家計簿をつけたくても自分に合う方法がわからない……家計を把握したいか改善したいかで、家計簿のつけかたは異なります。
この記事ではアプリとノートを活用した家計簿の5つのステップを紹介。アプリで毎日の収支を記録し、ノートで具体的な改善目標を立てることで、初心者でも無理なく家計簿を続けられます。
入出金を自動で管理してくれる家計簿アプリ
マネーフォワード ME
初心者でもできる家計簿の書き方 カンタン5ステップをアプリ・ノートで実践
この記事をまとめると・・・
- 家計簿をつける前には「目的」「方法」「記入する項目」を決めておく
- 家計簿の5つのステップを守れば効果的に家計が振り返られる
- 『マネーフォワード ME』は家計を手間なく把握できるのでおすすめ
【初心者向け】家計簿の選び方
家計簿の管理方法
- アプリで管理
- ノートに手書き
- Excel・スプレッドシートで関数入力
家計管理の初心者は、自分に合った家計簿を見つける作業から始めましょう。家計簿には主に、スマホアプリや手書きノート、表計算ソフトで管理する方法があります。ここではそれぞれの入力の手軽さ、続けやすさ、収支の見やすさ、家計の改善しやすさを評価しています。
スマホアプリや手書きノート、表計算ソフトのメリット・デメリットを踏まえ、自分に合った方法を選んでみましょう。
入力の手軽さ | 続けやすさ | 収支の見やすさ | ||
---|---|---|---|---|
家計簿アプリ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
家計簿ノート | ○ | △ | ○ | ◎ |
Excel | △ | ○ | ○ | ○ |
アプリで管理
家計簿アプリのメリット
- 普段持ち歩くことが多いスマホで家計簿が確認できる
- 銀行口座やクレジットカードと連携し、収支を自動で計算してくれる
家計簿アプリのデメリット
- スマホで収支の確認をカンタンにできてしまうため、浪費に気づきにくい
- 金融サービスとの連携機能はセキュリティの観点から不安がある
初めての家計簿ならスマホアプリがおすすめ。銀行口座やクレジットカード、電子マネーと連携して収支を自動で記録してくれたり、現金払いした会計をレシート撮影で登録できたりと機能も充実しています。外出先でも入出金の記録や利用履歴も簡単に確認できるのが魅力です。
機能はアプリによってそれぞれ異なりますが、特に『マネーフォワード ME』は2,500以上の銀行やクレジットカード、電子決済サービスと連携でき、収支をグラフで表示してくれるので家計簿初心者の方におすすめです。
→マネーフォワード MEの対応金融サービス一覧(外部サイトに遷移します)
金融サービスとの連携機能がついたアプリは、情報漏洩の危険性についても考えておきたいもの。『マネーフォワード ME』はセキュリティ体制についてマネーフォワード公式サイトで明記しており、安心して利用できる仕組みが整っています。
以下の記事では、おすすめの家計簿アプリをご紹介しています。ぜひあわせてチェックしてみてください!
ノートに手書き
家計簿ノートのメリット
- お金の動きがわかりやすく、収支を具体的に把握できる
- アレンジしやすく自分好みの家計簿を作れる
家計簿ノートのデメリット
- 費目ごとに電卓で計算する必要があり、収支の計算に手間がかかる
- 収支をグラフでチェックできず、内訳や変動額を素早く把握できない
手書き家計簿は自分で収支を計算して振り返りたい方や、目標や欲しいものなど項目をアレンジして管理したい方におすすめです。時間をかけて収支と向き合うことで無駄遣いに気付けたり、節約の意識を高めたりできます。
さらに手書きの家計簿は、アレンジのしやすさも特徴。必要な項目だけを選んで記入したり、改善案を具体的に記入したりなど、自分好みの家計簿を作れます。自分なりのこだわりがあって、コツコツ派の人に向いているでしょう。
一方で、初心者にはノートや文房具を準備する工程や、電卓をたたいて計算する手間が高いハードルに感じられるでしょう。それでも手書きに挑戦したいという方は、以下の記事で手書き家計簿の付け方を解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
