Applivはアンケート調査サービスを通して無作為に選出された20代から70代までの男女1,075人を対象に、2019年10月11日から10月18日の期間でキャッシュレス決済の利用に関するアンケート調査を実施いたしました。
一部設問については2019年4月に実施したQRコード・バーコード決済に関するアンケート結果との比較もおこなっております。
アンケート回答者の詳細については、文末を参照してください。
※本アンケート結果は小数点以下任意の桁を四捨五入しているので、合計が100%にならない場合があります。
※本データのご利用条件はこちらをご確認ください。
キャッシュレス決済の利用実態を調査 普段の支払いに現金を使用する人は約半数! 前回調査との比較も
ポイント
●普段の支払い方法に「現金」を使用するのは全体の約半数
●増税を機にキャッシュレス決済を利用しはじめたと回答したのは14.7%
●2019年4月時点よりコード型スマホ決済の利用割合が増加
普段の支払いでの現金利用率は20代~30代が高い
まず普段の支払い方法で最も多いものについて質問したところ、「現金」と回答したのは48.4%でした。次いで「クレジットカード」が34.0%、カード型電子マネーが6.0%、QRコード・バーコード型スマホ決済(以下コード型スマホ決済)が4.9%と続きます。
つまり全体の半数以上が何らかのキャッシュレス決済を普段から利用しており、「現金」か「キャッシュレス決済」かでいうと現金の方が少ないのは驚きです。
各支払い方法にほとんど男女差はありませんが、「カード型電子マネー(nanaco・楽天Edyなど)」と「コード型スマホ決済」では男性の利用割合が非常に高いものとなっています。
年代別で支払い方法を見てみると、「現金」の利用率は20代~30代が他の年代よりもやや高く、「クレジットカード」の利用率は高齢層の方が高い傾向に。
コード型スマホ決済の利用率が最も高いのは40代の7.8%ですが、コード型と非接触型を合わせたスマホ決済全体では、20代が11.3%で最もスマホ決済を利用していることになります。
増税前・増税後のキャッシュレス決済利用
続いて「増税を機にキャッシュレス決済を利用しはじめたかどうか」の質問では、14.7%の方が「利用しはじめた」と回答。しかし3.5%の方は利用しはじめたものの既に使わなくなったと回答しています。
また全体の16.9%の方が、どのキャッシュレス決済も利用したことがないということが分かりました。
この回答を年代別に分けると、増税のタイミングでキャッシュレス決済を利用しはじめた方は20代に特に多いことが分かります。しかしキャッシュレス決済を利用したことがない方が最も多いのも20代です。
増税前と増税後で利用頻度を比較
前問で「以前からキャッシュレス決済を利用している」と回答した698人を対象に、増税前と増税後のキャッシュレス決済の利用頻度について質問したところ、増税後の方が利用頻度は増加しています。
「ほぼ毎日」利用するというヘビーユーザーも1.7ポイント増えており、各還元施策によるものと思われます。
さらに「増税を機にキャッシュレス決済を利用しはじめた」と回答した157人の方にも利用頻度を質問したところ、月数回・週1回・週2~3回が同数という結果に。10月から利用した方でも7.6%が「ほぼ毎日」と回答しています。
続いて「増税を機にキャッシュレス決済を利用しはじめたが今は使っていない」と回答した38人を対象にその理由を選択してもらったところ、「使った金額が分かりづらい」が39.5%で最多、次に「お金を使いすぎそうで心配」が36.7%となっています。
お金の管理に不安を感じた方がほとんどで、アプリなどの使い方要因が案外高くないのは意外です。
スマホ決済は「PayPay」が圧倒的に人気
次に何らかのキャッシュレス決済を利用したことがある893人を対象に、「利用したことがあるスマホ決済」について複数回答で質問。
その結果「PayPay」が37.6%で最も多く、「楽天ペイ」が24.2%、「LINE Pay」23.0%と続きます。一方、キャッシュレス決済利用層でも32.3%は「スマホ決済を利用したことがない」と回答しています。
※複数回答のため重複があります。総回答数1,992。
この回答結果から「コード型スマホ決済」を選択したものを抜き出し、2019年4月に実施したアンケートでの同等の質問結果と比較したものが上図です。
