音楽配信サービス「Spotify(スポティファイ)」の通信量は、標準音質で5分(約1曲)聞いた場合およそ4MBです。1日2時間毎日音楽を聞いた場合、月の通信量は60時間で約2.6GBになります。
スマートフォンの月間データ通信量は平均10.09GB、中央値は3GBなので、音楽だけでかなりの通信量を消費することがわかります。
通信量の増加でイライラしないよう、「Spotify」にかかる具体的な通信量や節約方法を紹介します。
Spotifyの通信量はどれくらい? 計測結果や節約・通信制限の回避方法
Spotifyの通信量はどのくらい?
早速、「Spotify(スポティファイ)」でどのくらいの通信量が発生するのかを検証してみた結果を解説します。音質によって異なりますが、1時間音楽を聴くだけでもかなりの通信量が発生することがわかりました。
通常1時間あたり約72MB
実際に高品質で約10分間音楽を聴いたところ、発生した通信料は約12MBでした。単純計算で1時間あたり約72MB。14時間ほどで1,000MB(1GB)に達する計算です。
契約中の通信プランによっては、長時間音楽を流したままにしていると速度制限にかかってしまうおそれがある数字です。
「Spotify」で利用できるストリーミングは低音質・標準音質・高音質・最高音質の4種類があり(最高音質はプレミアムプラン限定)、各音質ごとのおおよその通信量は表のとおりです。
音質 | 5分間の 通信量 |
10分間の 通信量 |
1時間の 通信量 |
60時間の 通信量 |
---|---|---|---|---|
低音質(24Kbps) | 1MB | 2MB | 11MB | 648MB (0.6GB) |
標準音質(96Kbps) | 4MB | 7MB | 43MB | 2,592MB (2.6GB) |
高音質(160Kbps) | 6MB | 12MB | 72MB | 4,320MB (4.3GB) |
最高音質(320Kbps) | 12MB | 24MB | 144MB | 8,640MB (8.6GB) |
1時間ごとの通信量に換算すると、高音質の場合は1時間72MBで実験した結果とほぼ同じ数字になりました。
なお「Spotify」の一部楽曲では、短いループ動画を背景に流す「Canvas」機能に対応しています。「Canvas」を含めて再生すると、音楽だけを聴いたときよりも通信量が若干増加する点に注意が必要です。
車で聞くと追加で通信量が増える場合がある
乗り物内、とりわけ車の中で音楽を聴くと、閉鎖的な環境で「通信量が増えてしまうかも」と心配になる場合も。実際は、車の中であっても音楽を聴く場合の通信量に変化はありません。
例外として、電波の少ない場所を走行中(地方やトンネル内など)だと、通信量が余分に発生する可能性はあります。電車や新幹線の中でも同じです。
電波の悪い場所に長時間とどまることが予想される場合は、念のため次に紹介する方法で通信量を節約する対策をおこなってみてください。
Spotify・通信量を節約する方法
「Spotify」の通常利用で通信量がどのくらいかかるかが分かったところで、ここからは通信量を節約する方法を5つ紹介します。
Spotifyの音質を下げる
先述したとおり、「Spotify」は低音質から最高音質まで4種類の中から音質を選択できる機能があります。ほかの音楽配信サービスで選べる音質は3種類がほとんどのため、「Spotify」ではより細やかに最適な音質を選べるのがメリットです。
電波状況が心配な場合は、標準音質・低音質を選択しておけば通信量を抑えられるので安心です。
Spotifyのデータ節約モードを利用する
外出先などでモバイルデータ通信以外の通信手段がないという場合は、さらに「データ節約モード」を活用する方法があります。
データ節約モード切替方法
- ホーム画面左上のアイコン(デフォルトだと緑色の○・登録名のイニシャル表示部分)を選択
- [設定とプライバシー]から[データ節約モード]を選択
- [データ節約モード]をオン(右側をタップして緑色)にする
「データ節約モード」は音質を下げるほか、「Canvas」を無効にすることでデータ通信量を徹底的に少なくできます。通信量に不安がある場合は、念のためこちらもオンにしておきましょう。
Wi-Fiを利用する
自宅で引いているインターネット回線やポケットWi-Fi、カフェのフリーWi-Fiなどを利用して、スマホからのデータ通信量を消費させずに利用する方法です。
自宅や建物内で利用することが多い場合・フリーWi-Fi電波が利用できる場合などはを利用すれば通信量を抑えながら利用できます。Wi-Fi環境があるなら、セキュリティに気をつけつつこまめに接続するようにしましょう。
Spotifyのダウンロード・オフライン再生を利用する
有料のプレミアムプラン限定で「ダウンロード」機能を利用可能です。聴きたい曲をあらかじめWi-Fiでダウンロードしておけば、外出中もオフラインで再生可能になります。
ダウンロード方法