Excel・スプレッドシートで関数入力
Excelを使うメリット
- 収支を記録したデータを何年分でも残せる
- 収支のグラフを自分の好きな形で表示でき、自由にカスタマイズできる
Excelを使うデメリット
- PCの知識はもちろん、セル操作や計算式の入力といった作業が必要
- クレジットカードや銀行口座と連携できないので、手入力が面倒
ビジネスでよく使われるExcelやスプレッドシートは、PC操作が得意な方におすすめ。表の構成や項目を自分好みに設定でき、自動計算で収支を把握しやすいです。こだわりがなければ、テンプレートをダウンロードしてもよいでしょう。
表計算ソフトは、収支を記録したデータを何年分でも残せるのが最大のメリット。家計簿アプリは有料版にしないとデータが消えてしまうものが多いですが、Excelであれば過去に記録した数年分のデータを見返せます。
スプレッドシートはスマホアプリも用意されているため、いつでも更新できて利便性が高い反面、PC操作や表計算ソフトに関する知識が不可欠で敷居が高い場合も。クレジットカードや銀行口座との連携もできないため、手入力を面倒に感じる方には不向きです。
【カンタン】初心者でも続けられる家計簿の書き方
家計簿アプリを使えば、収支を入力する負担を減らせます。初心者でも無理なくできる家計簿の5つのステップを見ていきましょう。
初心者でも続けられる家計簿の書き方
- 先月の支出を振り返り、項目ごとに目標を立てる
- 項目ごとに目標予算を割り振る
- 家計簿アプリで収支の流れを記録する
- 先月と今月の支出を項目ごとに比べてみる
- 次月の対策を考えて、再度アプリで収支を記録する
1. 先月の支出を振り返り、項目ごとに目標を立てる
まずは先月の支出の内訳を振り返ります。現状どのくらいお金を使っているかがわからないと、目標を決めたり対策を立てたりできないからです。
まずは以下4つの項目の支出金額について、ざっくりと算出してみましょう。以下の項目は、どれも節約をする余地が大きいものになっています。
支出金額を調べる項目
- 水道光熱費
- 食費
- 日用品代
- 娯楽費
- サブスク・通信費
水道光熱費以外は、正確に調べるのが難しいと思うので、ざっくりでOK。例えば食費なら、「1日800円くらい使っているから、1ヶ月で24,000円くらい」と、感覚で計算してみましょう。家計簿に慣れてきたら、項目をもう少し細かくしていけばOKです。
また『マネーフォワードME』を使えば、以下のように月ごとの支出金額と内訳を算出してくれるので、月ごとのお金の流れを簡単に比較できます。
2. 項目ごとに目標予算を割り振る
項目ごとの支出がわかったら、目標の支出金額を決めていきます。目標予算は現実的な範囲で設定するのがポイント。最初から食費を半分にするのは無理があるので、まずは1万円程度の節約から目指していくと、挫折せずに済みます。
特に「サブスクリプションサービス」「通信費」は固定費なので、節約の効果が長期にわたって持続します。無駄なアプリに登録していないか、より安いスマホプランに切り替えられないかを検討してみましょう。
目標を立てたら、その金額を項目ごとに予算として割り振っていきます。項目ごとに予算を分けておくことで、上限金額を意識してお金を使うようになるので、節約の成功率が高まります。
『マネーフォワードME』では以下のように、項目ごとに予算を細かく設定できます。
3. 家計簿アプリで収支の流れを記録する
予算の振り分けが済めば、1日の支出の流れは家計簿アプリで見える化できます。ここで収支の記録にアプリを活用するべき理由は、以下の3つです。
収支の記録にアプリを使う理由
- 毎日の収支を入力する作業を削減できる
- 銀行口座やクレカと連携して、収支をチェック可能
- 収支の割合や変化をグラフで把握できる
『マネーフォワード ME』では、クレカや銀行のオンラインサイトのIDとパスワードを入力し、利用明細を自動で取得。何にいくら使ったかがひと目でわかります。カレンダーで日々の出費を見渡せ、収支を振り返る際にも役立つでしょう。
『マネーフォワード ME』のレシート撮影機能が便利!