回答数に1,285(2019年10月実施時)と964(2019年4月実施時)と差があり、回答者の属性も若干異なるので単純比較はできませんが、ほとんどのサービスで利用率は増加しており、中でも「PayPay」が抜きん出ています。
続いて前問で選択したスマホ決済の中で最も利用するものを回答してもらいました。その結果は「PayPay」が35.4%と他を大きく引き離し、前問同様に「楽天ペイ」13.7%、「LINE Pay」10.9%と続きます。
「PayPay」以外が前問と比べて大きく利用率を下げていることから、「PayPay」をメイン利用しその他は店舗やキャンペーン、連携サービスなどを考慮してポイントポイントで使い分けているということが予想されます。
スマホ決済以外ではクレジットカード利用者がダントツ
さらに「スマホ決済は利用したことがない」と回答した288人に、最も利用しているキャッシュレス決済について追加質問を行いました。
結果は「クレジットカード」が63.5%で圧倒的に多く、「カード型電子マネー」19.1%、「交通系ICカード(Suica・PASMOなど)」11.5%と続きます。
続いて何らかのスマホ決済・キャッシュレス決済を現在利用している855人を対象に、「最も利用している」キャッシュレス決済を使う理由を聞いたところ、「前から使っているから(25.5%)」「還元率が高いから(24.1%)」「素早く決済ができるから(20.4%)」が多く支持されました。
各回答の利用サービス割合
「前から使っているから」と回答した人の中で最も利用されているキャッシュレス決済は「クレジットカード(46.3%)」で、「カード型電子マネー(9.6%)」「モバイルSuica(7.8%)」と続き、コード型スマホ決済が普及する以前からあるキャッシュレス決済が上位を占めました。
続いて「還元率が高いから」を理由とした層が最も利用しているのは「PayPay」で42.2%です。20%相当還元などの大型キャンペーンが多く、またキャンペーンの数自体も他サービスよりも多い傾向なので、還元重視の方たちから支持されているようです。
さらに「素早く決済できるから」と回答した方が利用しているのも「PayPay」が16.1%で最多です。
大きな差ではないものの、アプリを起動する必要がなく決済速度で有利と思われる「カード型電子マネー」や「交通系ICカード」「非接触型スマホ決済」よりも「PayPay」が支持されたのは意外です。
キャンペーンがなくなっても利用する?
最後に「最も利用する」と回答したキャッシュレス決済・スマホ決済でポイント還元などのキャンペーンが終了しても利用し続けるかとの質問には、63.0%の方が「継続して利用する」と回答しました。
なお「クレジットカード」利用者(176人)のうち76.7%が「継続して利用する」と回答しており、この割合を引き上げる大きな要因となっています。
クレジットカードは単にポイント還元だけでなくさまざまな特典があるものも多いうえに、信用情報にも関わるものなので他のサービスとは少し扱いが違うということでしょう。
また回答から「コード型スマホ決済」の利用者を抜き出し、先述同様に2019年4月に実施したアンケートでの同等の質問結果と比較しました。(回答者母数 今回452人、前回355人)
今回のアンケートの方が継続利用の意向が高まり、5.3ポイント増加しました。他のサービスへの移行、別の決済方法の利用、現金支払いはそれぞれ減少しており、「わからない」が増加したのは2019年4月時点よりも各サービスが成熟し、考慮するポイントや選択肢などが増えたためと思われます。
アンケート回答者内訳
性別・年代
性別
男性:534人(49.7%)
女性:541人(50.3%)
合計:1,075人
年代別
20歳~29歳:222人(20.7%)
30歳~39歳:222人(20.7%)
40歳~49歳:205人(19.1%)
50歳~59歳:208人(19.3%)
60歳~79歳:218人(20.3%)
職業
公務員:50人(4.7%)
経営者・役員:18人(1.7%)
会社員(事務系):170人(15.8%)
会社員(技術系):151人(14.0%)
会社員(その他):128人(11.9%)
自営業:47人(4.4%)
自由業:20人(1.9%)
専業主婦(主夫):177人(16.5%)
パート・アルバイト:141人(13.1%)
学生:44人(4.1%)
その他:129人(12.0%)
本データの利用条件
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