眠りの浅い人にとっては、家族の騒音で眠れないという問題に苦しむことも少なくありません。家族という存在だからこそ、ときに憎しみの対象になることも。そんなとき、どうしたらいいのでしょうか。
本記事では家族の騒音の主な原因や、騒音がもたらす睡眠の問題、騒音に対する解決策についてご紹介します。
家族がうるさくて眠れない! 眠れない夜を解消する方法
家族の騒音の原因
家族の騒音の主な原因にはどのようなものがあるでしょうか。家族の騒音は、気づかないうちに、ほかの家族の睡眠を妨げてしまうことがあります。
会話やテレビ、音楽などの生活音
生活音によって家族の睡眠を邪魔することが多いです。
例えば夜遅くまでテレビやYou Tubeを見ていると、その音が隣の部屋に響いてしまいます。また家族同士の会話や音楽、家電の音なども、ほかの家族にとっては騒音となってしまうかもしれません。
大きないびき
いびきは疲労や飲酒といったさまざまな原因で、寝ているときに喉が狭くなるために発生します。
いびきの大きさや頻度は人それぞれです。特に大きないびきは、他の家族の睡眠を大きく妨げることがあります。頻繁にいびきをかく場合、健康に問題がある可能性もありますので、注意が必要です。
睡眠不足は健康に悪影響を及ぼす
騒音によって眠れない日が続いていると、慢性的な睡眠不足となり、身体的にも精神的にも多くの健康被害をもたらします。
身体的なリスクには、免疫力の低下や疲労などが考えられるでしょう。精神的なリスクとしては、集中力が低下する、ストレスが溜まる、うつ症状のリスクが高まることなどが挙げられます。
また長期的な睡眠不足は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めることも知られています。
おすすめの安眠グッズ
安眠グッズや対策を取り入れることで、騒音から守られた快適な睡眠が可能です。これから紹介する方法を試してみましょう。
耳栓やイヤーマフ
耳栓やイヤーマフは、手軽に外部の騒音を遮断できる方法です。耳栓は耳の中に入れて使用するため、寝返りを打つ際にも外れにくいです。イヤーマフは耳全体を覆う形で騒音を遮断します。
どちらも手軽に使用でき、価格も手頃なため、初めて騒音対策をする人におすすめです。
安眠ドーム
安眠ドームは、顔周りを覆って外部の騒音や光を遮断するアイテムです。特に周囲の音に敏感な人や、明るい場所での睡眠が難しい人におすすめです。
柔らかい素材でできているため、頭や顔にフィットし、快適に眠ることができます。また持ち運びも簡単なので、旅行先や出張など、いつでもどこでも安心して使えます。
ホワイトノイズマシン
ホワイトノイズマシンは、一定のノイズを出して外部の騒音を中和し、心地良い睡眠環境を作り出すアイテムです。さまざまな音の混じったノイズで外部の突発的な音をかき消し、安定した環境を保ってくれます。
製品によっては雨の音や波の音など、心を落ち着かせてくれる音を流してくれるものもあります。特に外の騒音で眠れない人や、集中して作業をしたい人にも効果的です。
寝ホン
寝ホンとは、寝ながらでも使いやすいイヤホンのこと。イヤホンをつけることによって、心地良い音楽でリラックスしながら眠りにつけます。
特にノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを使用すると、外部の騒音を大きく軽減できます。好きな曲や癒しの音楽、瞑想用の音楽などを選べば、リラックスして眠れるでしょう。
グッズが苦手な人には周囲の音を消す「騒音対策」アプリも
直接体につけるグッズが苦手な方は、「騒音対策」をスマホのノイズキャンセリングアプリで試してみるのはいかがですか?