毎月のレシートの保管は複雑になりがちです。『マネーフォワード ME』はレシートを撮影して品目名や金額を自動で読み込み可能。支出ごとにレシートを分類したり計算したりする手間を削減でき、ラクに家計簿をつけられます。
撮影したレシートは処分でき、財布がかさばる心配もないでしょう。
4. 先月と今月の支出を項目ごとに比べてみる
1ヶ月間の収支を記録し終えた月末に、先月と今月の支出金額を比べてみましょう。先月に比べて、支出はちゃんと下がっているでしょうか。
支出が下がり、目標を達成できるている項目は、今月のやり方で引き続き節約に取り組んでいきましょう。逆に目標を達成できていない・支出が増えてしまった項目については、未達の原因を洗い出してみます。
例えば、食費が増えてしまったら、以下のように考えうる原因を考えてみましょう。
食費が増えてしまった原因
- 「今月は飲み会の数がいつもより多かった」
- 「自炊が面倒で、つい外食が増えてしまった」
- 「何回か出前に頼っちゃったな」
5. 次月の対策を考えて、再度アプリで収支を記録する
支出が上がってしまった原因がわかったら、具体的な対策を立てます。飲み会が増えてしまったら、「飲み会は2週間に1回にする」のように、具体的な対策を立てることで、目標達成が現実味を帯びてきます。
以降は先ほどと同じステップで、アプリで収支を記録しては目標金額と照らし合わせて、再度改善。このサイクルを繰り返すことで、お金の使い方が上手くなっていき、無理なく節約を成功できるでしょう。
初心者が家計簿を長続きさせる3つのコツ
家計簿をつける前に確認しておくことは、以下の3つです。
家計簿が長続きするコツ
- 1. 家計簿をつける目的をはっきりさせる
- 2. 生活スタイルに合わせて続けられる方法を選ぶ
- 3. 目的に応じて家計簿に記入する項目を決める
これらのステップを経ることで、家計簿をつける目的が明確になり、続けやすくなります。家計の把握や改善など、目的をはっきりさせることが家計簿を続けるポイントです。
1. 家計簿をつける目的をはっきりさせる
まずは家計簿をつける目的をはっきりさせましょう。家計簿とは月々の収入と支出を記録するものです。収支を記録すればお金の流れが見え、毎月何にいくら使ったかがわかります。また項目ごとの支出を振り返り、家計の改善につなげることも可能。
家計の「把握」と「改善」のどちらに重点を置くかで、家計簿をつける方法や、記入する項目も変わります。
2. 生活スタイルに合わせて続けられる方法を選ぶ
家計簿をつける目的がはっきりしたら、自分の生活スタイルに適した家計簿を続けられる方法を選びましょう。家計簿をつける方法はアプリや家計簿ノート、Excelなどさまざまです。
たとえばExcelを使った家計簿は、収支の項目を自由に入力できる反面、PC利用環境が必要など、利便性には欠けるというデメリットも。自分の生活環境から、どの方法が続けられるかを意識しましょう。
家計簿をつける日にちや時間を決めるのも、習慣化のポイント
生活スタイルという視点では、家計簿をつける日にちや時間を決めるのもおすすめです。家事が落ち着いた午後や、夕食後のリラックスタイムなど、1日のなかでルーティーンに組み込めるといいでしょう。また平日に時間がとれない人は、週末にまとめて記録するといった方法もあります。
毎日の使える時間から逆算して、習慣化しやすい仕組みづくりを考えましょう。
完璧主義すぎると、継続できない原因になることも
無理やり収支を合わせようとしたり、端数計算まで細かくしたりなど、完璧主義すぎると行き詰まります。継続するためには「家計簿は収入と支出を理解するもの」という基本をおさえましょう。
家計の状況によって変わるお金の管理方法に、柔軟に対応できるかもポイントです。
3. 目的に応じて家計簿に記入する項目を決める
家計簿のつけかたを選んだら、家計簿に記入する項目を決めましょう。家計の項目にはさまざまな費目があり、何を記録すればいいか迷ってしまうことも。そんなときは固定費と変動費で分けるのがおすすめです。
固定費とは家賃や各種保険など、毎月必ず発生する一定額の費用です。一方で変動費は食費や日用品など、月によって支払う金額が変わります。固定費と変動費で分けて家計簿をつけることで、家計の振り返りや改善もしやすくなるでしょう。
家計簿はシンプルにつけることで挫折率を減らせる
家計簿は、目的を明確にした上で、シンプルに記録をしていくことで、初心者でも挫折率を下げることができます。特にアプリを使う方法は、家計簿をつける手間が小さいので、地道に記録をつけるのが苦手な人におすすめです。
完璧主義になると、家計簿は続きません。多少雑につけていても、目標が達成できればOK。家計簿はあくまで手段にすぎないので、まずは継続自体を目標に、肩の力を抜いて取り組んでみましょう。
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ファイナンシャルプランナー:伊藤真二
家計簿をつけたことがない初心者には断然アプリがおすすめ。銀行口座との自動連携やレシート撮影機能などにより、家計簿をつける手間が圧倒的に小さいからです。地道にコツコツが苦手な人は、まずはアプリを試してみましょう。