「海外旅行に行きたいけれど、英語が話せない」「海外の方と仕事をすることになった」など、急に英語で話さなければならない際、翻訳アプリがあると便利ですよね。
ですが、いざ使ってみるとタイムラグや翻訳ミスが発生し、コミュニケーションに支障をきたすことも。

そのようなデメリットを抑えたアプリとして『同時通訳』がリリースされました(2025年4月時点ではiOS版のみ)。
この記事では『同時通訳』の特徴を既存アプリとの比較も交えながら紹介し、性能を検証。併せて、利用時の注意点も解説します。

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『同時通訳』の特徴は? 何がすごい?

数多くの製品がリリースされている翻訳アプリ。その中でも『同時通訳』は、テキストや指示から音声データを作り出す音声生成AI分野のリーディングカンパニーである「Kotoba Technologies」が提供する音声翻訳アプリです。

どのようなアプリなのか、特徴を解説します。

『同時通訳』の魅力は翻訳スピード

『同時通訳』は、話した内容を訳出し、テキストで表示してくれるタイプの翻訳アプリです。このアプリの魅力は何といってもその翻訳スピードで、発話を始めてから翻訳スタートまでの遅延は平均1秒以下! 会議、海外旅行、オンラインミーティングなどのさまざまなシーンで利用が期待できるでしょう。

2025年4月現在はβ版(テスト版)のみのリリースとなっていますが、製品版では有料となる機能も含め、全機能が無料で利用可能です。

英語のほか、中国語・韓国語などにも対応

2025年4月現在、『同時通訳』の対応言語(予定も含む)は以下の通りです。

翻訳可能な言語

  • 日本語⇔英語
  • 日本語⇔中国語
  • 日本語 ⇔ 韓国語
  • 日本語⇔ベトナム語(2025年4月時点で未実装)

どの言語も、日本語と双方向で翻訳ができます。また、開発元によると、日本語と文構造の近い韓国語では、英語よりも高速での翻訳が可能とのことです。

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『同時通訳』の使い方

翻訳がすぐに必要な際、アプリの設定が複雑だと手間取ったり、焦ったりしないか心配ですよね。その点、『同時通訳』の操作や設定は簡単。訳したいとき、すぐに使えます。
基本的な利用手順を見てみましょう。

  • STEP1

    入力言語と翻訳言語をセット

    『同時通訳』の翻訳言語設定

    ▲左のアイコンの言語を話すと、右のアイコンの言語で翻訳が表示される

    まずは、言語を設定します。
    画面下の国旗のアイコンのうち、左が翻訳元言語を、右が翻訳先言語を表しており、タップすると言語を変更できます。

    なお、画面上は英語と中国語など日本語以外の言語間でも設定ができてしまうのですが、話しても一切反応しません。そのため、一方を必ず日本語にセットする必要があります。

  • STEP2

    画面下のマイクボタンをタップして話す

    『同時通訳』の音声入力開始ボタン

    ▲マイクボタンをタップすると、音声認識が開始される

    次に、画面下のマイクボタンをタップして、スマホに向かって話しましょう。言い終えたらボタンを再度タップし、録音終了です。

  • STEP3

    翻訳が表示される

    『同時通訳』の翻訳結果速度

    ▲話し終わる前から翻訳が表示される

    話し始めるとすぐに翻訳が開始され、発話の最中も次々と訳文が表示されます。タイムラグをほとんど感じることなく、完了するでしょう。

旅行や商談で本当に使える? 精度を検証

『同時通訳』はスピードに優れた翻訳アプリとはいうものの、実際のところ、本当に旅行先や仕事でストレスなく使えるレベルなのでしょうか。
翻訳頻度が多いと予想される日本語と英語間で、実際に検証をしてみました。

本当に1秒未満で書き起こしてくれる?

『同時通訳』の日本語から英語への翻訳速度の検証

▲話し始めから1秒未満で翻訳が始まり、英訳が完成

会話をスムーズに進めるうえでは、母国語での会話と同様、話した内容がすぐに相手に伝わるのが理想的ですよね。

上野公園へ行くには、タクシーと電車、どちらが簡単ですか?」とアプリに話しかけたところ、文の途中、具体的には「行くには」あたりから翻訳が表示され始めました。発話する日本語に応じて英文の組み替えや変更をし、最終的に上の画像の訳文が完成。

アプリストアでの説明通り、話し始めから1秒が経過する前に翻訳が開始され、かなりスピーディーな印象でした。

『同時通訳』の英語から日本語への翻訳速度の検証

▲英語から日本語へもすぐに翻訳できる

英語から日本語への翻訳も、体感としてほとんど同じスピードでした。

さらに、翻訳アプリとして代表的なGoogle翻訳』と比べたところ、『同時通訳』のほうが明らかにスピーディーという結果に! 特に、長文を訳したいときは『同時通訳』のほうが適しているといえるでしょう。

翻訳は正確?