例えば『Krisp』はAIを使って人の声と騒音を区別し、自動的にノイズを軽減してくれるアプリです。子供の声やいびきは騒音として判断してくれる優れもの。
『静かな空間』は雨や虫の音といった環境音を組み合わせて、騒音から注意をそられてくれるアプリです。アプリを使えば様々な工夫で騒音対策ができるのでぜひ試してみてください。
HSPの人向け対策
今や5人に1人が、家族がうるさくて眠れないのはもちろん、周りの音や光が気になりすぎて眠れない、繊細で敏感な「HSP」に当てはまると言われています。
HSPの人は「過覚醒」になりやすく、睡眠トラブルにつながる可能性がとても高いのも事実です。光や音、情報もシャットアウトし、刺激を避け、安心できる環境作りが安眠のポイントです。
睡眠の質を向上させる方法
良質な睡眠を取るためには、寝やすい環境を作ったり、心をリラックスさせたりすることが大切です。
これから紹介する方法で、睡眠の質を高めましょう。
部屋の暗さや温度・湿度を調整する
睡眠の質を高めるためには、寝室の環境を最適にすることが大切です 。部屋を適切な暗さにすると、メラトニンというホルモンが分泌され、深い眠りが促進されます。
さらに適切な温度と湿度を保つことで、快適に眠り続けられます。室温は夏場で25~27℃、冬場で15~18℃前後が目安。湿度は1年を通して50~60%が目安とされています。
リラクゼーションや瞑想を取り入れる
心が落ち着いていると、自然と身体もリラックスし、良質な睡眠を迎えられます。寝る前に深呼吸や瞑想を行うと心が落ち着き 、日常のストレスや疲れをリセットして心地良く眠れます。
簡単な呼吸法やアプリを利用した瞑想など、日常に取り入れやすい方法を試してみるといいでしょう。
瞑想初心者はアプリがおすすめ
瞑想初心者の人にはマインドフルネス瞑想アプリがおすすめ。『寝たまんまヨガ』は全国展開のヨガスタジオ「スタジオ・ヨギー」が監修したアプリの瞑想コンテンツで、深い瞑想の世界が体験できます。
その他『Clam』はApple社より2018年ベストアプリにも選ばれ、世界で最も幸せなアプリとして世界中で愛されているアプリです。さまざまなアプリがあるのでぜひ瞑想初心者の人はアプリを試してみてください。
寝る場所やベッドの向きを変える
家の中での騒音の伝わり方は、部屋の位置やベッドの向きによっても変わります。
例えば、騒音の原因となる場所から遠い部屋に移動する、またはベッドの向きを変えるだけで、騒音の影響を軽減できることもあります。少しの工夫で、より静かな睡眠環境となるかもしれません。
適切なタイミングで食事を取る
食事の内容やタイミングは、睡眠の質に大きく影響します。寝る前の数時間は重たい食事や刺激的な食べ物を避けるのがおすすめです。消化に時間がかかる食事は体を活動的にしてしまい、眠りにくくなるからです。
夕方以降はカフェインの摂取を控える
カフェインは脳の覚醒を促し、睡眠の質を悪化させてしまうため、夕方以降の摂取は控えるようにしましょう。
エナジードリンクやコーヒーだけでなく、紅茶や緑茶、チョコレートにもカフェインが含まれているので注意が必要です。
運動や生活リズムなどの習慣を見直す
適度な運動は、身体を健康に保つだけでなく、睡眠の質を向上させる効果もあります。特に日中や夕方に適度な運動をすることで、夜に深い眠りにつくことができます。しかし、寝る直前の激しい運動は逆に脳を興奮させてしまい、眠りにくくなるので避けるようにしましょう。
また、毎日同じ時間に起きる、同じ時間に寝るといった習慣をつけるのもおすすめです。生活にリズムを持たせることで体内時計を整え、自然と眠気を感じるようになります。
適切なリズムに体が慣れると、体が前もってホルモンの分泌などの活動を調節し、睡眠に備えてくれるのです。
本格的な騒音対策のための防音設備
家族の騒音に悩む人にとって、自宅の防音設備を整えることは効果的な対策のひとつです。本格的な防音対策を取り入れれば、外部の騒音や家族の生活音を大きく軽減できます。
防音ガラスや防音カーテンで、外からの音を防ぐ
窓やドアは、外部の騒音が入り込む大きな要因となります。
防音ガラスや防音カーテンを導入することで、これらの騒音を軽減できます。特に道路沿いや騒がしい場所に住んでいる人には、防音ガラスの取り付けは効果的です。また防音カーテンは取り付けも簡単で、インテリアとしてもおしゃれに取り入れられます。
隙間テープでドアや窓の隙間をふさぐ
ドアや窓をしっかり閉めていても、隙間から騒音が入り込んでしまいます。そのようなときは、隙間テープを使用して、ドアや窓の隙間をしっかりとふさげば、騒音を軽くできます。
防音室を導入して、内外の音をシャットアウトする
テレワークや趣味の楽器演奏など、家での活動をする際には、防音室の導入がおすすめです。
防音室は内部の音や外部からの音をシャットアウトできるため、夜でも家族に迷惑をかけることなく作業や趣味に集中できます。
適切な対策を取って快適な夜を過ごそう
家族の騒音にも適切な対策を講じれば、快適な睡眠環境にすることができます。耳栓や防音設備の導入、生活習慣の見直しなどを取り入れることで、質の高い睡眠を実現することが可能です。
家族との共同生活は騒音の問題を生むかもしれませんが、適切な対策をとれば、より良い環境を築けるでしょう。
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