株式会社くふうカンパニーが運営する家計簿アプリ『Zaim』は、6,700万ユーザーを超える(2024年12月時点)キャッシュレス決済サービス『PayPay』の取引履歴データを、簡単に家計簿に記録できる「電子マネーデータかんたん取込み」機能を追加しました。

これまで、家計簿アプリは銀行口座やクレジットカードとの連携が中心で、『PayPay』のような電子マネーの取引履歴を直接記録することはできませんでした。しかし、新機能の追加により『PayPay』の支出をより正確に管理できるようになります。

とはいえ、自動連携ではなくCSVファイルのアップロードが必要なため、どこまで便利に使えるのかが気になるところ。この記事では、新機能の使い方も交えながら実際に使ってみて気になった点を解説します。

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『PayPay』の取引履歴データに対応って何がすごいの?

PayPay』は日本国内で最も利用率の高いキャッシュレス決済サービスです(2024年11月、SBペイメントサービス株式会社調べ)。

昨今の家計簿アプリの多くは、キャッシュレス決済と連携して自動記録できることを強みとしてうたっていますが、家計簿アプリと自動連携できない主要キャッシュレス決済も多く、『PayPay』もそのひとつでした。

主要家計簿アプリと連携できないキャッシュレス決済

  • 楽天ペイ
  • メルペイ(※マネーフォワード MEのみ対応)

そのため、『PayPay』の支出を家計簿アプリに記録するには、クレジットカードからチャージし、チャージ金額を支出として記録するのが一般的でした。筆者もその方法を使っていましたが、これではカテゴリ(費目)がわからず、家計簿の本来の目的である「支出の把握と節約」に活かせません。

今回、『Zaim』が対応したのは、2025年2月に『PayPay』が提供を開始した取引履歴データのCSVダウンロード機能を活用し、そのデータを家計簿に簡単に取り込む機能です。自動記帳ではなく、都度CSVをアップロードする手間はあるものの、一度取り込めばアプリ内で支出を一元管理できるのが大きなメリット。少々手順は多いものの、慣れれば難しくありません。

『Zaim』に『PayPay』の記録をアップロードする方法

ここまで記事を読んだ方には説明不要かもしれませんが、この機能を使うには『PayPay』と『Zaim』のアプリが必要です。すでにダウンロード済みでも、画面表示が異なる場合はアプリストアで最新バージョンにアップデートしておきましょう。

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準備ができたら、具体的な手順を確認していきましょう。

  • STEP1

    『PayPay』でCSVをダウンロードする

    PayPayでCSVをダウンロードする手順

    1.『PayPay』アプリの「取引履歴」をタップ
    2.右上の 「取引履歴のダウンロード」 をタップ
    3.期間を選択
     ※ 一度に指定できる期間は 最大1年間(365日間)
     ※ 『Zaim』の 無料プラン では 直近1年間 の履歴のみ閲覧可能
    4.「ダウンロード申請をする」をタップ
    5.「申請ステータス」 画面で進捗を確認
    6.「ダウンロード可能」になったら、「ダウンロード」をタップしてCSVを保存

  • STEP2

    『Zaim』を開いてCSVをアップロードする

    1.『Zaim』の左上の 「≡」 をタップして「電子マネーデータの取込み」 を開く
    2.【ステップ1】で 保存したCSVファイル を選択
    3.出金元口座・入金データの取り込み設定が必要な場合は、【ステップ2】の設定を変更
     ※ すでに クレジットカードと連携している場合は不要
    4.[アップロードをテスト] をタップし、文字化けや誤記録がないかをチェック
    5.問題がなければ [本番の家計簿にアップロード] を実行

そうして実際に登録できたのはこちら。メモ欄に 「#PayPay 支払い PayPayポイント(●円) PayPay残高(●円)」 と記載されたものが、今回取り込んだデータです。

▲PayPay

『Zaim』の新機能、便利だけど少し惜しい? 実際に使って気になったこと

ついに『PayPay』の取引履歴が『Zaim』に記録できるようになり、小躍りするほど喜んだ筆者。しかし、実際に使ってみると「これはちょっと惜しい……」と感じる点もありました。

今後のアップデートに期待しつつ、現時点で気になったポイントを2つ紹介します。

支出がすべて「未分類」カテゴリで登録されてしまう

PayPayから登録された支出の記録(未分類)

PayPay』から取り込んだデータのカテゴリがすべて「未分類」 に設定されてしまうのは、正直惜しいポイント。家計簿をしっかり管理したい方にとっては、一つひとつ手動でカテゴリを設定する手間 が発生してしまいます。

CSVには取引先の店舗名 が記録されているため、それを参考に登録することはできますが、何に使ったお金なのかを自動で分類することはできません。

もともと、『PayPay』の支出をクレジットカードのチャージ履歴で記録してもカテゴリがわからないのが課題でしたが、新機能を使ってもその状況は変わらず。カテゴリを自動判別してくれるわけではないため、利便性としてはまだ改善の余地がありそうです。

登録したい取引を選べない

筆者はこれまで『PayPay』の一部の取引を手入力で家計簿に記録していました。しかし、今回のCSV取り込みでは、すでに記録済みの取引を除外することができないのが難点。一度すべて取り込んだ後に、重複した取引を削除する手間が発生してしまいます。

特に、過去にレシート読み取りや手入力でPayPayの支出を登録していた方にとっては、むしろ管理が面倒になる可能性も。「特定の取引のみ選択して登録できる機能」が追加されると、より使いやすくなりそうです。

『PayPay』を家計簿アプリに自動連携させる方法は本当にない?

2025年2月現在、銀行口座やクレジットカードのように、『PayPay』と家計簿アプリを直接連携させる方法はありません。ただし、支出をざっくり記録する方法はいくつかあります。

『PayPay』の支出を家計簿アプリに記録する3つの方法

『PayPay』の支払い画面完了で共有ボタンを押す 支払い完了後に共有ボタンをタップし、使用している家計簿アプリに記録する方法。数回のタップで金額やカテゴリを登録できるため、レシートをもらわない支払いでも確実に記録できる。
レシートを読み取る 『PayPay』決済後にレシートを受け取り、家計簿アプリのレシート撮影機能で記録する方法。費目や金額が自動入力されるため、手入力の手間を省ける。
『PayPay』のチャージに使っているクレジットカードと家計簿アプリを連携させる 『PayPay』のチャージ元であるクレジットカードを家計簿アプリに登録し、チャージ履歴を記録する方法。何に使ったのかまでは記録されないため、カテゴリ別の管理には不向き。

筆者はこれまで、家計簿アプリと連携させたクレジットカードで『PayPay』をチャージし、『PayPay』を外食や食料品の支払い専用にすることで、「チャージ金額=飲食費」として管理していました。支出を大まかに把握できれば十分という方には、この方法がおすすめです。

今後、『PayPay』も銀行口座やクレジットカードのように自動連携に対応する可能性はあります。とはいえ、現時点ではその実現を待つしかなさそうです。

(文・かがわまなみ)

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