素早く翻訳ができても、内容が誤っていては意味がありません。むしろ、遅くてもいいから正しく翻訳してくれるほうが、ありがたいともいえます。
そこで、翻訳の正確性についてもチェック。今回は、以下のやや長い文章を使って確認しました。

フリーランスの特徴は自由度の高さですが、責任が大きいため自己管理が重要です。

日本語→英語への翻訳

『同時通訳』の日本語から英語への翻訳精度

▲日本語から英語への翻訳は、やや硬い表現ながら正確

日本語から英語への翻訳に大きな違和感はなく、問題なく理解できる文章でした。途中の接続詞「魅力ですが、」の箇所で文の流れが変わっても、うまく対応しているのがわかります。
しかも、「but due to」のタイミングで、1秒ほど空白を入れてみましたが、発話が終了したと誤解されることなく、翻訳を続けてくれました

文章表現の点で見ると、『同時通訳』は『Google翻訳』と比較してややカジュアルな印象。英語学習なら教科書的な訳出に強い『Google翻訳』が、ビジネスでのやりとりなら『同時通訳』が適していると感じました。もちろん、日常会話や旅行の場面でも使えますよ。

英語→日本語への翻訳

『同時通訳』と『Google翻訳』の英語から日本語への翻訳精度

▲『同時通訳』(左)と『Google翻訳』(右)の英語から日本語への翻訳。『Google翻訳』のほうが自然な訳となった

次に、日本語から英語への翻訳で出力された文章を読み上げて、反対に日本語訳を作成してもらったところ、意味が取れないわけではないものの、やや不自然な文章に。

別の長文でも何度か試したところ、同様のパターンが多く見られました。日本人なら意味や意図が理解できるレベルではあるものの、完全に正確な訳ではない点に注意が必要です。

なお、『Google翻訳』で試してみたところ、流暢な日本語に訳してくれました。『同時通訳』の翻訳が誤っているわけではないものの、日本語の表現は『Google翻訳』のほうがこなれているでしょう。

『同時通訳』使用時の注意点は?

『同時通訳』は、翻訳精度はやや気になるもののスピードの面では優れており、十分活用できるアプリです。
ただし、検証と違って、実際の使用ではさまざまな状況が想定されます。使用にあたっての注意点をチェックしておきましょう。

オフラインで使用できない

2025年4月現在、『同時通訳』はオンライン環境下のみ利用可能です。

地下や山間部など電波環境の悪い場所にいたり、データ容量が不足したりしていると使えないことに注意しましょう。環境に左右されたくないなら、モバイルWi-Fiを契約して持ち歩くのがおすすめです。

アプリ内に音声出力機能がない

『同時通訳』には、翻訳文を読み上げる機能がありません。音声通話でのやり取りなど相手にテキストを読んでもらうのが難しい場合、音声出力ができるツールを用意する必要があります。

「読み上げ」を用いた『同時通訳』翻訳文の音声出力の方法

▲iOSの読み上げ機能を使うと、『同時通訳』の翻訳文を音声出力できる

利用できる音声出力の方法のひとつに、iOS搭載の読み上げ機能があります。
これは、選択したテキストを読み上げてくれるもので、ホーム画面で「設定」→「アクセシビリティ」と進み、「選択項目の読み上げ」のトグルスイッチをオンにすると利用が可能。
この状態で、『同時通訳』上の翻訳文を選択し、表示されたツールバーで「Speak」を選択すれば、読み上げが行われます。

アプリが話者の言葉を正確に認識したか、わからない

『同時通訳』では、翻訳前の文章は表示されないので、話した文をアプリが正しく認識したのか確認できません。翻訳後の相手の反応などに違和感を覚えたら、はっきりと話し直し、再翻訳をするなどの工夫が必要です。

認識のずれによるリスクを減らすために、将来的な機能の追加が望まれます。

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(株)Kotoba Technologies Japan

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