- ダウンロードしたい曲のアルバムorプレイリストを表示
- [↓]を選択(左上・ジャケット下などに表示)
- [↓]が緑色になったら完了
ただしプレミアムプランは月額980円が掛かるので、通信費用を削減しようとしても月額料金のほうが高ければ意味がなくなってしまうこともあります。
プレミアムプランのサービスの機能と通信量を比べて、今の利用方法ではどちらが安くなるかで判断しましょう。
詳しくはこちら
Spotifyがカウントフリーになる携帯料金プランに加入する
一部のMVNOで「Spotify」利用時に通信量を消費しない「カウントフリープラン」を提供している場合があります。対象のサービスを利用すると、通信量を気にせず「Spotify」を利用可能になるので非常にお得です。
2024年現在、「Sporify」のカウントフリープランを提供しているのは「BIGLOBE」や「OCNモバイルONE」などです。
スマホの会社を乗り換えるのを手間に感じる方もいますが、「Spotify」のヘビーユーザーなら通信料を気にせずお得に利用できるので、検討する価値はあります。
Spotify以外のおすすめ音楽配信サービスを比較
「Spotify」を含めた音楽サービスを比較した結果が下記のとおりです。
3社の中では音質の種類がもっとも豊富に選べるのが「Spotify」。状況に応じて音質の切り替えてお得に音楽を楽しめます。
Spotify |
AWA |
LINE MUSIC |
|
---|---|---|---|
月額料金 | 980円 | 980円 | 1,080円 |
初回無料 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
楽曲数 | 1億曲以上 | 1.4億曲 | 1億曲 |
音質 | 低音質(24kbps) 標準音質(96kbps) 高音質(160kbps) 最高音質(320kbps) |
Low(64kbps) Normal(96kbps) High(128kbps) |
低(64kbps) 中(192kbps) 高(320kbps) |
1時間辺りの 通信量目安 | 低音質:10.8MB 標準音質:43,2MB 高音質:72MB 最高音質:144MB |
Low:28.8MB Normal:43.2MB High:57.6MB |
低:28.8MB 中:86.4MB 高:144MB |
楽曲数で群を抜いている「AWA」はもっとも良い音質の「Higt」でも1時間辺り57.6MBと控えめです。ただし、音質にこだわる場合はこの点がデメリットになってしまう可能性もあります。
「LINE MUSIC」の音質は「AWA」と同様に3種類でありながら、もっとも音質の良い「高」が「Spotify」の最高音質と並ぶ通信量。「中」の音質は「Spotify」の高音質よりもわずかに通信量が高いと出ています。
実際の音質はそれぞれ聴き比べてみて、通信量と音質の好みが両立されているか確認するのがおすすめです。
Spotifyの通信量に関するQ&A
Spotifyで音楽を聴いたときの通信量はどのくらい? 節約する方法はある?
「Spotify」における通信量は、高音質で1時間あたり約72MBが目安です。音質は低・中・高・最高の4種類から選べるため、どれを利用しているかによっても増減します。
通信量を節約する場合は、音質を下げる・Wi-Fi経由での利用・ダウンロードを利用したオフライン再生を利用するなどの方法が有効です。なお、スマホのプランによっては「Spotify」の通信量がカウントされず使い放題になるものもあります。
車の中でSpotifyを利用すると料金は高くなる?
「Spotify」に限らず、ストリーミング再生で音楽を聴く場合の通信量に変化はありません。家の中・外出先などと同様に、車内も同じだけの通信量が発生します。
誤解されがちですが、「車での利用だから」という理由だけで通信量は増えません。スマホの利用料金も、車内での利用で特別に高くなるわけではないので安心してください。
ただし、電波の少ない場所を走行中(地方やトンネル内など)に車内で音楽を聴くと、通信量が余分に発生する可能性はあります。どこであっても、電波状況が良好かどうかは常に確認しておくことがおすすめです。
Spotifyをお得に使えるスマホのプランはある?
「Spotify」は、格安SIMでお得なカウントフリー対応プランが提供されている場合があります。カウントフリープランを利用すると「Spotify」や特定のサービスの利用で通信量がカウントされず、使い放題になるためとてもお得です。
2024年時点では、「BIGLOBE」や「OCNモバイルONE」でカウントフリープランが提供されています。
なお、ドコモを利用中であれば「爆アゲセレクション」に登録するとdポイント(期間・用途限定)が還元されるので、実質割引価格で「Spotify」を利用できます。
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