電子マネーサービス「LINE Pay」は2025年4月30日をもってサービスを終了すると発表されました。
日常的に「LINE Pay」を利用している方は、「現在の残高はどうなるのか」「損をしないか」「これからどうすれば良いのか」などの疑問を抱えているのではないでしょうか。
本記事では、「LINE Pay」のサービス終了の詳細および2025年4月までに準備すべきことややるべきことについて徹底的に解説します。
※本記事は2024年7月時点の情報を基にしています。最新情報はLINE Pay株式会社の特設サイトも併せてご確認ください。
「LINE Pay」が2025年にサービス終了 残高の出金や払い戻しの期限は?
「LINE Pay」が終了しても残高は戻ってくる
まず前提として、「LINE Pay」のサービスが終了しても損をすることはありません。
「LINE Pay」の残高は、払い戻しや他サービスへの引き継ぎが明記されています。
現在残高がある場合でも正しく手続きすれば消失しないので安心してください。
「LINE Pay」終了に備えてやるべき4つのこと
「LINE Pay」利用者がサービス終了に向けて備えるべきポイントを、以下のサービス終了スケジュールに基づいてまとめました。
「LINE Pay」終了までのスケジュール
年月 | 内容 |
---|---|
2024年9月上旬 | 送金・送付停止 |
2024年11月下旬 | LINE Payのアカウント開設が終了 |
2024年12月下旬 | 本人確認サービス終了 |
2025年1月下旬 | LINEプリぺ(Visa)支払い終了 |
2025年3月下旬 | チャージ終了 銀行口座残高チャージ、セブン銀行およびローソン銀行ATM、ファミリーマートマルチコピー機残高チャージ |
2025年4月下旬 | 支払いサービス終了 コード支払い、オンライン支払い、LINE Pay 請求書支払い |
2025年4月下旬 | チャージ&ペイ終了 |
2025年4月下旬 | 履歴閲覧終了 支払い履歴、入出金履歴、送金・送金依頼履歴・利用レポート |
2025年4月下旬 | 出金サービス終了 セブン銀行含め停止 |
2025年4月下旬 | 銀行振込サービス終了 |
2025年4月下旬 | 家計簿アプリとの連携終了 |
2025年5月~ | 「LINE Pay」残高の払い戻し案内(予定) |
2025年5月以降 | LINEクレカ・LINEクレカ(P+)利用停止 カード記載の有効期限まで |
各種機能が順次利用停止されるため、「結局どうすれば良いのか」と混乱する人もいるかもしれません。
しかし、最低限やるべきことと覚えておくべきことは、4つしかありません。
「LINE Pay」サービス終了前の4つの準備
LINE Payの送金は2024年8月中に済ませておく
送金・送付機能は2024年9月上旬に終了するので、残高を送金する場合は8月中に完了させましょう。
頻繁に送金機能を使わないのであれば、8月からチャージなどは控えておくと良いでしょう。
本人確認サービスを2024年11月に完了させる
「LINE Pay」では、本人確認をしなければチャージした残高の払い戻しを受けられません。特に残高が多く残っている場合や使い切れるか不安な場合は、いつでも出金できるように本人確認を早めに済ませておきましょう。
本人確認の受付が停止される2024年12月下旬は手続きが混み合う可能性があるため、余裕をもって11月中、遅くとも12月上旬までに完了させることをおすすめします。
万が一本人確認ができなかった場合でも、サービス終了後の2025年5月以降に払い戻しを受けられますので、残高を失うことはありません。しかし、案内に時間がかかることが予想されるため、早めの手続きが望ましいです。
払い戻しの準備もしくはPayPayへの引き継ぎ案内を待つ
本人確認を完了すれば、サービスが終了する2025年4月末までいつでも残高の出金が可能です。
また、将来的に残高を「PayPay」へ引き継げるようになると明記されているので、「Pay Pay」利用者の方は引き継ぎ方法が発表されるのを待つのもひとつの方法です。
2025年4月末まではこれまで通りの手順で払い戻し可能
「LINE Pay」残高は銀行口座への払い戻しが可能なほか、セブン銀行ATMからも手数料220円で出金できます。
サービス終了まで手続き方法に大きな違いはないため、通常の出金手続きを行って残高を払い戻しましょう。
LINE PayとPayPayのサービスは統合される
「LINE Pay」ユーザーは引き続き「PayPay」を利用して決済を行うことができ、加盟店における利用環境の一元化が図られます。
また、LINEとYahoo! JAPANの経営統合も影響しており、LINE IDとYahoo! IDの連携を進め、最終的にPayPayへの統合を完了させる予定のようです。
「LINE Pay」ユーザーの皆さんは「LINE Pay」でしか送金できない場合を除いて、「PayPay」に早めに切り替えることをお勧めします。
その他関連サービスについて把握しておく
「LINE Pay」に関連するサービスについても、利用しているものがあれば必ず確認してください。
利用者が多い関連サービスの一例として以下があります。
「LINE Pay」関連サービス例
「LINE Pay」の終了にともない、終了したり内容を変更して継続されたりするサービスがあります。ご自身に関係のあるサービスがあれば、その動向も把握しておきましょう。
LINEポイントは引き続き利用可能
LINEのサービス利用で獲得できるLINEポイントは、引き続き利用可能です。
