〇に行きたい」など、インターネット上で自然と恋愛につながるよう工夫しています。

― 確かに「誘う口実が見つからなくて誘えない」と悩む人は多そうです

いまの時代は会う理由が必要なんですよね。デートに誘うにしても、口実がないと誘えない。たとえば、お互い映画が好きなら「ジュラシックワールド」を一緒に見にいかない?」「私も気になってた、それだったら会おう!」みたいな。本当に趣味や価値観、目的が共通していたら会話も盛り上がると思うので、そこをしっかりサポートしていきたいですね。

― 先日追加された「おでかけ機能」も誘う言い訳づくりのため?

▲女性の「◯◯に行きたい」という投稿に対して、男性がアプローチできる新機能。

そうですね。想定していた以上に女性が積極的に「おでかけ機能」を利用してくれています。恋愛が苦手だなという人にも、ぜひこの機能は使ってもらいたいですね。おでかけ機能はマッチングしてからメッセージ交換までいく確率がとても高く、マッチングしてから約8割の人がメッセージをしています。これは通常の機能の3倍の確率です。

「つい先週できた恵比寿のお店に行きたい」という書き込みがあったら、「じゃあ行きましょう!」とすぐ誘えるじゃないですか。おでかけ機能は「出会う」ことを前提としてコミュニケーションが始まるので、これまでメッセージが続かなかった方や、結局出会えなかったという方には、ぜひ一度試してもらいたいですね。

『タップル(tapple)』と出会い系の違い

― いわゆる「出会い系」と呼ばれるサービスとの違いはどこにありますか?

まず大きな違いとしては、18歳未満の未成年が利用できない点でしょうか。『タップル』では18歳以上であることを確認するために、免許証などの公的身分証明書を提出いただいてから、サービスを利用できるようにしています。

また出会い系というとサクラや業者ばかりで出会えなかったり、性的な出会いの印象があったりすると思うのですが、「『タップル』は本当に恋愛ができるサービス」という点で明確に違います。

― 『タップル』にサクラはいないんですか?

サクラはもちろんいません。ただどうしても、ビジネス勧誘など恋愛以外の目的で使う人や、既婚者の方など、利用規約外の行動をとるユーザーは発生してしまうので、そういう方を極力サービス内に入れないよう以下を徹底しています。

・免許証など公的身分証明書で本人確認を行う
・24時間365日、メッセージや写真の監視を行い、利用規約外の行動がみられた場合は、速やかに強制退会させる

出会いを期待して登録してくれた方の気持ちを裏切らないよう、サービスを運営しています。

恋愛経験の少ない人ほどインターネットで恋してほしい

― 今まで一度も恋人ができたことがない人もいると思いますが、そういった人の利用も想定していますか?

むしろ恋愛経験がない人こそ、一度使ってみてほしいです。マッチングアプリならマッチングしてから、1対1でお相手の方とコミュニケーションがとれます。たとえばパーティーとか合コンだと、なかなか話しかけづらく難易度が高い。その点マッチングアプリだと、コミュニケーションが密にとれます。何度か繰り返していくうちに、緊張せず話せるようになったり、自分の魅力を伝えるような話ができるようになったりすると思います。

ユーザーの方の中にも、パーティーや合コンが苦手だという話はよく聞きます。「マッチングアプリは1対1でゆっくり話せるから安心」、「お互いの魅力がわかるからいい」という人は多いです。恋愛経験の少ない方こそ、試してみてほしいですね。

― そうは言っても「俺なんて私なんて恋愛は無理……」と諦めている人は、どうすればいいでしょう

それこそ出会う前にトレーニングできるのがマッチングアプリだと思っています。プロフィール写真などいろんなパターンでテストできるじゃないですか。自分の髪型や服装など、写真を変えてどういうものが相手に受け入れられるかチェックしてみて、「こうすれば異性に受け入れられるんだ」と思ったら自信になると思うんです。

メッセージについても同じことが言えます。どうしてもやりとりが続かないなって思ったら、やっぱりそれには原因があって、相手の気持ちを意識していなかったから返信が来なかったなど、ちょっとずつ改善していけるのがマッチングアプリの良さだと思います。

『タップル』の場合、趣味ごとにQ&Aがあるんですけど、そのQ&Aを埋めると相手から質問がきやすいです。自分から話さなくても相手から質問がくることもあるので、プロフィールを頑張って充実させていくのもおすすめです。

たとえば、アニメとかマンガが好きっていうと、コアなマンガがお互い好きというだけで話が弾むじゃないですか。なので、お互いの共通点がみつかるように、細かな内容もしっかりと書いてもらえるといいなと思います。

▲趣味ごとに非常に細かいQ&Aがあり、話のきっかけにしやすい。

― 逆に『タップル』でうまくパートナーが見つかって退会する人の特徴は?

以前マッチングアプリを通して、恋人ができやすい人の特徴を調査したことがあります。

結果としては”5人以上に会った人”は恋人ができる確率が高かったんです。3人くらい会ってみて「いい人がいない」と諦めちゃう方は多いのかもしれません。でもその壁を乗り越えて5人くらい会うとグッと確率が上がるというデータが出ています。

プロフィール写真についても、自撮りの写真よりも友達に撮ってもらった自然な笑顔の写真の方が好感度は高く、マッチング率も高いでしょうか。

マッチングサービスを「友達の紹介」と同じくらい当たり前に

― 5年後、『タップル』はどのようになっていると予測しますか

マッチングサービスの市場規模は、5年後の2023年に今の約2.3倍の852億円に拡大すると予測されています。その時『タップル』では、市場シェアを30%~40%取っていきたいと考えています。『タップル』の会員数は現在350万人なので、5年後には1000万人を目指していきたいです。

マッチングアプリが日本よりも普及しているアメリカと比較すると、人口は約3倍違うのに対して、市場規模が10倍くらい違います。そう考えると日本は全然まだまだ普及していないって思います。

でもこの5年間で、ものすごく環境が変わったなというイメージがあります。『タップル』は2014年5月にリリースし、当時は「出会い系の仕事をしてる」といった胡散臭いイメージを持たれていたし、採用もなかなかしづらくて。「私は結婚してるんで出会い系の仕事はちょっと」とか言われたりして、「いや僕も結婚してますけど……」っていう(笑)。

ここからまた5年となると、「職場の恋愛、友達の紹介、マッチングアプリ」というくらいに当たり前になるだろうと考えています。普通に結婚式で「マッチングサービスで出会いました」って親や親戚に言えるような世界にしたいです。

― 私もマッチングサービスの記事を書いてることを両親に誇れるようになりたいです

そうですね(笑)。5年後、マッチングサービスの認識が変わった世界で、ぜひまたインタビューに来てください。

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