キヤノン株式会社は2025年1月20日(月)、ライブ配信時に複数のiPhoneやiPadの入力映像をワンタッチで切り替えることで、簡単にマルチアングルでの配信を実現するiOS/iPadOSアプリ『LIVE Switch Mobile』の無料提供を開始しました。
ライブ配信におすすめ! 便利な動画編集アプリ一覧はこちら
キヤノンがライブ配信用iOSアプリ『Live Switcher Mobile』提供開始。マルチアングルでのライブ配信に対応
『Live Switcher Mobile』とは
『LIVE Switch Mobile』は、特別な機材や複雑な配線を必要とせず、カメラとして使用するiPhoneやiPadにアプリをダウンロードするだけで、複数のカメラ映像を切り替え、ライブ配信プラットフォームを通して配信できるiOS/iPadOS専用アプリです。
最大3台のiPhoneやiPadを接続し、メインスマホ1台で切り替え操作ができるため、ワンオペレーションでも簡単にマルチアングル配信が可能。また、事前に用意したテロップや画像を追加することで、配信内容をより充実させることができます。
なお、今後はカメラとの接続で高画質な映像を活用したライブ配信ができる機能を実装予定です。
料金 | 基本無料 ※ 一部機能の利用には定期利用登録が必要です(月額2,500円) |
---|---|
接続可能台数 | 最大3台(iPhone、iPad) |
対応プラットフォーム | YouTube、Facebook |
主な機能 | ●ピクチャーインピクチャー ●自動スイッチング(8/12/16/20秒) ●コメント表示機能 |
PCレスで簡単にマルチアングルのライブ配信が可能
同一のWi-Fi環境下で、最大3台のiPhoneやiPadをPCや複雑な配線を使用せずに接続できます。ワイヤレス接続を活用して撮影機材を自由に配置することで、狭い空間や屋外など撮影場所を選ばずに質の高いライブ配信が可能です。
また、秒数を指定して自動で画面を切り替える機能も搭載。たとえば、8秒、12秒、16秒、20秒といった設定が可能で、操作が難しいシーンでも視覚的に変化のあるライブ配信を行えます。
テロップやコメント表示によるオリジナルな配信の実現
アプリ内で自由にテキストやグラフィックを追加して配信画面を装飾できます。例えば、事前に準備したテロップをワンタップで表示したり、フォントや色をカスタマイズしたりできるので、視覚的に魅力的な映像を制作可能です。
また、視聴者から寄せられるコメントをリアルタイムで画面に表示する機能を備えており、配信者と視聴者の双方向のコミュニケーションをサポートしてくれます。ただし、コメント表示機能は『YouTube』および『Facebook』での配信に対応しており、customRTMP接続のプラットフォームでは利用できません。
ゲーム実況に最適な画面キャプチャー配信
『LIVE Switch Mobile』は、iPhoneやiPadのカメラで撮影した映像だけでなく、画面キャプチャー配信にも対応しており、スマホゲーム実況やアプリ操作画面の配信を簡単に実現できます。専用の機材を使用せずに手軽に配信が行えるのが特徴です。
さらに、配信画面に他の入力映像を重ねて表示すれば、視聴者に配信者の表情や反応を同時に伝えることができます(ピクチャーインピクチャー)。ゲームプレイ映像と配信者のリアクションをひとつの画面に組み合わせることで、視聴者との一体感を作ることができるでしょう。
※ 配信に使うすべての端末にアプリをダウンロードする必要があります
マルチアングル対応のスマホアプリはほかにある?
アプリブ編集部が独自に調査した結果、これまでマルチアングル配信の撮影ができるアプリはAppleの『Final Cut Camera』しかありませんでした。ただし、このアプリを使用するには、Mac専用の有料ツール『Final Cut Pro』が必要であり、スマホ単体での配信は行えません。
また、視聴者がマルチアングル配信を切り替えて楽しめるアプリとして、『yourLIVE』や『Grooview Multi』などがありますが、これらのアプリは視聴専用であり、撮影や編集機能は備わっていません。
そのため、2025年1月現在、マルチアングルの撮影と配信の両方をスマホ単体で実現できるアプリは、『LIVE Switch Mobile』のみであると言えるでしょう。
(文・かがわまなみ)
こちらの記事もおすすめ