LINEポイントは1ポイント1円として利用でき、「スタンプ」やLINEアプリ内の画面デザインを変更できる「着せかえ」の購入などに利用できます。
加盟店利用の支払いや特典の終了時期の確認
「LINE Pay」の支払いに対応している加盟店では、2025年4月末より前に取り扱いを終了する可能性があります。よく利用しているお店があれば、必要に応じて終了時期を確認しておくと良いでしょう。
「LINE」に関わる各種特典(買い物利用によるポイント還元など)の終了時期は、別途案内があるようですので発表を待ちましょう。
LINEポケットマネー・LINEモバイルはサービス継続
LINEポケットマネーは一部の機能を変更して継続されます。変更点の詳細については現在言及がないため、今後の案内を待ってください。
「LINEモバイル」のサービス内容はほぼ変わりませんが、「LINE Pay」による支払いができなくなります。支払い方法に設定している場合は、早めに他の支払い方法へ変更しましょう。
LINEクレカの支払いもカードの有効期限まで利用可能
LINEで発行されたクレジットカードは、カードの有効期限まで利用が可能です。例えば「2025年12月」であれば、「LINE Pay」サービス終了後でも引き続きカードでの支払いができます。
ただしLINEプリぺ(Visa)の場合は有効期限を問わず、2025年1月下旬に利用ができなくなります。例えば上記と同じく「2025年12月」までと記載があったとしても、LINEプリぺであれば利用ができなくなる点に注意が必要です。
「LINE Pay」終了後はどうすれば良い?
これまで「LINE Pay」をメインに使ってきた方々は、「PayPay」への乗り換えがおすすめです。
機能としてもほぼ変わらないため、「LINE Pay」ユーザーにとって使いやすいと考えられます。
「LINE Pay」終了後の主な対応
もしもまだ「迷っている」「決め手に欠けている」場合は以下を参考にして、自分に合う方向性を見つけるヒントにしてみてください。
PayPayなど他の電子マネーに乗り換える
電子マネーはクレジットカードと違い友人・知人への送金がしやすく、お店でのQR決済も簡単で便利です。
「LINE Pay」が終了するからといって、電子マネーの利用をやめる方はほとんどいないでしょう。
ただ、どの電子マネーを使えば良いのか迷っている方には「PayPay」がおすすめです。「LINE Pay」の残高の繰越も予告されていますし、送金などの機能もほぼ同じなので違和感なく乗り換えることができます。
終了後に様子を見てから決める
「LINE Pay」のサービス終了と使えなくなる機能のスケジュールは発表されましたが、まだ未定の部分・追加の案内が出る部分があり不確定要素が残っています。
続報や追加の案内が出てからすぐに行動できるように、先述した4つのやるべきことだけは確実に済ませておきましょう。
現金やカードに切り替える
あまりいないとは思いますが、「LINE Pay」終了を機に電子マネー利用をやめるという人もいるでしょう。
現金やクレジットカード払いに移行すると決めている場合は、早めに「LINE Pay」の残高を使い切る、または出金を済ませておくなどの対応を行いましょう。
LINE Payの終了に関するQ&A
LINE Payはなぜ終了するの?
LINEとヤフーとの運営会社が合併されたことが大きな要因のひとつです。
LINEとヤフーはそれぞれ「LINE Pay」と「PayPay」のサービスを提供していましたが、合併に伴って重複するサービスを一本化させる狙いがあります。
当初は「LINE Pay」と「PayPay」の間でサービスの連携を行う予定でしたが、「LINE Pay」のサービス終了に至った理由については詳しく言及されていません。
LINE Payの残高はどうなるの?
「LINE Pay」のサービス終了後も、払い戻しの案内・PayPayへの移行の案内がされることが明言されています。詳細は追って特設サイトにてお知らせがあるのでそちらを待つことになります。
払い戻しの案内及び手続きは法律に基づくもので(※)、少なくとも所持している残高が失われて損をすることはないので安心してください。
ただし、サービス終了後はこれらの案内が出るまでに時間がかかる可能性もあります。特段事情がない限りは、今のうちに残高を使い切る・出金を済ませておくなどの対策をおすすめします。
※資金決済法第20条第1項に基づく払戻しまたは第61条第5項に基づく為替取引に関し負担する債務の履行
今後も送金や請求書払いなどの機能を使いたいけれど代わりのサービスはある?
「LINE Pay」で提供されている送金・請求書払いなど、ほとんどの機能は「PayPay」でも利用可能です。
サービス終了後は「PayPay」への残高引き継ぎにも対応しているので、電子マネーの乗り換えをするなら最有力候補といえます。
サービス終了時期はいつ確定する?
「LINE Pay」のサービス終了にまつわる告知は、まだ予定とされる部分がが多くあります。おおよその時期は記載がされていますが、具体的な日時は正式決定後に特設サイトの案内が出るのを待ちましょう。
状況次第で「LINE Pay」や機能などの終了時期が前後する可能性もあるので、可能なら早めに必要な手続きをするのがおすすめです。
具体的にすることがわからなければ、最低限4つのやるべきことを行っておけばスムーズに手続きができます。
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